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乙女ゲームのバッドエンド絵師、ゲーム世界に転生する 〜バッドエンドしかない世界で、運命を捨てる〜  作者: SUN3
不慮の寵姫

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第十章 始まり

5時30分と17時の2回更新しています。

よろしくお願いします。


本日も読んでいただきありがとうございます。

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秋のある日。


エーデル男爵家――応接室。


窓の外では、色づき始めた木々が静かに揺れていた。


柔らかな光が差し込み、室内は落ち着いた空気に包まれている。


その中で――


エーデル男爵夫人マルガレーテは、ゆったりとソファに座り、向かいに立つセリアに視線を向けていた。


「セリア」


穏やかな声だった。


「明日は王女様のお茶会よ」


一拍置く。


「ロゼッタと、あなたも連れて行きます」


セリアは背筋を伸ばした。


「はい」


短く、しっかりと答える。


マルガレーテは小さく微笑んだ。


「王城に行くのは二週間ぶりね」


だが、その笑みはすぐにわずかに陰る。


「……クラウディア様が式を終えたばかりだもの」


窓の外に視線を向ける。


「どうしても、思い出してしまうわ」


その言葉に、セリアは一瞬だけ黙った。


クラウディアの姿。


白い煌びやかな衣装。


あの日の、あの光景。


胸の奥に、静かに浮かび上がる。


それでも――


セリアは顔を上げた。


「クラウディア様は」


ゆっくりと言う。


「覚悟を決めていらっしゃいました」


迷いのない声だった。


「きっと……大丈夫です」


マルガレーテは、しばらくセリアを見つめていた。


そして、ふっと息を吐く。


「そうね」


小さく頷く。


「あなたの言う通りだわ」


少しだけ、表情が柔らいだ。


「ロゼッタも、きっと同じことを言うでしょうね」


その言葉に、セリアはわずかに微笑む。


応接室に、静かな時間が流れた。

5時30分と17時の2回更新しています。

よろしくお願いします。


ここまで読んでいただきありがとうございます。

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