40ペットをつくろう!(2)
「とりあえず暴走覚悟で作るとしたら攻撃力が少なく防御力が高いつまり盾として使えるペット型のなるべく可愛いモンスターということで」
「……そうね」
あれから1時間ほど話し合った後なんとなく無茶苦茶な気がするがそういうことで話がまとまった。
そうすれば暴走しても大した害はなくうまく味方となれば戦力となる。ペット型なのは家に置いても邪魔にならないしという理由で、可愛いのは私は別にこだわることはないと思ったけれど、リリカがすごくこだわって押してきた。
けどまあこれだけ具体的に決まっていればやりやすいと思う。
「よーし、じゃあいっちょ書くか」
私は久しぶりに絵の具セットに触れた。
こんなことを言うと自慢に聞こえるかもしれない。あくまでも村の中での話だけれど、絵を描く、ということにおいて私は天才と言われてきた。
だから事情を知らない先生から留学の話もたくさんもらったし、私の絵をオークションで買いたいと言ってくれた人もいる。
特に一生懸命練習したという記憶は、ない。物心ついた時にはもう私は絵に夢中で、それなりにかけていたような気がする
どうして私にそんな才能があるか不思議ではあったけれど、それが私の魔法だからだと言われたら、なんとなく納得できるような気もした。
「…………」
私は精神を集中させる。いや消すと言った方がいいのかもしれない。
絵を書いている時の私は私ではなくなり不思議な何かと溶け込むのだ。何かは私の貧困なボキャブラリーでは、宇宙に近いものとしか例えようがないけれど。
「むーん」
しかし今回に限っては意識を残して書かなくてもならない。具現化し、しかも自分の思い通りの能力を揃えたものをつくる。
……それはつまり宇宙に近いものをコントロールするも同然のことのような気がした。
「……できたっ」
けど、何とか描けた。あとは発動するかどうか。
「…………」
多分小1時間弱、リリカはずっと黙って見ててくれていたみたい。なんだかちょっと仏頂面に見えるのは疲れてしまったからだろうか。
いやむしろ、変なものでも見て面食らっているように見える……?
「どうしたの?リリカ」
「……すごいんですのね。絵を書いている時のあなたって」
ちょっぴり不安に感じてしまったのは杞憂だったようで、どうもリリカは普通に私を褒めてくれているみたいだった。
「……確かに別人みたいって言われるかも」
私は照れながらもそう答える。そういう時に謙遜するのはかえって失礼だ。
「……前以上でした」
「前以上?」
そういえばリリカは意識があったんだっけ?なんて今となっては当たり前のことを思い出す。
そう考えると私の部屋を描いてるところを見るのは初めてじゃないんだ。
えーとリリカ姫の後には何描いてたかな……?
ピカッ。そんな考え事をしているうちに、不意打ちのように部屋中が光に包まれた。




