42 魔法少女降臨
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朝の愉快な一幕の後本日の工程が公開された。
午前:建設組及び三馬鹿剣士は昨日より引き続き砦建築。その他のメンバーは耕作地の畑作り。土魔法持ちは川から引く用水路の土木工事。
午後:耕作地の畑作りの目処が立ったら砦の内装工事に移行。土魔法持ちは引き続き用水路の土木工事。
それと別枠で付与魔法持ちのお兄ちゃんと紫ちゃんは内装設備の作成になる。
主に水回りや照明等以前電化製品で賄っていたものを魔道具として造るそうです。
みんな適材適所で働きます。
畑を囲む堀の一画から3km川に向かって用水路を掘って行くのが今日の土魔法隊の作業です。
掘った土はストレージに入れて保存していきます。
おかげで土魔法の熟練度はグイグイ上がり、ストレージの熟練度も上がりまくりです!
スキルポイントも大分貯まったな~ これはわたしだけじゃなくクランのメンバーみんながそうなんですよ!
やっぱり経験値20倍スキルは使い勝手が宜しいようでw
なので川幅4m深さ10m。3kmある用水路も午前中には出来上がってしまった。川と繋げる残り100mは残して水圧で崩れて来ないように強化して作業は終了。
戻ってきたら畑で母達が大慌てで土を掘り返してる場面に行き当たった。
目が合うなり
「いいところに帰ってきた! 収穫を手伝ってちょうだい!」
絶賛さつま芋堀の真っ最中だった。
今朝作業に別れたときは耕してもいない空地だったのにナニがあった?
お母さんの緑の手のスキルかな?
よくよく話を聞くとどうも違うらしい。
朝、畑を天地返しをして畝を作り畑の鑑定をすると何時作物を植えても可と出たのでさつま芋の苗を植えて行ったんだって。
のんきにおしゃべりしながら粗方植え終わってふと振り返ったらさつま芋が大成長していて、慌ててつる返しをし、終わったらもう一番先に植えた場所はすでに収穫できる状態になってしまっていて、収穫はさすがに魔法でパパパと収穫すると傷になりそうなんで手作業で収穫中←今ココ
「お母さん、さつま芋って半日で収穫出来たっけ?」
「そんなことある分けないでしょ! ワケが解らないわよ!」
お母さん若干パニクってます。そうかと言ってわたしにだってどうして良いかわかんないよ~
オタオタしてたら一緒に用水路を掘っていたメンバーも合流してきて、ケンちゃんさんの妹さんの川村えりかちゃんが
「祥子ママさんこれ収穫すればいいんですよね?」
と可愛らしく小首を傾げる。
「キズを付けずにサクッとね」
なにげに無茶な注文を出すうちのお母さんに
「了解です! えりかにお任せ!」
と、にっこり笑って請け負った。
「『ミラクルマジカルハップンナウ! お芋さんえりかの前に集まれ~』」
ヒラヒラなミニスカートを翻しステップを踏んで呪文を唱えてマジカルステッキを振ると、キラキラ光の粒が畑に降り落ちる。と、あら不思議さつま芋が自主的に地面からスポポーンと飛び出して空を飛んできた!
えりかちゃんの目の前にアッというまにさつま芋の小山が出来た。
「凄ーい! さすが魔法少女!」
はい、川村さん家のえりかちゃんは職業:魔法少女でした。
「どういたしまして」
ちょこんとスカートの裾を摘まんで会釈する姿は立派な魔法少女である。
えりかちゃん最初はもの凄く恥ずかしくって船内に居るときは殆ど部屋から出てこれなかったんだって。
確かに高1になって今更魔法少女やれと突き付けられたら痛いよね。
でも下船してみんなの初期装備見て痛いのは自分だけじゃないって解ったら開き直れたんだって。
本人曰く『ロールプレイですよ。恥ずかしがると余計に恥ずかしんです』だそうです。
目下の悩みはケンちゃんさんが魔法少女プレイをすると腹抱えて大笑いするので必殺技マジカルボンバーで爆殺してしまいそうな事だそうです。
そう言ってにっこり笑ったえりかちゃんのこめかみに青筋が立ってたのが怖かったです。
ケンちゃんさん程々にしないと爆破されますよ?
あ、でも今朝ヒロムーさんに吹っ飛ばされても平気そうだったから大丈夫か。
ちなみに母よ、あなたの職業:農家には収穫というスキルが含まれていたと思いますが?




