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18バラの勇者・大剣の勇者

今回カーニャ出てきてませんが、新キャラの勇者2名です。

「まどろっこしい!!


   どけっ!ローズ!!」


「はぁっ―――!!!!!!」


うっそうとした森の中で、2人の勇者が絶妙なコンビネーションで魔物と戦っていた。




1人は、

 ―――薄いエメラルドグリーンの髪の勇者、

可憐さを宿した整った顔立ちの、いわゆる美少女。


1人は、

 ―――燃える様な炎色を宿した逆毛の勇者、

 自分の背丈よりも大きな剣を携えているが、

 その 細くしなやかな肢体は、青年よりも少年にまだ近いようだ。




「ち、面倒だ!ケリを付けてやる!!」


 そう、炎髪の勇者は、吐き捨てるように言い放ち、


 緑髪の勇者の背に一瞬自分の姿を隠した。




「はっ!!」



 一瞬の躊躇もなく素早い動作で、背負うように携えていた大剣に手を掛けた。

 そのまま、腱のみのバネで飛び上がり、緑髪の勇者の左肩に足を掛け、更に高く跳躍した。

 ―――重力を加速に変え大剣を振り下ろし。


「ぐああああ!!!」


 一際《 ひときわ》大きな怒号を放ち、

 通常の熊の2倍はあろうその大きな魔物は、真っ二つに裂け絶命した。





「ふん、他愛もない」


 そう空中よりの帰還を終えた勇者は、肉片と化した魔物を蔑み、一喝した。




 ――しかし、



「勇者様! し、神殿が!!」




 大剣の勇者の放った太刀筋は、なお勢いを止めぬまま破壊を目論みを続けていたのだ。

 同行していた数名の神官らしき人物が、慌てふためく。





 刹那――、



『我、渇望する。しなやかなる森の総意。形成せよ―――新緑の拒絶オリ!』


 シュッ シュッ シュッッルルル!!


 地面から規則正しい間隔で直線状に、ツルがのび、爆発的に成長をはじめ、拒絶の檻を形成した。



 ガシュッ!バババシュ!!


 それは、古びた建造物を味方の攻撃から守る為のものであった。

 そして、見事に猛進する大剣の攻撃の相殺に成功した!!



「はぁぁぁ……」


 嘆きにも似た、安堵のため息が神官たちから漏れた。本当に危機一髪のところであったらしい。





「……何が他愛もないですか……

 あれほど、無茶はするなと言ってあったでしょうに」



「知らんな。『魔物を倒せ』と依頼を受けた、倒して何が悪い」


 大剣の勇者は 自分よりも更に大きいであろうその大剣を背に担ぐように納めながらシレッと答える。


「違います…受けた依頼は、『神殿の警護』です」

 そう緑髪の勇者が諭すように話すのだが、大剣の勇者はそ知らぬ顔でそっぽを向いた。



「ヴィー、ちょっとこっちを向きなさい!」

「褒美か? なら、右頬にしろ、ローズ」



 あからさまに、頬を投げ出し、これまた当たり前かの様に「キスなら、ほら早く済ませろ」と言わんばかりの横柄な態度だ。



「誰がしますか……。

 

 ですが……、その代わり……、マスターから受け継いだ『勇者としての精神』をみっちり教えなおして差し上げますよ」



 ローズと呼ばれた勇者は、


 それはそれは、にこやかに微笑んだ―――。

さて、またまた、新キャラ登場です。


本当は、もっと後(カーニャが勇者育成所を始めて少したってから)の出演予定でしたが、

ローズの方の容姿が決まったので、繰上げで登場です。


大剣の勇者(ヴィンセント、愛称ヴィー)は実は、容姿が

少年系にするか、大男系にするか決まっていない状態で 書いてしまいました。

とりあえず、少年系のキャラがいないので、少年系にしてありますが…。いまだ悩み中です(涙


加え、

「バラの勇者」にしようか「新緑の勇者」にしようか悩みましたが、

とりあえず、「バラ」にしました。名前ローズですし。



ちなみに時系列的には、

1話目と2話めの間ぐらいになります。カーニャがマオに「勇者育成所始めるから」といわれ、びくびくしていた日々(笑)辺りです。


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狐の森
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「魔王が勇者育てました(仮)」経営ゲーム作成中です

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