表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ぐうたら令嬢は公爵令息に溺愛されています  作者: Karamimi


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/22

第7話:何なの?この人たち

「大病だって?だからずっと、社交界に顔を出していなかったのか。そういえばさっきも、病弱だと言っていたね。あれほどまでに強くて元気だった君が、まさかそんな病を抱えていただなんて。大丈夫だよ、僕が必ず君の病気を治してあげるからね。すぐに優秀な医者を手配しよう」


 何を思ったのか、頬ずりをしながらふざけたことをぬかしている。冗談じゃないわ、優秀な医者なんか呼ばれたら、私の嘘がバレるじゃない。


「落ち着いて下さいませ。とにかく、私の一存では決められませんわ。とりあえず、今日はお屋敷に帰していただけないでしょうか?」


 ひ弱で私の言う事を何でも聞いていたあのレアが、こんなにも面倒な男になってしまっただなんて。面倒な奴にこれ以上関わっても疲れるだけだ。ここは一旦身を引いて、作戦を練り直そう。


 それによく考えたら、この国一番の権力を持った大貴族の嫡男が、病弱な伯爵令嬢と結婚なんて、ご両親が許すわけがないわ。そもそもどうして大貴族の嫡男が、あんなスラム街みたいなところに、ボロボロの服でいたのかしら?


 もしかしてこの男、両親に嫌われているとか?


 まあそんな事はどうでもいいわ。とにかく、この場を抜け出さないと。


「確かに君の一存では決められないよね。ごめん、君に会えたことが嬉しすぎて、つい暴走してしまった。分かったよ、後日改めて君の家に挨拶に行くよ」


「サフィーロン公爵令息殿、私はしがない伯爵令嬢です。その上、あのような治安の悪い場所に、平気で出ていくような愚かな娘です。名家でもあるサフィーロン公爵家にはとてもそぐわないですわ。ご両親もきっと、反対なさるでしょう。どうかもっとスムーズに話しが進む令嬢を、お探しください。それに今の私は…ゴホゴホ…」


 我が家に挨拶に来るなんて、迷惑以外何物でもない。さっさと私の事は諦めて、もっとおしとやかで噂好きで、宝石とドレスが大好きな令嬢らしい令嬢と結婚しなさい!そんな思いで、訴えた。


「可哀そうに、体が辛そうだ。顔色も悪いし…やはりこのまま返さずに、医者に…」


「いえ、大丈夫ですわ。いつもの事ですので。それよりも私は、これで…」


「アドレア、ついに運命の女性を見つけたのだね。こんばんは、レイリス嬢」


「噂には聞いていたけれど、本当に美しいお嬢様だ事。夫人やお姉様譲りの美貌の持ち主ね。その上頭の回転が速く、武術にも優れているとなれば、アドレアが惚れるのも無理もないわ。でも、今のアドレアではまだ、レイリス嬢を手に入れるのは難しいかもしれないわね」


 この男によく似た男性と、綺麗な女性が私たちの元にやって来たのだ。さすがにこの人たちが誰なのか、大体検討が付く。きっとこの男のご両親なのだろう。


「父上、母上、一体何をしに来たのですか?邪魔するなら、どこかへ行ってください」


「そんな事を私に言ってもいいのかい?愚かな息子の為に、せっかく私が手を貸してあげようと思ったのに…」


「あなた、またアドレアに意地悪を言って!アドレア、今から伯爵家に参りましょう。あなた、レイリス嬢と結婚したいのでしょう?今レイリス嬢を返してしまうと、きっと逃げられてしまうわよ。彼女はあなたでは手に負えない程、優秀な女性なの。わずか13歳で伯爵家を立て直してしまうくらいにね。そうでしょう?レイリス嬢」


 笑顔で私に向かって呟く女性。どうしてその事をこの女性が知っているの?この事実は、伯爵家の人間と、一部の使用人しか知らない事実なのに。


「12歳で王都で問題になっていた荒くれ者たちを束ねあげ、我が息子、アドレアの心をも鷲掴みにした、まさに神に選ばれし女性だ。我が家にとっても、喉から手が出るほど欲しい。やっとアドレアがレイリス嬢にまでたどり着いたのだし、これ以上私たちものんびりしている訳にはいかないからな」


 今度は男性が、恐ろしい事を言いだしたのだ。何なの、この人たち。どうしてこんなに情報を仕入れているの?でも、この人たちは確か、国王の弟で、この国で一番権力を持った大貴族だ。


 たかだか伯爵家の情報など、簡単に手に入るのかもしれない。公爵家とは、恐ろしいものだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ