表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ぐうたら令嬢は公爵令息に溺愛されています  作者: Karamimi


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

30/47

第30話:上手くいったはず

「レイリス、頼むから王族に目を付けられる事だけは避けてくれ…これ以上私たちの寿命が縮まる事だけは…」


「お父様はこの程度で寿命が縮まるほどデリケートではないから、大丈夫よ。それに目立たない様に料理だけ頂いてくるわ。任せて」


「お前に任せるのは非常に不安だが…とにかく、あまり変な事をしないでくれよ」


「分かっているわ。私、そろそろ寝るから出て行ってくれるかしら?」


 まだ心配そうなお父様を追い出し、湯あみをしてベッドに入った。明日は王宮か…ドレスを着ないといけないのね…面倒だけれど、仕方ない。


 そんな思いで眠りについたのだった。


 翌日

「レイリス、父上に聞いたよ。今日からお妃候補選びが始まってしまったのだってね」


 朝一番で私の元にやって来たのは、レアだ。不安そうな顔をしている。


「レアったら、何不安そうな顔をしているの?大丈夫よ。私はしがない伯爵令嬢なのだから、どう転んでも王太子殿下に気に入られる事はないわ。もし気に入られても、上手く逃げるわよ。私を誰だと思っているのよ」


 そう、私は天下のレイリスだ。王太子妃なんて、死んでも御免だ。


「そうだね…でも僕、心配で…」


「相変わらず心配性ね。それじゃあ、ちょっと行ってくるわね」


 心配そうなレアに笑顔を向け、馬車に乗り込んだ。まさかお妃候補選びが1ヶ月も早く、それもこんなに急に決まるだなんて。王族という者は、本当にいい加減ね。


 とはいえ、もちろんそんな面倒な一族と関わるつもりはない。さっさと行って帰ってこうよう。そんな思いで王宮に向かった。


 王宮に着くと、既にたくさんの令嬢たちが集められていた。ぱっと見たところ、100人くらいはいそうだ。これだけたくさんいるのだから、絶対に選ばれないわ。


 さて、私はお料理でも…て、どうしてお料理がないのよ。それどころか、飲み物もないわ。なんて事なの?王族は令嬢たちに食べ物も飲み物も与えない程ケチなの。


 その時だった。


 金髪に紫の瞳をした男と、初老がやって来たのだ。その瞬間、周りから黄色い声が聞こえる。


 あんな軟弱そうな男の、どこがいいのかしら?でも、皆があの男を気に入っているなら、ぜひあなた達で取り合って下さいね。そう心の中で呟いた。


「皆様、急遽集まって頂き、誠にありがとうございました。本日から王太子殿下でもある、ジョブレス殿下の婚約者選びを開始する事になりました。1ヶ月早まってしまいましたが、殿下のお妃になれるラッキーレディが早く決まるという事で、きっと皆さまも嬉しく思っている事でしょう。今日は目いっぱい、殿下にアピールしてください」


 何が目いっぱいアピールしてください!よ。何がラッキーレディが早く決まるよ。こっちは急に早まったせいで、今日王宮に来るという面倒な展開になったのよ。


 その上、料理も何にもないだなんて、一体どういう神経をしているのよ!


 そう叫びたいが、とにかく今日は大人しく目立たない様にしていよう。そう心に誓ったのだ。


 その後、どうやらパーティが開始された様で、おいしそうな料理が運ばれてきたのだ。なんだ、料理が準備されていたのじゃない。最初から出しなさいよ!


 早速料理を頂く。


 確かに美味しいが、レアの家の料理の方が美味しいわ。なんだか料理も食べる気がしなくなり、周りを見渡した。すると、ひときわ人が群がっている場所が。


 きっとあそこに、王太子がいるのだろう。皆物好きね。私は絶対に近づかないから。


 本当はこんな退屈な宴、抜け出したいが、早く帰って悪目立ちするのもよくないと思い、あまり美味しくもない料理をつまみながら時間を潰す。


 そしてやっとお開きになったのだ。


 急いで馬車に乗り込み、家路を目指した。これでやっと、面倒ごとから解放されたわ。明日からまた、レアの家で好き放題過ごそう。


 家に帰ると


「レイリス、お帰り。それで、どうだったの?」


 迎えてくれたのは、お母様だ。


「あら?レアは?きっと家で待っていると思ったのだけれど…」


「アドレア様は我が家にはもう来られないわ。あなたが正式に王太子殿下のお妃候補から外れるまではね。それが貴族界での決まりだから…」


「でも朝は来ていたわよ」


「朝は、黙って抜け出していらした様よ。あの後、血相を変えてやっていらした執事に、連れていかれてしまったわ。とにかくしばらくは、アドレア様には会えないわよ」


「そう、分かったわ。でも私がお妃候補に選ばれる事はないわ。だって私、王太子殿下には一切近づいていないもの。それにしても王宮のお料理、イマイチだったわ。味は薄いし、公爵家の料理が美味しすぎたから、舌が肥えてしまったのかしら」


「あなたったら、お料理にばかり目が行っていたの?レイリスらしいわね。あなたはしがない伯爵令嬢なのですもの。変に王太子殿下に近づいて、無礼を働いたら大変だものね。近づかなかったのなら、それでよかったわ。あなたがお妃候補に選ばれる事はないでしょうから、安心しなさい」


 そう言ってほほ笑んだお母様。


 そんな事、お母様に言われなくても分かっているわよ。それにしても、早くお妃候補を発表してくれないかしら?早くレアの家の美味しいお料理が食べたいわ。


 それに…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ