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王女と結婚しました

「な、なんですと、剣聖をドリーム王国の国王にされるというのですか? 聞いておりませんぞ」

 フランク王国の大使が叫び出したが、

「何を言っている。ドリーム王国については我が帝国の管轄下にある国。当然国王の任命権は俺にある」

 バルトは平然としていた。

「しかし…………」

「しかしも糞もなかろう。ダニエルによく伝えておけ。俺は貴様を許した訳ではないと。アンヌの娘の面倒は元々ラフィーが見ていたのだ。ラフィーが最後まで面倒見るのが当たり前であろう」

 そう言うとバルトは近衛に合図して、大使を叩き出してくれた。


「ラファエル様。ご結婚おめでとうございます」

「ようございましたな。臣も安堵いたしました」

 宰相と外務卿が俺に祝いを言いだしたが、俺は未だによく理解していなかった。

 俺は完全にバルト等に嵌められたのを知った。


 元々ドリーム王国の国王に俺をと押す一勢力があった。

 20年お前が国王をやれと前皇帝陛下に言われたが、俺はアンヌについて故郷に錦を飾ったのだ。

 アンヌと世帯を持って暮らすつもりだった。

 そのアンヌをダニエルに取られたが……

 本当に黒歴史だ……


 20年経って、俺が再び推されたという事らしい。 

 ハンニバル辺境伯を始め騎士団から強烈なプッシュがあったらしい。


 そこにフランク王国の連中がアンジェをその国王の嫁にするなどという余計な事をしてくれたので、それに便乗してバルト等が計画したらしい。


 俺はアンジェをバルトの異母兄にやるつもりなんてなかったが、俺自身がアンジェを娶るつもりなんて全然無かった。


「アンジェリーナ嬢、良かったな!」

「はい、有難うございます。皇帝陛下」

 しかし、バルトに祝われて、アンジェは満面の笑みを浮かべているんだが……

 いや、俺は60越えたじじいだぞ!

 本当に良いのか?

 出来たら結婚するのは年の近い奴の方が良いだろう!


 俺には全く理解できなかった。


 俺みたいな年寄りがアンジェの傍にいすぎたのかもしれない。

 アンジェは他の若い男連中とあまり一緒にいなかったから、若い奴の良いところが目に入らないのかもしれない。

 しかし、フランク王国の騎士団の連中にも俺が稽古付けてきたから、それに付いてきたアンジェも若い騎士の連中とは会えたはずだ。

 そう言えば最近は、フランク王国で騎士の連中に稽古を付けていなかったか!

 俺は思いだしていた。

 恋だなんだと言い出すのは13越えてからかもしれないと俺は気付いた。


 まあ、取りあえず、最悪は白い結婚でいいから、形だけ結婚して、3年位経ったらそれを理由に別れて、アンジェに新しい伴侶を見つければ良いだろうと俺は考えたのだ。


 俺は神に誓って本当にそう思っていた。

 嘘ではない。


 そのまま館に帰ると皆が喜んでくれた。

 セバスなんて、ラファエル様が結婚されたなんて、夢のようですと言いだしてくれるし、何故かマイヤーまでいて、「天国でアンヌも喜んでいます」とか、訳の判らない事を言ってくれるんだが……

 アンヌは俺を捨ててダニエルと一緒になったのだ。俺と娘が一緒になって喜んでいる訳はないだろう。

 墓場の陰から、なんて事をしてくれたと怒っているはずだ。

 俺がそう言ったら、

「ラファエル様。それはあり得ません。アンヌ様は天国でほっとされたでしょう。何しろこれから一生涯アンジェリーナ様とそのお子様を剣聖ラファエル様が末永く護られるのですから」

「おいおい、子供なんてまだまだ先の話だろう」

 俺が慌てて言うと

「何をおっしゃっているのですか? いくらかこの剣聖が長寿とはいえ、お子様はさっさとこしらえるべきです」

「しかし、アンジェはまだ16歳で」

「この世界では十分にお母様になる年齢です」

 セバスに言われてしまった。

 しかし、俺は白い結婚で押し通すつもりだった。

  

 そして、食事の後、俺はいつもの通り、自分の部屋で寝ようと思ったのだ。

 俺はその時までアンジェとは白い結婚でいようと思っていた。

 

 でも、その後、アンジェがやってきたのだ。俺の部屋に、スケスケのネグリジェを着て……

 俺は目が点になった。

「姫様、自分の部屋で寝るんじゃ、無いのか」 

「姫様じゃなくてアンジェよ。私はもうラフィーの奥さんになったのだから」

「じゃあ、アンジェ、この格好は何だ」

 俺はダンジョンモードでアンジェを叱った。

「だって貴族の新妻はこういう衣装を着る物だってマイヤーとカミラやマヤが皆して着せてくれたんだもの」

 アンジェはそう言うとニコリと笑ってくれたのだ。

「良かった。ラフィーと結婚できて」

 そう言ってアンジェは俺に抱きついてきたのだ。


「いや、アンジェ……」 

 俺は抵抗した。

「ラフィー、抱いて!」

「えっ?」

 驚いた俺の口の中にアンジェの可愛い舌が入り込んでくれた。

 俺の頭は沸騰した。

 そして、理性が崩壊してしまった。


 俺はアンジェを思いっきり抱きしめていた。

 そのまま、俺は俺のアンジェを欲望のまま抱いてしまった……


 その翌日、俺のドリーム王国の国王就任の件が公表された。

 そして、それと同時にアンジェとの婚姻が発表された。


 その次の日、帝都の大聖堂で俺とアンジェの結婚式が、皇帝一家や帝都内の貴族達が集まって盛大に執り行われた。


 最後は白馬の馬車で帝都を一周させられた。

 おれはいやだと言ったのだが、剣聖様とアンジェの結婚を大々的に公表しなければいけないとバルトに強行されてしまった。


 俺の横にはにこやかに笑うアンジェがいて、俺達は沿道で手を振る観衆に手を振り返した。


 俺の逆の手にはアンジェの柔らかい手がそっと恋人繋ぎで絡められていたのだった。



おしまい















ここまで読んで頂いて有難うございました。

ドリーム王国での活躍はまた別の物語になる予定です。

閑話等また上げていきます


ブックマーク、広告の下の評価☆☆☆☆☆を★★★★★して頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾

ここまでお付き合いいただき本当にありがとうございました


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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

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