新しいお友達なのです
お友達、たくさん、できる~か~な~。のお話です。
「みんな、おはよう。昨日も自己紹介はしたが改めて、ランデル・ホーキンスだ。呼び方は一応教師だからな、ランデル先生で頼む。
先ずお前たちに話す事は、この学園は創立者である初代国王様の理念により、全ての生徒が基本的に平等という事だ。この後、皆に自己紹介をしてもらおうと思ってはいるが、その時は貴族はフルネームの紹介になるだろうが、それ以後は名前呼びになる。
これは王族でも変わらない、いや王族などは幼い頃より聞かされているので、かえって大丈夫なんだが・・・先程、基本と言った通り、中には初対面で名前だけを呼ばれると不敬だと騒ぎ立てる一部の生徒が必ず毎年出るんだ。なので、すまないが、そのような立場の方だと思ったら、ま~適当にフルネームで呼んでやってくれ。
ま~、うちのクラスは問題ないので、関わらなければ問題なく過ごせると思うぞ。では、これから五年間担任するからよろしくな。
じゃあ、廊下側の列の前から順に、簡単でいいから自己紹介を始めてくれ」
先生の言葉を皮切りに、皆さんの自己紹介が始まりました。校庭側の列の一番後ろという事は、一番最後の挨拶という事で、考えられる分ラッキーなのか、緊張が増す分、アンラッキーなのか。私の気持ちとしてはアンラッキー成分多めという感じですね。
じわじわ緊張が増して来ると、周りの声が聞こえなくなって、他の生徒の自己紹介が耳に入ってきません。これは前世は、病院。今世は辺境と、人付き合いの少なかった弊害ですね。こうやって自己分析は出来るのですが・・・
「おい、フェリノア。フェリノア・アレイシス、お前の番だぞ」
「は、はい。王都出身の皆さま、私は辺境伯領の片田舎、秘境と呼ばれる・・・」
「「「ぶっっ~、秘境」」」
「あ~、続けろ。フェリノア」
「あ、はい。うちの領地に来ていた冒険者から秘境と呼ばれる嘆きの森の子爵家のフェリノア・アレイシスと申します。皆さんと仲良くしたいと思っていますので、気軽にフェリノアかフェリとお呼び下さい。王都には数日前に来たばかりですので、こちらの事は、まだ何もわかりません。なのでどうぞよろしくお願いします」
「あ~丁寧な挨拶をありがとう。あれはこの場を和ますためか?」
「え~と、何がでしょう。ランデル先生」
「素のようだな。え~皆、自己紹介ありがとう。このメンバーで何事も無ければ五年間過ごす事になるので仲良くな。それでは、先ず教材を配る。それぞれ、教科ごとに一番前の席に置いて行くので、順次後ろの席に回して行ってくれ」
「はい、これ、フェリノアさん。さっきの挨拶面白かったよ。改めて私はエリザ。前の席なんで今後ともよろしく~。その髪、目立つけど綺麗ね~」
「ありがとう、エリザさん。こちらこそ宜しくお願いします」
「そこ~、早速無駄話かぁ~、まだ説明有るから授業終わるまで、控えとけ」
「「はい、すいませんでした」」
そんなこんなの、最初の時間、自己紹介と教材配布で終わりそうなとき、
「じゃあ、最初の時間はこれで終わるが、何か判らない事や、聞いておかねばならない事など、ある者はいるか~」
「はい、ランデル先生」
「あ~、フェリノアか。何か質問か?」
「はい、先程最初に先生が言われた、たぶん1クラスの生徒の事ですが、初めての時フルーネームでと言われましたが、1クラスの自己紹介を聞いたわけでもないこのクラスの生徒が、初めて会う貴族の生徒全員のフルネームなど判らないと思うのです。なので、そう呼ばないといけない生徒は、生徒に自主的にではなく、先生が1クラスの担任にそうなりそうな方を、ある程度把握して頂いて教えて頂けると皆助かると思うのですが」
「あ~、まあ、言われてみるとそうだな。このクラスにもある程度、貴族は居るかもしれないが、クラス分けされる家柄だものな、付き合いが無ければ判らないか。判った、向こうの担任の先生に聞いて確認してみよう。全員素直な良い生徒でした、という事を願うんだが、それは無謀だろうな~」
「よろしくお願いします」
「他ないか~・・・じゃあ、次の時間まで少し休憩だ。次の授業の予鈴で席に着いておくように」
教室内は先生が出て行かれた瞬間、ざわめきだした。そして、先程話した前の席の子と、その子の友達みたいな子が、こちらに向かってやってこられました。
「フェリノアさん、この子私の友達、メルシア。この子も宜しく」
「フェリノアです。メルシアさん、よろしくお願いします」
「それにしても、フェリノアさんってミステリアスだよね~、メル」
「ウンウン」
「え、そうなんですか?」
「うん、今日教室入って来た時から皆注目してたけど、なんか近寄りがたい人なのかな~と思ったら、自己紹介では、いきなり面白い人かもと、思いなおして、そしたら最後に皆の為に先生に質問してくれて、あ、この人頼りになる人かもって思ったら、ミステリアスが一番似合うかなっと」
「うんうん、そんな感じだね、エリ」
「なんか、照れますね。ありがとう御座います、お二人とも」
「あ、貴族なのに話しやすい方なのは、確定しました~」
「だね」
少しの休憩時間、新しく出来たお友達と早速お話できました。やりました、女神様。
楽しく読んでいただけたら幸いです。




