測定日なのです
昨日から体調不良です~。何とか一話ずつはあげたいと思いますが、ごめんなさいです~。
「それじゃあ、明日は自己測定日になるから、動きやすい服を持参する事。これで本日の授業は終りだ、気をつけて帰れよ」
ランデル先生の言葉と共に、本日の学業は終了です。早い生徒はもう教室を出ようとしております。
「あ~、測定日か~体力もだけど、剣術も、魔法も自信ないな~。フェリノアさんはどう?」
「私は、田舎出身だから、それなりかな、エリザさん」
「え、子爵家の令嬢なのに?」
「と言っても、三女ですから。自由にしなさい、て感じですよ。なので開拓村で村の人達と一緒に作業とかしてましたんで、一部の貴族様達からは、野生児と呼ばれてました」
「ぶっ、フェリノアさん、ホント面白い方ね。でもそうか~体力有るのは羨ましいな~」
「何、何の話?」
「あ、メル。明日の測定の話をしてたとこ。そういえばメルは、どっちの授業予定?」
「う~ん、私もそんなに体力には自信ないので、魔法の方にするかと思ってるけど、明日の測定しだいかな。魔法の方も才能あるか判らないし。エリは」
「同じようなものかな。フェリノアさんは?」
「私は、どの様な授業なのかも存じませんし、流れにお任せしようかと。片方の授業しか選べませんのですか?」
「いや、交互に受けたりとかは聞いた事ないよ。内容が他の人が習った事とずれていって飛ぶし、かと言って、半年、半年なのも後半にした方はついてけないだろうし、やっぱりどっちか選ぶことになるのが普通だと思うよ」
「そうなのですね。どちらも辺境での生活に役に立ちそうなのですが」
「なら、フェリノアさんも、明日の測定結果で決めればいいんじゃないかな?」
「そうします、メルシアさん。ありがとう御座います」
「じゃあ、ずっと教室に残ってるのも何だし、今日はもう帰ろっか」
「そうだね。私はエリと帰りが一緒なんでフェリノアさん、また明日」
「はい、お二人とも、今日は楽しかったです。また明日」
そんなこんなで、リリとおち合い寮へと帰宅します。ほんの少しの時間なんですけど、通園時間というのも貴重な体験なので、まだまだ楽しいです。
「お嬢様、学園での生活は今日はどうでした」
「早速お話できるお友達ができました。向こうから話し掛けて頂いたんですけど、楽しい一日でした」
「それは、良かったですね、お嬢様。後はやりすぎて呆れられない様に気をつけてくださいね」
「気を付けます。ありがとうリリ」
寮へと戻り、今日あった出来事を皆さんそれぞれ話しつつ、夕食を取りながら、楽しく過ごしました。
最後に寝る前、日課の報告を兼ねたお祈りです。と言っても、今日何がありましたよ~ありがとう御座います、女神様。的な簡単なものなのですが。
ですが、たま~に胸が温かくなる事があるんです。その感覚がとても幸せなものなので、毎日の習慣になってしまいました。
翌日、今日は全校生徒の測定日です。剣術と魔法の両方を試すのは授業を選択していない、一年生だけなのですが、全ての項目をこなしていき、上の学年の生徒は去年と比べどこまで伸びたのか確認されて一喜一憂されています。
1クラスが、各学年最初に計測し、続いて2クラスです。担任の先生がお話されます。
「まず、1クラスが先に計測する。これはクラス分けの理由でもあるが、高位貴族方はそれぞれの子息令嬢方に家庭教師を雇い、専門の教育を受けさせていることが多いからだ。
なので2クラスとは教え始める基本が違ってくる。それに伴い能力も違うので、やはり測定はそれぞれが自分のベストが出せるよう、向こうが終わってから時間を置き計測されるようになっている。
ま~ぶっちゃけると、同学年の優秀な者を見た後、動揺しながらでは、真に実力を出せないだろうとの学園側の配慮だ。ま~中にはそれに当てはまらない者もいそうだがな。
という事で、フェリノア。お前は全項目クラスの最後に受ける事。この学園に辺境の子爵家でしかないお前が何故招待されたのか、色々聞いている。俺も個人的に知り合いの冒険者からも話を聞いているが・・・やりすぎない様にな。
では、皆頑張る様に」
説明はいいのですが、問題児の様な発言は如何なものかと考えていると、エリザさんとメルシアさんがやってきて話し掛けてきました。
「ねえ、フェリノアさん。どんなことをしたら、先生からあんな事を言われるの?」
「エリ、本人への訊ね方が直球すぎます。もう少し遠回しに聞かないと言い難い事かもしれないでしょ」
「いえ、言われた本人が判っていないのですが。何故あんな事を言われたのでしょう」
「まあ、計測が始まれば判る事、か」
「そうだね、エリ」
という事がありはしましたが、私達の順番が来るのをドキドキしながら待ちました。
「さあ、我がクラスの順番が来たぞ。まずは握力測定だ。渡される機械で左右両方の手で、思いっきり力を込めて計測してくれ」
クラスの皆が言われた通り、順番に両手の握力を計測していきます。そして最後に残された私の番になると、あろうことか補助の先生にうちの担任がこう告げます。
「あ~、エレン先生。この新品の握力測定器の前に使ってた古いのを持ってきていただいていいでしょうか」
「ランデル先生、何故でしょう?」
「見ていれば判りますので。お願いします」
「はあ、判りました。お待ちください」
そう言って持って来られた計測器を渡されます。
「じゃあ、フェリノア。利き手の逆から思いっきりやってみてくれ」
「はい判りました、ランデル先生」
言われた通りに、力を入れると、メキメキ、ブチブチッという音と共に計測器が壊れてしまいました。
「あ~予想はしていたが、この目で見ると凄い物だな、信じられん。聞いていた通りで驚いた。利き手はそれ以上だろうから、両手とも計測不能だな。いや~今年購入したばかりの計測器を壊さずに済んで良かったよ」
周囲が唖然とする中、先生の朗らかな声が響きました。それからというもの、
「反復横跳び開始」
「はい、ランデル先生」
「あ~視認できなかったんで計測不能。次の項目へ行くぞ。次は五十メートル走だ。位置に着いて、よ~い、ドン」
突然の掛け声に驚きながらも走り出し、ゴールすると、
「出遅れても、三秒三十か。凄い早さだな。上級冒険者以上だ。次に行こう。幅跳びだな。その場から軽くでいい、飛んでくれ」
私は、ト~ンという感じで飛び跳ねます。
「この計測場所、五メートルで作られてるのに飛び越すか?はい計測不能。次、ボール投げ。思いっきりな」
「はい、先生」
「これも場外で計測不能っと。剣術行くか」
場所を変え、修練場の的の有る場所へとやって来ました。
「じゃあ、その鎧を着せてある的に、この刃引きしてある剣で切り付けてくれ。あ~手加減してな」
「私としては剣術は習ったことがない素人なので、格闘術が好きなのですが。それでは先生が仰る通りに左手の片手で」
思いっきり剣を振り下ろすとメコッという音と共に的が地面に。
「あ~剣が粉々。的が地面にめり込むか。次の魔術だが、怖いな」
また場所を移し、違う的の場所へ。
「ここは周りに一応結界が張られている。なので、あの的に向かい魔法を使ってみてくれ。最上級は止めてくれ、それなりのものでいいから」
「それなり、ですか、ランデル先生。それでは、魔力召喚でエレメンタル・ヒュドラを。
この場にいでし我が魔力で召喚されし者。さあ、それぞれの首に宿りし精霊達よ、その息吹によって・・・・・」
「はいは~い、そこでストッ~~プ。学園でそんなものを放たない様に。結界突き抜けるから。これでフェリノアの計測は終わりだ。この結果では、来年以降計測する必要が有るかは疑問だが、今年はこれでお終いだ。以上」
いままでの出来事を呆然と見ていた周りの生徒や先生たちは、その後も暫くその場で動けなかったそうです。
実力測れたかな?私的には微妙な気がします。
楽しく読んでいただけたら幸いです。




