政府は日銀当座預金というお金を借りる...そしてお金の発行は無限にループする
『国債はお金の発行である』
日本のように、自国通貨建ての国債は、
『債務不履行』や、
よくいわれる『財政破たん』の心配すらいりません。
日銀が5割近くの国債を保有していると、国債の金利収入すら、政府の国庫にもどってきます。
よって、「金利があがって、国債を償還できなくなる・・・」はありえないという事がわかります。
また、よくいわれる、
「国民の貯金を超えると、もう国債は信用されなくなって!」ですが、こういっている人はお金の発行のしくみを、まったくもって、知らない人です。
ここまでのハナシの整理のついでに、いまいちど、日本の金融システムについて理解しておきましょう。
お金のしくみのポイントは、以下の通りです。
◇日本の金融システム
①市中銀行と日本政府は中央銀行『日本銀行』に専用口座を開設している。
②専用口座のことを、『日銀当座預金』という。
③もちろん、この『日銀当座預金』を、みなさんがやり取りすることはできない。
④みなさんの預金を『外部貨幣』といい、日銀当座預金のことを『内部貨幣』ともいう。
⑤つまり、内部貨幣である『日銀当座預金』は、銀行間もしくは日本政府とのお金のやり取りをするための口座である。
簡単にいってしまえば、銀行と政府がお金をやりくりするための、専用口座が『日銀当座預金』ですよ!・・・ってことです。
てことで、もう、答えはお分かりでしょうか?
そう、国債を売り買いするのも、この『日銀当座預金』で決済されることになります。
みなさんの預金・・・つまり『外部貨幣』はびた一文も使われることはありません。
おそらく、個人向け国債ですら、いったん、この日銀用座預金で立て替え払いされているのではないかと思います。(これは検証したわけでないので憶測ですが・・・)
したがって、極端にいえば、みなさんの預金がゼロであっても、日銀当座預金というお金があれば、国債の売買は可能となります。
また、日銀当座預金は、国債の発行以外にも、お金の発行でも使われます。
たとえば、市中銀行が、日銀券(お札)を引き出したいときは、この日銀当座預金を引き出して、お札に変えてもらうのです。
そのために、『預金準備率制度』があるわけで、取り付け騒ぎが起こった場合、日銀当座預金が原資になるわけです。
(この仕組みを知れば、取り付け騒ぎが、いかに馬鹿らしい愚行か、お分かりかと思います)
そして、現在のところ、アベノミクスによる金融緩和によって、この日銀当座預金が400兆円ちかく、市中銀行が保有しているのです。
したがって、
「国の借金が、国民の貯金の合計を超えてしまうと、日本は財政破たんする!」っていうのは、
金融のイロハをまったく理解できていないのか、
愉快犯でウソをついているのか、どちらかでしょう。
国民を不安にして、なんの得があるでしょうか?
まあ、得があるから、やってる悪鬼どもがあとを絶たないわけですが・・・