資本主義と信用創造〜借金で経済は成長する〜
アベノミクスの金融緩和が失敗に終わったこと、その原因は『日銀当座預金(内部貨幣)を増やしても、みなさんの経済に影響は与えないから』でありました。
民間部門にお金を供給するには、『信用創造』を起こして、お金を作り出すしかないわけです。
それは、民間自らが借金をしていくか、日本政府が国債によりお金を作り出すしか方法はありません。
この仕組みを、さらに理解するために、『信用創造』と『資本主義経済』の関係について理解してみましょう。
資本主義経済の発展は、『信用創造』というお金の錬金術なくして語る事はできません。
かりに、『信用創造』という仕組みがなかったとしたら、経済はどうなるでしょうか?
たとえば、すごい技術のスマートフォンを開発して、これから、どんどん増産していくという時に、その会社の社長が銀行にお金を借りに行ったとします・・・
社長「このスマートフォンはバカ売れ間違いないので、新しい工場を建設して増産するために、お金を貸してください」
銀行「貸したいのはやまやまなんですが、この通り、金庫は空っぽでして・・・預金の方も全然ありませので、お金は貸せません・・・」
となったら、せっかく開発した技術も水の泡ですよね?
銀行「1年かけてみなさんから預金を集めておきますので、1年待ってください」
と言われても、その技術は1年後には、もはや売れるスマートフォンではないかもしれません。
その社長もせっかくの売れる機会を失ってしまいますし、逆に、銀行の方も有望な貸し出し先を失ってしまって、これでは商売が成り立ちませんよね?
そこで、人類が思いついた、画期的な金融システムが『信用創造』という仕組みなんですね。
『銀行は預金を貸さない・・・お金を新たに作って、お金を貸し出す』
銀行は新たに作ったお金を貸し出して、そこから金利収入を得て、金融商売を成り立たせているわけです。
こうして、日本の高度経済成長期は、資本主義と信用創造の「シンクロ率が400%」を超えていった時期ですね。
ここで重要なのは、ようは、現代のお金の仕組みからいうと、
『経済は借金(信用創造)により成長していく』・・・という真実です。
だから、借金が悪!っていうのは、経済成長を阻害することにしかなりません。
経済が成長するのに借金は不可欠な要素なわけです。
『財政赤字なくして財政健全化なし』と、国家運営にも通じるものがあります。
長らく、日本は経済的には豊かであったため、この資本主義の仕組が忘れ去られている気がします。
無借金経営がもてはやされていますが、それは日本がデフレであるからです。
また、バブル崩壊があったことで、借金をすることが悪・・・というイメージが国民全体に定着してしまっている。
しかし、本来、資本主義というのは『信用創造』と強く結びついて、国民経済を豊かにしていく心臓(動力)になっているわけです。




