613話
罠もあるのはわかった。ならそれを無理やり突破するにはどうすればいい。それは物量で押そうではないか。今回はコボルトだな。笛を吹かれて知らされる前に殺したいところだ。それなら、素早さ特化の方がいいだろう。
ざっと100体ぐらいでいいだろう。称号のおかげで魔力消費も少ない。チーフも今回は必要ではないかな。次回に召喚してもらうか。コボルトに命令を出す。
「ゴブリンを殲滅してこい!!」
草むらをかき分ける音が大きくなりながらもコボルトはゴブリンを探し出す。鳴子のなる音や笛が鳴る音が聞こえる。特に武器も持っていないので、攻撃手段はその爪だ。遠距離からの攻撃も放たれた瞬間回避すれば当たらない。
素早さ特化の利点だな。当たらなければ防御力なんていらない。素晴らしい脳筋の思考だ。それに反して殺されているやつも数体いる。鳴子や落とし穴もはっきりと見えるか壊されたかのどちらかをしているだろう。
集落に行くとするか。シールドを使い集落の上からその戦場を見下ろす。ついた集落には柵ができている。堀はないので入りたい放題だ。その柵の中に立てこもっているゴブリンが15体だ。どうやら音を聞きつけ合流し集落に立てこもっているようだ。
その柵の内側にコボルトの亡骸がある。無理に飛び越えようとし、やられたようだ。呼吸が激しいゴブリンを見ると、槍の先に血がついておりコボルトを殺したのがあの個体だとわかる。だが、あの戦闘に慣れてない個体ではリーダーにならないな。
少し大きい個体に囲まれるようにガントレットと剣を持ったゴブリンが現れた。あれがリーダーだな。まだまだコボルトの数が余裕だ。残り60体だ。外に出ていた部隊も死んだようで双子でもない。おそらく変異個体か?
筋肉がつきやすい個体とか誤差の範囲のような個体だな。集落の中心にファイヤーストームを作った。藁の家が焼け、それが周りの家に移っていく。そしてある程度燃え広がった時に側近の魔法使いらしきやつが動き出す。
水魔法のようだ。だが動きは遅く、もう間に合わないところまで来ている。それを見たリーダー個体はその魔法使いを殴り、剣で足を刺し動けない魔法使いの腹を剣で刺し殺した。横にいるもう1人の側近に恨みがこもった目つきで睨まれているが知ったことではない。
そんな気質を感じる。魔法を使う前に殺せばいいとか考えていそうだな・・・。詰め寄れば魔法使いはどうすることもできない。その間に殺すつもりなのだろう。まあ時間切れだな。水魔法で消していた最中に殴ったことにより中途半端にその魔法が終わってしまった。
まだ火が残っているにも関わらずだ。その火が柵に移り燃え出す。ゆっくりとだが柵が消え、コボルトが流れ入る。リーダー個体が魔法使いに自身を上に上げるように命令を出した。土魔法が円柱上に伸び、高台に変わる。
コボルトは遠距離武器も持っていないしいい判断だな。残り60体のコボルトが12体のゴブリンを襲う。1人5体倒せばいけるかといったところだ。集落を守っていたのは、実力がある奴らが多いようだ。残りのゴブリンが死んだ時には、コボルトは10体といったところか。
残っているリーダー個体は焦り出す。頭を掻きむしり、怒りを隠そうとしていない。その腹から剣が生えてくる。ここで謀反を起こしたようだ。そのリーダー個体の経験値がそのゴブリンに流れていく。少しガタイが良くなったか?リーダー個体が倒れた時に手放された剣を拾い、それを構えた。
その背後には既に俺が立っている。そしてその首を刎ねて終了だ。見せ場なんてものは存在しないんだよねー。コボルトが200体でもいれば簡単に勝てるな・・・。シールドで上を移動して、すぐに集落を潰しに行ってもいいな。
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