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まだ誰もいない校舎。


朝の柔らかい日差し。


いつもは行かない場所まで足を伸ばすと、鈴の音のような歌が聞こえて来た。


辺りを見渡すが、主の姿は見えない。


まるで誘われるように、足が自然と声を追いかけた。


教室の前で立ち止まり、中を覗こうかためらう。


聞いていたい。


耳を優しく撫でられるような感覚に、足先から耳の先まで震えが走った。


たまらなくなって、顔を出す。


机の上に座り、椅子の背を指先でノックする音と甘い声が混ざる。


伏せたまつ毛と、少し長い淡い色の髪が朝日に照らされていた。




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