解放戦 その1
早朝
リーフデ達の村はすでに喧騒に包まれていた。
リエージュ軍は三日前に追撃隊が敗走して帰って来たため、戦力を増やした第二次追撃隊を送ることにした。
その部隊を今日出発させるため、リエージュ軍が準備をしているのだ。
そんな時、
ドオオオオン!!!!
村の喧騒に負けないほど大きな音が突如として響き渡り、出発の準備をしていた追撃隊がまとめて吹き飛んだ。
「初弾命中!」
ティーガーの中で日高は叫ぶ。
「日高からヴォルクへ。 そちらも射撃を開始してくれ。」
『了解しました!』
無線でヴォルクへ指示を送ると500mほど右側にいるテケ車から射撃音が聞こえる。
その音を聞き、日高も再び射撃を行う。
射撃開始から数分後、テケ車から通信が入る。
『こちらへルック。村の方から騎馬隊が来とるぞい。 数は20位じゃ。』
「やっと出てきたか。 へルックさん、このまま作戦どうりにいきます。先に後退してください。こちらはもう少し引き付けてから行きます。」
『了解じゃ。』
日高はハッチから顔を出し、外の様子を伺う。
テケ車は指示どうり後退し、前方からは騎馬隊が来るのが見えた。その後ろには歩兵もいるようだ。
それを見た日高は皆に指示する。
「リーフデ、ジグザグに走りながら待ち伏せ地点まで後退してくれ。 ヘルダラさんは下北に連絡を。 ブリクスムさんはこの後も装填お願いします。弾はHE弾のままで大丈夫です。
さぁ、行こう!!」
追撃に出てきた騎馬隊の者達は皆驚きを隠せなかった。
リエージュ軍第21騎馬隊。
数は少ないがその持ち前の機動力で奇襲や撹乱、包囲など様々なところで活躍してきた。
しかし、
その部隊は今、初めて機動力で負けることとなったからだ。
いや、機動力だけではない。数以外の全てで負けているのだ。
敵は1つ(?)。 見た目は先の伸びた大きな物体。
なのに、馬に負けないような速度で動く。
頑張って追い付こうとすれば、大きな音と共に仲間が倒れていく。
そのため、敵に近づくことが出来ず、逃げられないようにするのが精一杯だった。
敵を追いかけ数十分。騎馬隊はすでに残り数名になっていた。
それでも彼らは追撃を続けた。
すると、突如敵が止まった。
彼らはここぞとばかりに速度を上げた。
そんな彼らの耳に音が入ってきた。
先ほどの音とは違う、短い連続的な音が。
右からも、左からも。
その事に気づいた時、
彼らの視界は真っ暗になった。
遅くなりました!
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