第十四章 - スペクタクル
樹海のサーブでシャトルはネットにかすり、徹のリズムをわずかに乱した。しかし彼は落ち着いて返球し、高く深いクリアをバックコート奥へ落とした。
樹海はそれを追いかけた。十分な時間があると感じ、徹めがけて重いスマッシュを放った。
徹はスマッシュが来る前からすでに身構えていた。反射神経が働き、力を吸収して、樹海のいない逆サイドへ繊細なクロスコートのネットショットへと変えた。
樹海は返球するために前方へ飛び込まなければならなかった。なんとか返したが、シャトルは高く浮いて、徹のコート中央に落ちた。
そこがスマッシュに最適な位置であることは誰の目にも明らかだった。徹自身もわかっていた。弓のように体を反らし、左手をシャトルに向け、足を強く踏みしめ、そして――スマッシュ!
シャトルはクロスコートを切り裂き、樹海のコート右側に突き刺さった。正確すぎる。速すぎる。瞬きした者は見逃しただろう。
徹の得点。
次のサーブの前、徹は樹海の構えを観察した――明らかな隙はない。ある考えが浮かんだ。彼は変わった位置を取り、左のサービスボックス中央に立ち、ラケットを引いて、明らかにフォアハンドサーブの構えを見せた。
それを見て監督は小さく笑った。徹が打つと、シャトルは低く飛び出し、ネットすれすれをかすめ、樹海のコート後方へ素早く伸びてから急激に落ちた。樹海の反応は遅すぎた。返球は弱々しく、徹の目の前に落ちた。
徹はすでにそこに待っていた。軽く合わせるだけで十分だった。シャトルは床に落ちた。
また徹の得点。
サーブ権を保ったまま、彼は右のサービスボックスに構え、同じサーブを放った。またも樹海は苦しんだ。返球は大きく外れ、徹のバック側奥深くへ飛んだ。
徹は素早く追い、バックハンドで返した。体は逆向きだったが、ショットは完璧にコントロールされ、ネットを斜めに越えて内側ぎりぎりに落ちた。
樹海は必死に拾いに行った。シャトルは高く返り、徹のコート中央に上がった。
徹はスマッシュの構えを見せ、体を後ろへねじった。しかし最後の瞬間、手首がラケットの角度を変えた。シャトルは柔らかく打たれ、ネットを素早く越え、樹海の届かない遠くへ落ちた。
ところが驚いたことに、樹海はドロップショットにドロップショットで返してみせた。
徹は、シャトルがネットにあれほど近いのに、ほとんど不可能に見えるロブで返した。
それでもシャトルは高く深く上がり、樹海に体勢を立て直して徹の右側へ中程度のスマッシュを放つだけの時間を与えた。
徹はフォアハンドでスマッシュを受け、ロブを上げるふりをして、代わりにネット際へ柔らかく送った。
樹海はフェイントに引っかかった。返球は高く浮いて徹のコート中央へ上がり、またもスマッシュの好機をプレゼントした。
樹海がスマッシュの行き先を予測するより先に、鋭い炸裂音が体育館に響き、シャトルが床を打つと、樹海には思わず身をすくめることしかできなかった。
徹の得点。
そこから徹は、武器庫のようにあらゆる技を次々と繰り出した。成功して得点につながるものもあった。スコアボードが徹の9-5を示した頃には、和美は、人が好きなことをしているとき、これほどまでに変わるものなのかと打たれていた。徹は普段の礼儀正しい彼とはまるで別人だった。視線は剃刀のように鋭く、動きは絶えず樹海を欺いた。樹海は、徹が見せるものと実際にするものが食い違い続けるため苦しんだ。
徹の放つスマッシュはどれも重みがあった――速さだけでなく、実に様々な形で得点を生み出す点で。
ラリーは続き、得点が積み重なっていき、スコアボードが徹の18-12を示したとき、見ている誰もが、ハイレベルな選手と世界レベルのエリートとの差を肌で感じていた。
はっきりと肩で息をする樹海とは違い、徹の一歩一歩はあまりに効率的で、長い戦いのためにスタミナを温存しているように見えた。
それは、樹海が徹の奥深くへ送るシャトルを追うのにいつも一歩遅れるという形で現れた。一方、試合を読む力に長けた徹は、ほとんど追う必要がなかった。シャトルがどこに来るかをただ知っていて、すでにそこに立ち、反撃の準備をしていた。
第1ゲームは徹の21-14で終わった――あまりに大差の決着に、これまで樹海と対戦したことのある者たちは、いつか徹と戦う自分たちの勝算を疑い始めた。
第1ゲームは圧倒的な内容で徹が奪った。徹の呼吸はまだ整わず、シャツは汗でびっしょりと濡れ、サイドラインからのざわめきはますます大きくなった。第2ゲームの前、彼の目は群衆の中に和美を見つけた。
しかし今度は、前とは違い、彼女は微笑み、拳を突き上げた。その小さな仕草に力をもらったかのように、徹はコートを入れ替わり、第2ゲームに備えた。
第2ゲームは第1ゲームと同じように始まった。徹が一貫してペースを支配し、一打一打が樹海を欺いた。しかし、ゆっくりと、確実に、徹は何か違和感を感じ始めた。
スコアは徹の10-7に達した。彼は正確なショートバックハンドサーブを放った。樹海はうまく返し、徹の右サイド奥深くへ高く深いシャトルを送った。徹は素早く、ネット際左へのドロップショットで応じた。樹海はそれを予測していたかのようにネットショットで返した――だが徹もそれを予測していた。彼はすでにネット際にいて、ネットの打ち合いの準備をしていた。
短く、緊迫した打ち合いが続き、樹海がミッドコートへの高いクリアでそれを断ち切った。徹は強振の構えを見せたが、シャトルはスイングとはまったく関係のない方向へ飛び出した。樹海の反応は一拍遅れ、返球はネットにかすった。
徹の得点。樹海のプレーについて、かすかな疑念が彼の中に湧き始めた。
徹は再び同じようにサーブを打った。その鋭い角度が、樹海に徹のバック側左奥への深いクリアを強いらせた。
十分な時間と良い角度を得て、徹は不格好な体勢から重いスマッシュを放った。それは樹海を驚かせたが、それでも彼は徹の右側へ高いクリアで返してみせた。
徹は残像が残るような動きで、樹海に息をつく隙を与えなかった。シャトルをまっすぐに打ち込む。まだ体勢が整わない樹海は、反応して振ることしかできなかった。シャトルはコントロールを失って跳ね返った。徹はすでにそこにいて、樹海の逆を突いて叩きつけた。
一歩遅れた樹海は、シャトルを制御不能のまま返すことしかできなかった。徹はまたもすでにそこにおり、クロスコートにスマッシュを打ち込み、樹海を左右に走り回らせ、ついに彼の足が止まった。
徹の得点。テンポは先ほどよりはるかに速くなっていた。
それ以降、完全にスタミナを失った樹海は、徹が狙うショットについていけず、ミスを重ねた。
まるでシャトルが徹の支配下にあるかのようだった。樹海は反応することしかできず、頭で試合を読む余裕はもうなかった。
しかし徹にもミスがないわけではなかった。二本続けてアウトになり、樹海はスコアを17-17に追いついてみせた。
それでも実力差は依然として明らかだった。徹が再び主導権を取り戻し、20-17とリードを広げた。マッチポイント。
あと一点で学校のバドミントン部での初試合に勝てる。徹は、樹海に高いクリア以外の選択肢を与えないほどタイトなショートバックハンドサーブを放った。
徹は強力なスマッシュで応じた。その軌道はほとんど追えないほどだった。樹海はかろうじてラケットに当て、シャトルは方向性なくネットを越えてふわりと浮いた。徹は前方へ飛び出し、クリアで返した。
絶好の機会と見た樹海は、残る力のすべてを注ぎ込んだ強烈なスマッシュを放ち、徹を守勢に追い込み、返球をコントロールさせなかった。
シャトルは再び高く浮き、樹海は疲労など存在しないかのようにもう一度スマッシュを叩きつけた。それに備えきれなかった徹はまたもクリアを強いられ、樹海がさらなる猛烈なスマッシュを放った。
試合で初めて、シャトルは徹に触れられることなく床に落ちた。
樹海がポイントを奪い、18-20。依然としてマッチポイント。
サーブ権を得た樹海は、徹の背後深くへ高いフォアハンドサーブを送った。徹はドロップショットで応じたが、樹海はそれを予測してネットショットで返した。
徹は前方へ飛び出し、クリアを上げた。彼が体勢を立て直そうとしたそのとき、樹海はすでに空中にいて、もう一発の重いスマッシュが床に叩きつけられた。
19-20。
徹は、樹海が本当に疲れているのかどうか疑い始めた。ともかく、樹海は再びサーブを打った――またも徹の奥深くへの高いフォアハンドサーブだ。
今度は徹が力強いスマッシュで応じようとしたが、焦りとわずかなパニックがあった。シャトルはネットに当たった。
20-20。デュース。
徹がそんな致命的なミスをするのは非常に珍しかった。彼は自分を落ち着かせ、サーブを打つ樹海の構えに再び集中しようとした。
樹海はまたも高いフォアハンドサーブを放った。徹は今度こそネットを越える強力なスマッシュで応じた。樹海はそれを拾い、徹のミッドコートへクリアを送った。
反撃の好機を捉えた徹は、シャトルを目で追い、深く息を吸い、狙いを定める場所へ一瞬目を走らせ――そして体育館に雷鳴が轟いた。
そのスマッシュを目撃した全員が鳥肌を立てた。徹が打ったシャトルは視界から消えたように見えた。再び姿を現したときには、もう樹海のコートに落ちていた。
21-20。徹のマッチポイント。
徹は、樹海にクリア以外の選択肢を与えない見事なバックハンドサーブを放った。徹は樹海のいないクロスコートへスマッシュを打った。樹海はそれでもなんとかネットショットで返した。
ネット勝負を挑まれた徹は、前方へ飛び出してネットドロップで返した。樹海はさらにネットドロップで返し、二人は敏捷性、判断力、そして気力を尽くして打ち合った。ついに徹が距離を取るためにクリアを上げた。
樹海は徹に重いスマッシュを放った。しかし徹はそれをすでに読み、不意を突くネットショットで返した。シャトルは音もなく床に落ちた。
「試合は高尾徹、二ゲーム先取、第二ゲームは22-20で、徹の勝ちです」と慎三が告げた。
体育館は沸き立った。徹の樹海に対する勝利で試合が終わると、観客たちは叫び声援を送った。
徹は、何が起きたのか処理する間もなく、まだ息を整えようと苦しんでいた。周りを見渡すと――部員のほぼ全員が、固唾をのんで彼の試合を見守っていた。
隣のコートの試合が止まっていたことにも気づかなかった。まるで全員がただ見るために手を止めていたかのように。
彼の視線がコートを横切り、和美の視線とぶつかった。彼女はサイドラインから、明るく嬉しそうに微笑んでいた。
彼はネットへ歩み寄り、樹海と握手を交わした。
「いい試合だった」と握った手のまま樹海が言った。
「あ、ありがとうございます……」徹はまだ緊張し、息を切らしながら返した。
騒がしさの残る一同を静めるため、慎三が声を張り上げた。
「よし、歓声はそこまでだ。認めざるを得ないな、あの試合はテレビ中継に値するものだった。並の高校の試合ではなかった……もし見るのに金がかかるなら、最初から払っていただろうな」
慎三の言葉に、見物人たちは一緒に笑った。彼は続けた。
「樹海くん、徹くん、ふたりとも見事だった。この部にこれほどハイレベルな選手が揃っているとは思ってもみなかった。今日の試合を成長の糧にしてほしい。敗れた者は――敗因を学べ。勝った者は――その上にさらに積み上げ、はるかに高いものを目指せ」
それは慎三が毎試合後に送る、いつもの言葉だった。
それを聞いて、徹は嬉しくなった。このような真剣な試合をするのは本当に久しぶりだった。乱れた呼吸、汗で濡れた体、激しく脈打つ心臓が、かつてのように床に大の字になりたい気持ちにさせた。
一人、また一人と観客が近づいてきた。一年生が「徹くん! プレーがあまりに見事で目が離せませんでした!」と言った。続いて女子が遮った。「元プロって本当ですか?!」そして最後に和美が言った。「徹くん! すごかったよ!」
そのとき、電話越しに誰かが自分の名前を呼ぶような、かすかな声が聞こえた。聞き覚えのある声だった。彼は我に返り、声の主を探した。
周りを見回しても、部員たちが自分を取り囲んでいるだけだった。しかしついに、和美が携帯を掲げているのに気づいた――画面には茜が映っており、酸素チューブをつけたままでも笑顔を浮かべていた。




