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爽やかな朝

 なぜ夏実ちゃんは、オレと幼馴染を解散したのに自ら一緒に行こうなんて誘ってくださったのだろうか…?

 

 

 よくわからなかったけど、とにかく夏実ちゃんと一緒に行けるならそれでいいやとルンルンで玄関へと向かった。

 

「お待たせ」

「ううん、それじゃあ行こっか」

「うん」

 

 わぁ、夏実ちゃんと並んで歩いてるよ!昨日も一緒に駅まで行ったけど、今日は誘われたんだから無駄話とかもしていいのかな?

 

 

 いいよね?

 

 …

 

 とりあえず恐る恐る話しかけてみた。

 

「夏実ちゃん、昨日遅刻しなかった?」

「うん、大丈夫だったよ。直斗くんは?」

「オレも大丈夫!」

「そう…、ならよかった。」

「うん。」

 

 

 …

 

 

「あのさ…直斗くん、そのことなんだけどね…」

 

 なんだろう…。なんか言いにくそうな夏実ちゃん。

 

「どうしたの?」

 オレが心配そうに聞くと夏実ちゃんは、申し訳なさそうに、

「いつも気…使わせてちゃってたよね…。ごめんね」

 と謝ってきたじゃありませんかっ⁉︎

 

 バレてた…

 

 オレがいつも夏実ちゃんが出かけてから家を出ていたこと…バレてた…。

 

 …

 

 逆にこちらこそ、ごめんねだ…。

 

「あー…のー…っ、なんかオレもごめん。キモかったよね。」

 と謝った。

 

 そしたら、夏実ちゃんったら

「ううん、キモいなんて思ったこと一度もないよ?むしろ…」

 

「むしろ…?」

「あっ、ううん…なんでもないっ」

 

 と、なんだかむしろ大好きみたいな口ぶりでしたよ?

 

 いや…、そんなわけないよね…ね?

 

 でも、もしかしたら…ある⁉︎

 

 んっ⁈

 

「えー、むしろなにー?気になるじゃん」

 とオレが突っ込むと、

「むしろ…なんだろうね?忘れちゃったな」

 と夏実ちゃんは、笑った。

 

 あぁ、夏実ちゃんの久しぶりの笑顔だ。

 

 なんだか朝から素敵な一日がやってきたぞ‼︎

 

 と、喜んでいたんですが…

 

「あのさ、毎日一緒に行こうとは言わないけど…もし時間が被っちゃったときは、一緒に…行かない?」

 

 ‼︎

 なんて嬉しいご提案!

 

 じゃあ、幼馴染を解散しなくてもいいのか⁉︎

 オレのこと、嫌いじゃないってことでいいのかな⁉︎

 

「いいの?」

「うん…、直斗くんがよければなんだけど」

「もちろんいいに決まってるよ」

「よかった。わがままばっかり言ってごめんね。」

「全然だよ」

 

「…やっぱり直斗くんは、優しいな。」

 

 …優しいか。

 

 

 まぁ、でもこれで夏実ちゃんと疎遠にならなくて済むな。

 

 なんて素敵な一日の幕開けなのでしょう。

 

 爽やかな朝だなぁ〜。

 

 って思っていたんだけどね…

 

 いたんだけどさ…

 

 

 …

 

 続く。

 

 

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