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弁解

 みさきが買った本は、とっても面白かったとの高評価をいただいた。

 

 そしてオレがその本を借りる順番がやってきた。

 

 あー、早く読みたいなぁ。ワクワクウズウズ。

 

 読みたい読みたい読みたい読みたいっ‼︎ってさ…今日バイトないし、すでに帰宅して晩御飯も入浴も済んで、なんなら歯磨きも終わっている。

 

 うん、完全に読むなら今でしょうよってわけだ。

 

 あー、でも読んだらワクワクがドキドキになってゾワゾワにならない?って…なるわけないか。

 

 ホラーじゃないし。

 

 とりあえず一ページ目を読むと…やっぱり面白い!すでに一ページ目から面白いんですけどー‼︎

 

 

 二ページ目、三ページ目とどんどん読み進めていたらあっという間に真夜中になっていた。

 

 そしていつのまにか本は閉じられていて朝になっていた。

 

 …

 

 完全に寝落ちしてた…。本を読むとすぐに眠くなるのは、オレの悪いくせなのだろうか。

 

 

 あー、もうさぁ…なんで本閉じちゃったんだろー…。

 

 えっと、どこまで読んだっけな?

 

 ペラペラとめくっていたら、パラっと何かが落ちましたよ?

 

 …

 

 みさきと柚乃さんのツーショット写真…

 

 …

 

 たぶんみさきは、この写真をしおりにしていたに違いない。

 

 

 あーあ、楽しそうじゃないか…。

 

 みさきと柚乃さんは、はたからみればずっとラブラブに見えるんだよな。

 

 呼吸するのが当たり前みたいに、一緒にいるし。

 

 

 ま、今は安定しているみたいだからいいのだろう。

 

 そんな安定のみさきと、久しぶりにオレは出かけることになった。

 

 いつもは母さんにだれとどこで遊んで何時くらいに帰ると小学校の頃からの癖でずっと言っていたのだが、今日は言うのをわすれていた。

 

 そしたら、出かける直前に母さんに

「だれどこー?バイトー?」

 と聞かれたので、

「あー、バイトじゃなくてみさきと出かけてくるよ。夕方には帰る。デートだから」

 と言った。

 

 あ、言葉足らなかったな。

 夕方からみさきが柚乃さんと夜デートするっていう意味だったんだけど、まぁいっか。

 

 と玄関を開けると、

「みさきちゃんとデート、いいわねぇ。いってらっしゃい」

 と母さんにお見送りされた。

 

 …

 

 みさきちゃんって…

 

 前に携帯登録みさきちゃんってしてたから、もしかしたら、母さんはみさきを女性と勘違いしているのかもしれない。

 

 中学から一緒のみさきだよって言えばいいものを、いちいち話すのも面倒でそのままにしているけど、特に問題ないから良しとしよう。

 

 

 

 あ…、うちの玄関の前を夏実ちゃんが歩いて通り過ぎようとしていた。

 

 …今の会話聞こえてた…よね。

 友達をちゃん付けで呼んでるの?って思われたかな…。

 

 でも、弁解をする間も無く夏実ちゃんは軽くオレにお辞儀をして行ってしまった。

 

 まぁ、弁解したところでオレは夏実ちゃんから絶望的に嫌われているからな…。

 

 夏実ちゃんは、これからデートでも行くのかな…

 

 …

 

 続く。

 

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