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転生するなら虫?

 校外学習は、朝から晴天で絶好の遠足日和って感じだ。

 

 早速みんなでおんなじような被り物をしていざ!乗り物へ、ゴー‼︎

 

 …乗り物、やっぱりそこそこ並ぶんだよね。

 でも並んでいる間にもみんなで写真を撮ったり、くだらない話で盛り上がって、待ち時間もあっという間に過ぎた。

 

 楽しー‼︎

 みんなと居るのもそうだけど、乗り物でこの青空を猛スピードで駆け抜けるのがまた爽快だ。

 

 あ、虫ってこんな感じで飛んでるのかな?

 次に転生するなら虫よくね⁉︎

 スピード違反とかもないんだろ?でも…だからあんなに全力でオレの顔にぶつかってくるんじゃね?

 

 たまに窓にも激突してるやついるよな…

 

 気絶してる間に鳥のご馳走になる?パターン?

 

 …やっぱり虫も考えもんだなぁ。

 

 

 …

 

 

「ほら、雪村くん!行くよ?乗り物に酔っちゃった?」

 ボーっとしていたオレの顔を覗き込みながら手を引く春野さん。

 

 

「あー、ううん。全然大丈夫。」

「そ、なら行こ!」

「うん。」

 

 

 このやりとりが後にパニックにつながるのでした。

 

 

 楽しかった遊園地もあっという間に終盤に向かっていた。

 

 夕日がなんだか…切ない。とか思いながら夕日を眺めていると、グループのひとりが

「青春だ。写真を撮ろう‼︎」

 とみんなのテンションを上げてくれた。

 

 このとき撮った写真を後でみた時には、みんなの変顔や変なポーズが写っていた。

 

 オレはもちろん変顔に変なポーズをしていたのでした。

 

 

 

 はぁあ。

 もうバスに座ると、スライムにでもなってしまったかのようにズーンととけるように座り込んだ。

 そんなに沈んでいないのに、一メートルくらい椅子に沈んだ気分だ。

 

 

 バスが動き出すとバスガイドさんも静かに座り、ビデオが流された。

 結構有名になったビデオだからみた人がほとんどだ。

 

 でも、ついついみいる人続出。で、最後までみれないで到着…てきな。

 

 それをみんな知っているのだ。

 もう幼い頃からの経験済み。

 

 なので寝る人や、お土産のお菓子をあけて喜ぶ人とさまざまだ。

 

 オレたちは、写真をみて笑いあっていた。

 

 班の一人がすぐに写真にできるミニカメラを持っていたので、撮った写真を整理して配ってくれた。

 

「これはー…もうやっちゃってますね。」

 と渡された写真には、オレと春野さんが映っていた。

 

 あー…

 

 オレが虫に転生しようとしてたときの写真…

 

 春野さんがオレの手を引いたときに覗き込んだやつか…。

 

「これ、キスしてるみたいなアングルじゃね?した?」

 と写真を渡されながら言われた。

 

 すると、春野さんがそれを見て

「してないよー。ね!」

 とオレを見て笑った。

「うん。してない」

「だよなー。残念」

「「「あはは」」」

 

 …残念って。

 

「この写真春野さんいる?」

「えー…中学の頃なら欲しかったなー。でも今はおそいよ。」

「え?」

「わたし、実は中学のころ雪村くん好きだったんだよねー。でも、今は運命的なであいをして彼氏がいるの♡」

 と手で♡をする春野さん。

 

 …

 

 サラッとすごいこと言われた気が…

 

「あー…、あぁそうなんだ…」

 

 オレはその写真を捨てるのも悪いからいちおう携帯のところに何気なく入れた。

 

 

 

 続く。

 

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