おばさまがた
そういえばオレとみさきは、二年生になり同じクラスに…ならなかった。
でも、仲はいい。
みさきとは、同じクラスにならなかったけど、そのかわり中学のとき同じクラスだった春野さんと同じクラスになった。
同じ中学の人がいるとなんだか安心するのは、オレだけだろうか。
そんな安定のなか、オレは春野さんと、流れで学園祭の実行委員となってしまった。
ま、暇だからいっか。
で、土曜日下調べしようって誘われて他の学園祭にお邪魔することとなった。
そろそろ待ち合わせだから家を出ていこうとしたら、一台の車がオレの前でとまった。
そして、ゆっくり窓があいた。
その窓のウィーンにあわせてお顔がこんにちはとした。
その人は、夏実ちゃんのおかあさんだった。
「あらー、直斗くん久しぶり!最近うちに来ないと思ったら彼女できたらしいじゃなぁい♡いいわねー。うちの夏実は、ぜんっぜん男っ気なしでさぁ。困るわぁ。あ、いけない…遅刻遅刻。それじゃデート楽しんでいらっしゃいなぁ♡」
と嵐のように過ぎ去って行ってしまった…
えと…彼女いないですって言いたかったのに…返す言葉の隙も与えない忙しいおかあさん。
車追いかけて彼女いませんって…こわいよね。
ホラーよりアブナイ。
だから、やめとこっと。
なんで主婦って恋愛話とか大好きなんだろ?うちの母さんも恋愛ドラマよく観てるんだよなぁ。
…
あ、あれか…
現実的に恋愛なんてしたら離婚騒動になりかねないから…か。
恋愛を今更お父さんとされてても困るよな。
手が触れあうたんびに二人して赤くなったり、食卓で見つめあって手を取りあったりとかもウザいかも…だな。
今じゃ目も合わないんじゃないかな…あの二人。
お父さんは、いつも新聞かテレビとみつめあってるし、母さんもせんべいかじったりアイス食べたりみかん剥くので忙しそうだもんね。
だからって…オレの恋バナとか勝手に繰り広げないでもらいたいもんだ…。まったくさ。
待ち合わせ場所につくと、実行委員の四人のほかになぜか違うクラスのみさきがいた。
「あれ、みさきじゃん」
「おぉ、これは直斗じゃないか。どうしたんだね?」
「それは、こっちのセリフだから」
「あ、それな!暇だからダンジョンパーティにオレもまぜてもらったの。」
「なるほどー…って、オレたちスキル上げに行くんじゃないんだから…って…いや、スキル上げ…のようなもんか?」
という、へんな納得をしてオレたちは他校の学園祭へと向かったのでありました。
うんうん、勉強になりますワイ。
…
あーあー、やっぱり学園祭とか来ると去年行った夏実ちゃんとこの学園祭思い出しちゃうんだよねー…。
はぁ。
ため息をついても、餅をついても、尻もちをついても…どうしようもない。
このまま、夏実ちゃんとは…やっぱり疎遠になるんだ。
…
オレはやっぱりあれだな…
ボリボリせんべいを食べる母親から、夏実ちゃん結婚するらしいよーって言われてせんべい恐怖症になるパターンだ…。
はぁ…
楽しそうな学園祭でお先真っ暗なオレなのでありました。
続く。




