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こんにちわ、マリア Je vous salue, Marie  作者: すずめのおやど


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王の帰還 -Reditus Regis-・10

な、なんということでしょうか。


確かに、ルーン大陸だと痴女種女官はもちろん、男や偽女種のための食事を提供すべきであろうというのは、このイリヤにもわかります。


「そう言えば、運ばれて来た軽食の魚…まさか、ハラマス!」


「エマネ…ルーン湖で絶賛養殖中よ、ハラマス…」


ええとですね。


淫化でも育ててる場所が多いこの魚。


むろん、乳母(ちちかか)湖どころか明日輝(あすてか)のテスココ湖にもおって、手軽な肉食となることもあり中米や南米の淫化神殿や魔屋・明日輝の神殿はもちろん、聖母教会の食材にも多用されております。


しかし、食べたが最後、その聖院第二公用語の名前の通り「女を孕ませる」「女は孕みたくなる」副作用が発生するのですっ。


そして、その外観…今回は丸焼きではありませんでしたが、生きている姿の頭の部分はまさに、先ほど問題となった魔王から贈られた護身の杖の柄や、わしの聖剣とかエマネの爆炎剣とか、さらにはロッテの冷凍剣の柄のごとき姿なのです。


「あーそうだ、ジーナ様、ちょっとこれを…アトハ、リミニ、あの杖借りるわよ」


で、件の護身の杖を見て頂きます。


そして、嫌でしたけど「こういう風に使うことで魔毒電池の代替として魔毒を補給も可能」な件ですとか、魔毒抜きのために「突っ込む」とかいう機能を説明されたという話を聞いて頂いたのです。


では、皇帝つまりベラ子陛下や、上皇のマリア様を監督する立場の皇帝室長様の見解では。


「痴女皇国としては正しい。実はあのち◯◯剣は女官を簡易懲罰するための器具としての機能が求められた結果、聖院時代からアレやゆう説明、うちが聖院世界に来た時の当代金衣であるクレーゼさんから直接に聞いておる。ちなみにクレーゼさんは不妊症傾向があったうちに代わってマリアを実際に出産した人物で、あいつに母親が二人おるのはこの件があるからやねんけど…」


ああ、現在は通商局長のクレーゼ様ですね。


(ちょいちょいお義姉様っ。あれ、わたくしが決めたのではありませんわよ!)


(ほな誰よ)


(初代様か二代目様です。これは間違いございませんわっ)


(なるほどわかりました。ただ、これは責任者出てこいという話やあらへんので、クレーゼさんもお静かに)


(へへいっ)


「で、うちも懲罰というか、実際にこの柄を使ったことはある。しかしやな…このち◯◯柄の廃止や、痴女皇国の恥ずかしい国章も、今後を考えるとうかつに無難なものに改訂するのもいかがなもんかと思うてます」


えええええっ。


「な、なぜに…」


「で、これは雅美さんの知識なども混ぜた上での話ですわ。痴女皇国世界の対人地雷国のチ◯コール・ワットとかマ◯◯ール・ワットの意匠や外壁レリーフ、そしてその上位に来るボロブドゥール本山は連邦世界のそれと大きく違って大変に卑猥な姿になっとります。ですが、そもそも比丘尼国でも男のアレを信仰する神社もあったり、世界的に見てもエロ意匠を公然堂々世間に晒しておる事例は結構あるそうですねん。ほれ、淫化の前のモチェ帝国でも、アレとかほもとかれずとか色々な土器像を作ってましたやろ」


ああ、なんか見ました。


原始的なものですけど、当時の人間もど助平行為をやってたのがよくわかるものでしたね。


「そして痴女皇国では苗床を導入したがゆえに従来の精気収集に輪をかけて朝に昼に夜にとアレざんまい。これはルーン大陸でも永場(とば)でも、労働魔族を稼働させたり、本来なら生まれるはずの子供の種を苗床に吸わせて、より優秀な存在に作り変えるために遺伝子を掛け合わせるためにはアレは必須なわけですやん。言うなれば、今まで畑を耕すのが労働やった代わりに、アレをして頂くのがルーン大陸の皆様の労働義務やと思うて頂きたい。むちゃくちゃや思いますけどな」


は、はぁ…。


その、理路整然(りろせいぜん)にして滔々(とうとう)とした語りに、わしらだけでなくアトハもリミニも圧倒されております。


「そして、翻って考えてみればアトハ王陛下にリミニ王妃殿下。あなたがたリュネの民は、魔毒抜きのためにアレせんとあかんかったわけですやんか」


う。


この問いには、アトハとリミニが完全に絶句します。


そして、うちは知っとるぞと言わんばかりに、リュネ王城での過去の魔毒抜きの夜の伽の光景がマリア様経由でわしらの脳裏に浮かぶのです。


「で、これは何も皆様の恥を世に晒す話でもないのですわ。連邦世界やNBでは、確かに子孫を残す行為ではありましたけど、アレやってばっかりだと誰が畑耕したり猟師や漁師やって狩りに釣りにとしてくれるねんゆう話になりますわな。せやから、誰も彼もがアレすることに頭を支配されておっては困るわけですわ」


むむむ。


唸るしかありません。


そして、ジーナ様がおっしゃられるには。


「人はその状態を色ボケと申しまして、金やものを集めたがる欲ボケという状態も、色ボケのために金やもので男や女を釣る行為につながる傾向があるわけですわ」


で、ここでアトハをじぃーーーーっと見つめるジーナ様。


そして、その視線に気付いたアトハから視線を逸らせると、今度はわしの方をちら、と見るのです。


そう、アトハがわしの肉体に執着しとるのも色ボケちゃいますか。


ジーナ様はそう、無言でおっしゃられたのです。


ただ、次の瞬間にその迫力ある表情を和らげ、笑顔で申されるのです。


「しかしながら、リュネ、そしてルーン大陸の今後を考えますと、王陛下と王妃殿下といえど貴重なリュネ族の子孫をお残し頂くべきであろう。うちはその考えあって、わざわざ痴女皇国からダリアを転送してもろてまでリミニ妃の体をイリヤさんに近づけさしてもろたわけですわ」


これも、裏のある話です。


要はわしイリヤを将軍としてルーン大陸の西方に戻す政策は痴女皇国としても好ましい。


だからアトハは、より美女になった…元々顔の見た目は良かったんですよ…リミニとしっぽりやっといてくれ。


この、手際よく実効力のある処置、言うなればアトハとリミニに対する一種の恫喝でもあります。


わしらはその気になれば、リュネをどうとでもできるぞ、という。


しかし、リミニにしてみれば、身長はわしより多少劣りますが、見た目をわしに近づければリュネ戦士と大して変わらん露出度の王妃の装いで衆目に晒される方がよろしいというもの。


ですから、ジーナ様の取った処置には文句を言うどころか大喜びなのです、内心は。


やはりこの方はあの強い強いアレーゼ様ですら一目置かれるだけはある、と実感しましたよ。


口だけでアトハとリミニをやり込めるばかりか、あの杖の件でも、ですね。


「そら、こんな杖の柄はNBでも英国本国でもなんじゃあこれという話になります。しかし、英国人と言うものはそういう変な文化でもわしらの支配下やでとばかりに、自分らの博物館に飾って晒す悪い癖もあるんですわ…日本の春画…アレをしとるところとか、卑猥な諸々を描いた絵を多数収蔵しております」


むむむ、つまり、卑猥なものでも飾る価値があるとなれば宝具のような扱いを受けるんですね。


「しかも、リュネも痴女皇国も、アレをさせるが故に成立しておる政体でっしゃろ。となれば、今後のNBへの移民に際しても、助平なものを世間に晒す文化を取り締まる国から来た人にも、こっちの体制に文句を言われては甚だしく困る話になりますやん。せやから、ルーン大陸ではこうやで、寝言は寝てから言うてなと言うのを暗に示すためにも、リュネの皆様のそれまでの普段着とか、あるいはアレの風習など諸々は隠すべきではないとうちは考えるのですわ。むろん、この杖もそういうリュネのアレ文化を無言で示す圧力にもなると思いますねや」


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マリア「確かに、痴女皇国の制服を含めて規制されたら露出狂のおばはんにはダメージがでかいよな」


じーな「マリア、制服のデザインはお前と雅美さんやろが。聖院時代の制服、痴女皇国やと今も使ってるとこあるか」


マリア「というか聖院時代の制服も大概Tバック仕様だろ、最低でも」


じーな「金衣時代のクレーゼさんなんか、全裸に限りなく近かったからな…というかマリ公、お前も昔、天王寺居住時代は裸族だったのを忘れぬように」


マリア「あ、あれは女官種時代の放熱問題があったからじゃ…」


じーな「それお前が痴女種導入して解決したやろが」


マリア「でも今度は精気収集量を増やす必要があっただろ…助平衣装の導入は必須だったのって、かーさんもよく知ってるだろ、当事者の一人だったんだしっ」


じーな「つまりですな、うちらの痴女皇国での勤務時の制服も、言うなればリュネの皆様の魔毒抜きと同じで避けて通れぬしろもの。そして、その必要性を痛感して頂くためにも、王陛下と王妃殿下は痴女宮での研修、例え短期といえどお受け頂きたいんですわ(ニヤリ)」


いりや「まぁ、アトハもリミニも、実際に見聞しといた方がいいわよ…(と言うか行け、あたしが行かせる)」


あとは「うううううう」


りみに「ひいいいい」

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