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こんにちわ、マリア Je vous salue, Marie  作者: すずめのおやど


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王の帰還 -Reditus Regis-・9

「えー…そんなにも減らないのですか…」


愕然とした顔のリミニに、聖環から出した浮遊画面を見せて説明に及ばれるのはジーナ様。


「都市伝説とか言うものに近い。それと女より男の方が運動量が増える傾向がある。これも完全体痴女種化された女官なら常識とでも言うべき話になってまうんやけどな…まぁともかく、リミニさんは今、リュネ族の元来の身体に近い状態の百人卒未満の女官と同じ状態なのと、アトハ陛下も同じく、女官化防止抗体を投与された男性状態や。ただ、お二人とも身体能力が一番に成長する期間である第二次性徴期を過ぎた直後くらいの年齢に若返ってるはずやな」


「リミニ。あんたはリュネにおった当時の飯の事情とか諸々を思い出してみれ。それからさっき食べさせてもろた食事の内容もや。つまり今のこのルーン大陸でも確かに飯は配給されたけど、その量も質も全く違うやろ?」


「で、今のルーン大陸では聖母教会をあっちこっちに作ってるから、そこの経営する農園などで働く人には食事を提供してるねん。まぁ、この列車の飯ほどには豪華やないやろけど…あった、これや。魔尼派聖母教会・ルーン大陸教管区給食内容の今月の欄と調理例は…これか」


そして、我々に見せられたのはまさに、ジーナ様が言われた通りに聖母教会で振る舞われている、給食の献立と調理例の資料だったのです。


「前月末に翌月分の給食調理例と調理指南が送られてくるから、料理を担当する尼僧や補助員がその通りに作るようになっとるんや…で、ちゃんと作れてなかったり食事への不満があった場合には速攻でその教会に監督員がぶっ飛んで来て調査に入られるからな…このルーン大陸でリュネ族の能力が必要な理由の一つでもあるからな…監督役の尼僧の飛行能力…」


ええ、リュネにおった当時の飯と、それから聖母教会同様に淫化の神殿で食事を作って振る舞っているのを知ってるエマネは強くうなずくのです。


そして、食事に不満があった場合に調査される理由。


聖母教会、わけても農業荘園や林業荘園を任されている教会は食事の質と量がちゃんと提供されているかの検査に厳しくなるのです。


更に苗床を設置して、各種労働魔族を運用している教会だと、もっと厳しくなります。


理由は、これらの食事が偽女種を含めた男、それも男児の年齢に若返った男たちに振る舞われるために作られていることに尽きるのです。


そりゃあもう、たっぷりと肉が入った汁とか、魚丸ごと一匹とか、これで腹が満たされぬものはおらぬとばかりに潤沢に食材が使われ振る舞われるのですよ。


そして、聖母教会では女官化された尼僧も、同じもんを食うのと、その理由を心話でアトハとリミニへ耳打ちするわしとエマネなのですが…。


「な、なるほど…男どもに飯を食わせるのが正義であると…」


「そして飯の出来を測るために、監督のおなごも同じ食事を頂くのですか…」


「もちろん、聖母教会には上も下もないゆう運営をまさに食事でやってると教えるためや。淫化の神殿でもわしらがやっかいになった後は聖母教会と同じことやっとるんやで。上の神官も新入りも飯は同じや」


「まぁ、流石に今後は王宮で出す飯は見栄えのええものにさせて貰おうと思うんや…ただ、これは内政干渉でもなんでもありませんわ。リュネやったらあんな道具で食事しませんでしたやろ?」


ええそうです。確かに匙などはありましたけど、今さっき振る舞われた盆の上の飯の食い方をわしらが見本を見せながらアトハとリミニへ指導しておったのです。


「暫くはNB行政局ではなく、永場(とば)支部長のジュリアーネさんの管轄の聖母教会で採用している献立を基準に提供させて頂こうと思いますわ。あそこの飯やったら今のルーン大陸でも無理なく出せる食材と内容のはずやし、リュネの方々にも食べやすいはずなんで…」


「ああそれ、マルヴィレたちも言ってましたよジーナ様。ただ、焼いた肉が食いたいという事で、献立内容を少し変えてるはずです」


「あー、永場と逆事情か…」


「ですね。リュネだと煮るための水場がなかったり、食事どきでも魔族襲来の鐘が鳴ったら即出撃でしたから…」


で、リュネの当時の飯事情。


痴女皇国が手を入れる前の淫化とあまり変わりませんでした。


いえ、水はありましたよ。


ただ、淫化の場合は高い高い山の中に人は暮らして雨や水の恵みを得ておったのです。


思い出して頂きたいのです…淫化は変な場所でして、海沿いの平地がろくな雨の降らない砂漠となっていることを…。


ですから人々は川に水が流れ草木が育ち畜生も多い山中で暮らして、飯のたねを得ておったのです。


しかし、そんな淫化の泣きどころ。


水を湯にするために炎剣や調理剣を使っても、平地よりは沸く温度が低いのです。


つまり、煮物を作ってもちゃんと煮えるまで時間がかかるとか、きちんと煮えてくれないのです。


「これも、圧力鍋という特別な煮物鍋を使わんと火が通ってなかったり、平地の倍の刻を要するのや…」


「で、母様に父様…ですから大きな葉っぱに食材を包んで炭火の燃え残りの中に埋めて蒸したりしておったんですよ、昔の淫化…」


そうです、煮るための水があるのに、煮物にするための炭や木にも事欠く淫化の高地では、蒸すか焼くかが、火の通った温かい飯を得るための手段だったのですよ。


そして、リュネでは水場、淫化に比べたら少なかったのです。


それと、いつ何時魔族が襲ってくるかという状況で、優雅に煮物というのはなかなか難しい状況。


従って、煮物はごちそうに分類されたのです。


ええ、普段は肉も魚も焼くが基本。


宿営地では炎剣を使って、配給されたものを各自で焼いて食べたとかやりましたねぇ。


あと、こっちでいうパンに該当するものは…ありませんでしたっ。


淫化のキヌアみたいな雑穀を粉にしてせんべいみたいな感じにするのはやってましたけどね…。


「あー、当時も聞いたな…お酒作ってなかったって…」


「そもそも上手く腐らせるための酵母とやらがありませんでしたからね…」


「おばさま、淫化は痴女皇国世界の感覚で言うと生きる人を試す土地だそうですが、それでも移住当時の私たちには楽園に思えたのも言っておきませんと…」


そうです。


淫化の山の中ですら、緑多く澄んだ渓流流れる山々はもちろん、その向こうに果てしなく続くように見える陸地や、山の向こうに見える海岸やその先の大海原に、リュネの者は興奮歓喜したのです。


それと、痴女皇国側の手厚い支援で棚畑(アンデネス)を多数造成して一気に食糧事情をカイゼンしたことは忘れておりませんよ。


あれで私らだけでなく淫化の民も腹を満たすどころか、滅多には口に入らぬ肉や魚、さらには運ばれてくる海の魚までもが食卓に並ぶようになったんですから。


「ただ、あれでイリヤが太らんのがおかしいと」


「おばさまは運動量激しいから…」


何が言いたい、ロッテとエマネ。


ちなみに後に同じく食事情を大きくカイゼンされた明日輝(あすてか)魔屋(まや)とは相互に食物をやり取りして、向こうの産の果物とか野菜も入ってくるようになりましたからねぇ。


そう、南米行政局と中米行政局の交流が盛んな理由でもあるのです。


しかも今なら、バナナや快感王(かかお)にパイ◯リナップルにメロメロンとか。


淫化で生産が始まっていたり、北部の両手挙(ころんびあ)具悪手珍棒(ぐあてまら)害穴(がいあな)、そして中米管轄となりますが海賊共和国は灸場(きゅうば)界隈で特に生産が盛んな砂糖も入って参りますし、尻出国(ぶらじる)有全珍(あるぜんちん)で大量に生産されている麦に豆に芋にとうもろこしも、淫化で生産が不足した場合には送られて参りますし。


いえ…ニホン風の飯を食うことすら可能ですね…女裂振珍(めきしこ)でも淫化でも。


「ほな何かいな…やっぱりリュネでもこういうもんどころかお菓子もなかったと」


「果実はありましたけど、こちらのりんごやみかんほどには実が大きくはありませんね…貴重な部類でした…」


そう、甘いものも少なかったんですよねぇ、リュネだと。


で、ジーナ様が差し出された皿の上に乗ったもの。


今や痴女宮女官寮2階の購買のみならず、淫化でも手に入るチョコレートですけど。


で、それをこーひーと共に試食するアトハとリミニ。


ただ、わしは一瞬、悪い予感がしたのです。


その香り、確か邪魔烏賊(じゃまいか)の山の中で獲れる最高級珈琲淫(かふぇいん)…ええ、エマネも気付きました。


ええ、青い万個山とかいう品種名の、本当の名は大人にしか聞かせたくないあれですがな、アレ。


そして、珈琲淫ということはチョコレートも快感王…ええ、止める間もなく、そのチョコレートをぱくぱく食べてしまったアトハとリミニが「おかしくなった」場合に速攻でドレインして吸う準備をエマネとロッテにも頼むわしです。


「ジーナ様、これ、人体実験ですか」


と、わしらの分のそのチョコ菓子と珈琲淫を頂きながらお聞きしますが。


で、ジーナ様も自分の分で気付かれたのでしょう。


「あれか…あれか…こらマリア!お前なんでNBで一般流通してるチョコとかコーヒーにせんかったんや!これ痴女皇国仕様のお茶菓子やないけ!」


(おいおばはん…何でもかんでもあたしだって言うなよ…それに思い出せかーさん、その貴賓車で出してる食事とか軽食ってNB Railの提供品だろ…監督役のりええに聞く方が話早いだろがよ…)


(それもそうやな。理恵ちゃん…これ、ほんまもんの痴女皇国女官用やんか…)


(っていうかそれで当然じゃないですか。ルーン大陸ってむしろエロカロイド系標準の痴女皇国仕様の食事で行くからって開発当時の幹部会で承認も出てるはずですよ。逆にめんどくっさって思いながらあたし、痴女皇国世界からの食材手配したんですから…NB産か英国からの輸入でいいなら普通のチョコレートにしますけど)


(え)


(えじゃないですよジーナさん…エロカロイド含有食材で文句出てるならとっくに出てますって…とにかく、王様と王妃様がおかしくなってもイリヤさんたちで対処できると思いますよ。あ、女官化されてない人にラスプーチンちん使ったら懲罰ですからね!)


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あとは「これを食べるとどうなるのですかな(不安顔)」


りみに「ほら、淫化伝来の木の葉、あれで淹れた茶を飲んだり、あるいは葉を噛むと従者が元気になりますでしょ…アトハ、あなたにもその効果淫の葉が渡されていたじゃないですか…」


あとは「つまり、あれか…」


いりや「まぁ、寝所はこの箱にもあるのを知っておりますし(ベッドルームの扉を開ける)」


えまね「リミニ義母様も体がえろえろになったことですから」


ろって「私たちが吸って鎮めるまでもないな」


じーな「うちも食うたんやけど…」


マリア「知るか。そこのメンツならロッテさんだろ、エマネちゃんだろ、イリヤさんだろ…うん、頼め」


りええ「確かに、ジーナさんたちって全員幹部仕様だからあまり位階の低い人たちに突っ込めないわよねぇ」


じーな「理恵ちゃんがこっちくる選択は」


りええ「どたわけ言わんといて欲しいです。わし運転中ですきん」


じーな「理恵ちゃんがつめたい」


マリア「って言うかこの貴賓列車だから通常より長いってことでわざわざりええに来てもらって運転させてんだからさ…」


りええ「ちなみにルーン大陸って痴女皇国世界の流刑地大陸の仕様と同じで標準軌、スペイン王国やフランス王国や北方帝国に近い仕様で旅客列車なら200〜250km/h運転できますからね。あたしでも流石に運転台から離れられませんので、エロカロイド食品の副作用治療は助平行為しても構いませんからそっちでお願いしますっ」


じーな「あぎゃああああああ!」

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