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こんにちわ、マリア Je vous salue, Marie  作者: すずめのおやど


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うつされた学園番外編・その名はサンジェルマン・12

(お、お洒落の権利…確かにそれは盲点…)


(で、私がそれ言い出した理由ですけどね…)


実はこれ、連邦世界のメキシコ合衆国での体験が大きいのです。


あと淫化の俗地…特に、外からの船が入ってくる離魔もですね。


で、実はこのイリヤ、魔毒以上に大きな理由があって、制服など着用品に対しては、大きな制限がかかっております。


すなわち、すわ聖剣を扱う際の炎や熱もさりながら、もっと大事な事として、背中に翼を生やした場合にその付け根や動きを阻害する部類の衣類はあまり着用できないのです…。


ただ、痴女皇国の女官となってからは瞬間更衣の恩恵に預かれますので…例えば、えぬびーのお偉い御仁との会談の席や、遠隔でのお話の際には、あまり肌も露わな装束もどうかということで、それなりに素肌を隠す部類の装いをさせて頂いております。


(会談が終わったら速攻で着替えてますよね)


おだまり、マルヴィレ…。


わしはあんたみたいに文官服で執務とかな、ついぞ機会がなかったんやで。


それにお前な、リュネやったら稚児服の時からケツむき出しやろがいっ。


まぁ、ともかくですね。


テレーズ殿下にちょいとお聞きしてみまひょか、お洒落を思いついた理由。


と申しますのも、故あってマリー大司教ですか、殿下のお母様で金田支部担当の。


あの方が淫化を訪ねられた際に、わしやエマネやロッテが抱えて飛んでお運びしたことがありまして、その際に挿入器具市やリュネ王城を視察されているのですよ。


で、全くご縁がないわけでもないこのイリヤがなぜ、フランス支部に心話を繋ごうとしたのか。


実は、フランス支部、いわゆる痴女皇国の女官服ですとか、あるいは私服で淋の森をうろついとるような女官たちの装いは支部管内の大部分で禁止しておられるのですよ。


つまり、このイリヤがうっかり戦士姿でお邪魔しようものなら、お尻剥き出しを(とが)められることになってしまうのです。


(認めておるところもそれなりにございますよ…それ以前に、仮にイリヤ様がお越しなら例の諸々の問題がありますでしょ…)


つまり、わしが仮にパリに行った際に戦士服を着てても「仕方ない」で済ませてはくれる模様。


ですが、フランス支部の独自戦力である聖女騎士団。


まず、この集団の制服からして、お尻剥き出しではないのです。


白いタイツとか申す、ぴっちりとした下履きですから、尻や脚の形そのものははっきりと明確になっておりますので、男に受ける体つきになるよう肢体を鍛えておらぬ者しか似合わない気は致しますが。


で、上着は上着で、階級や所属で色や装飾は異なるそうですが、オスカー団長ですと赤い上着です。


それも金糸白糸で縫われ、あちこちに装飾が散りばめられた華美なものを。


で、一般の男女にも普通の服を着せておるのですよ…。


そして、聖母教会の尼僧であっても、フランス支部専用という、尻が剥き出してはいないものを。


この、痴女皇国らしからぬ光景が日常なのはどういうことなのか、わしはかつてテレーズ殿下とフラメンシア殿下にお訊ねしたことがありました。


「道を歩く女に尻を剥き出し見せつけるだけでなく、俺の尻を叩いてくれと懇願して喜ぶ変態作家(るそー)が我がフランスにおりましてな…で、尻を見ると発情する変態作家(ばたいゆ)も、極めて残念なことに劇作家としての才能がありましてな、わしらとしても切るに切れんのですわ」


「これふらこ、それ以前にお前の父君(ばたいゆ)のような変態は痴女皇国では保護対象やろが…」


で、そういう変態には痴女皇国の装いですと「ご褒美」となってしまうそうです。


そして、そういう変態の類似となる変態紳士とやらが多数居住する隣国(めしまず)…さながらかつての魔族大陸とリュネのごとく、海を隔ててすぐ近くに所在する上にですね、容易に融和和平を結べぬ相手だそうです。


「今でこそ痴女皇国の仲介でターブル(てーぶる)の上では手を握り合っておりますが、以前は握り合い和平を謳いながら卓の下では互いの脚を蹴り合う仲でしてな」


「これこれてれこや、我がイスパニアのほーがあの三枚舌やろうどもへの恨みは骨髄(こつずい)。そればかりか、海賊(ぐれーす)女王(おまりー)海賊(ろばーつとか)商人(くろひげてぃーち)どものごとく、出身者や縁深い者であっても反りが合わぬ者すら少なからず…」


どうも、魚の漁場だのかつての領土の取り合いや戦争で勝った負けたした際の土地の扱いでも揉めたり、そもそもそういう揉める間柄にも関わらず、その国の男どもは海の底の穴を通って2星刻ほどに近くなったパリへ押し寄せては、飯を食い色ごとに金を遣うだけでなく、服飾や装飾品に絵画彫刻といった身辺を飾る諸々を求めに来るのだそうです。


「で、そうなりますと仇敵怨敵(きゅうてきおんてき)といえど、商売の話となりますやろ」


「いかに3枚舌の詐欺まがいの言動が得意なぺてん師どもの国といえど、痴女皇国の監視下では金を払わざるを得ぬとあっては、こちらも買うなら売るとなりますからなぁ」


なぁるほど。


例えば、魔王がいくさを仕掛けるのではなく、人を売ってくれと言ってくれば、リュネの先祖はまた、話を変えたかも知れませんね。


実際に奴隷制度とやらに近いもん、リュネにもありましたし。


で、魔王は魔王で、多すぎると困り果てますけど、ないとわしらが困る魔毒を出すことができます。


おお、商売、成立するがな。


というか、痴女皇国の仲介で今、まさにそれやっとるがな。


「そそ、そういうことですねん。ほな、尻を出して男の劣情を煽るにも金を要するとすれば、これまた商売の種というもの…」


「そして、尻を隠す服を作って売れば、流行りあらば人は服を取り替えますやろ」


うむうむ。


この、やり手商人とはこういうもんかという流麗な文句の数々、わしは覚えとったのです。


で、もしもリュネや淫化にそういう「必要なもんは金を出して買う」習わしが広まった暁には、そういう流行りが必要ともなるやろうなとも、おぼろげに考えてたんですよ。


ええ、痴女宮女官寮2階の購買こーなーで陳列されておった下着などの、ど助平な装いの数々。


あれを西方に導入するか、または功労のごほうびとしてくれてやれる制度につながらんか。


そして、西方民ではそういう衣料を作れぬようにすれば、謀反防止にもなるやろとも考えたのです。


(イリヤさん…それ、NBの本国でもある英国がさ、連邦世界の話ではあるんだけど、まさに植民地支配でやってた手口なんだよ…国を維持して人の生活に必要になる諸々を支配しててね…万一にも反乱が起きたり独立しようってなった時にさ、そういうものをぜーんぶ引き上げるってことをやられた国も多くてね…竪琴真紀子(びるまきこ)国に該当する国なんて、一時のリュネの西方の人たちみたいに全裸に近い状態だったんだぜ…衣服や医療は全部英国から買わされてたんだから…)


でぇえええええ。


マリア様やお父君の祖国になると思うのですが、えげつないことしてたんですね…。


(ただね、あの国の連中にデザインセンスはあってないから。ミニスカートにしても発明は英国だけど、それをどすけべ衣装に洗練させて行ったのはフランスやアメリカだったしね…フラメンシアちゃんやテレーズちゃんが商売の相手として英国に目新しいものを見せては釣りをしてるのも、その辺の国民性があるんだよ)


そーいえば、アグネス様も何かこう、決まってはいるのですがどことなーく、ルクレツィア様とかジーナ様よりはちょっと野暮というか、お堅い服装の時がありましたよねぇ…。


(あれはそういう衣装でないと英国系には受けが悪いから。ま、流行ってのは悪くない発想だよ。せっかく暫定とはいえど王様になったんだし…そうだ、仮にアトハ王とリミニ王妃が復活することになってもね、イリヤさんには恐らく領地が与えられると思うから、そういう流行を作るか、または王に提案するってのもありなんじゃないかな?)

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