表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こんにちわ、マリア Je vous salue, Marie  作者: すずめのおやど


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

311/385

うつされた学園 -sodródó tanterem-・2

「しかし、微妙な場所やな…痴女皇国世界からDA62あたりを転送してもらうにしても航続距離がな…」


「ジーナ閣下、それでしたら簡単ですよ。このルーン王城市近辺の聖母教会から送り込むはずだった第二弾の子ら100名、もう少しお待ち頂ければその悪魔の谷の学園都市とやらに送り出す()()()()が出るとのこと。それにイリヤ様とフユキ君を乗せられぬか尋ねてみましょう…」


「了解。マルヴィレさん…それ今日中にわかるかな? もしもイリヤさんとフユキくん、急いであっちに来させてくれいう話があるんやったらスケアクロウ、すぐ返却せずにちょっとの間ここに置いといてゆう要請入れるから」


つまり、向こうがはよ来いというなら、引き続きスケアクロウで送ってもらえるようですね。


または、れっしゃの旅となるか。


(ジーナさん…室見です…ええとですね、イリヤさんと冬樹くんなら恐らく直通でないとダメだと思うんですよ…もし可能なら、スケアクロウでそのままこっち飛んで来てもらう方が有り難いと思います…ええ、生徒輸送列車以外だと、乗り換え数回になりますので…)


え。


(イリヤさん、室見です…今のルーン王城市からの列車ですと、デビルズバレーに行くためには最低でも1回は絶対に乗り換えてもらう必要があるんですよ…それと、スケアクロウで行ってもらいたい理由なんですけど、今後はルーン大陸の中を移動される場合、どういう地形なのかを上から見てもらう方が後々の参考になるんじゃないかなという提案です…なんといってもイリヤさん、飛べますでしょ…)


なるほど、私にしてみれば納得の理由です。


(理恵ちゃんちょっと待ってな…アンジェラさー…ダーリング少佐、ちょっと悪いねんけどDBL…デビルズバレー飛行場経由での帰投をお願いしてええかな。フライトプランの変更提出は特殊輸送軍団の方に出してもろて、もし文句言われたらうちに苦情入れれ言うて)


どうも、ジーナ様はスケアクロウの乗組員の方に行き先の変更を伝えられた模様。


(アンジェラです…了解。あと閣下はデビルズバレーまで添乗名目でよろしかったですね?)


(操縦せぇ言われたらやります…)


(ではウェンディは楽させます。ロビン大尉ー、この後のフライトではRCO(ていさつたんとう)席でよろしくー。ジーナ閣下、引き続きCPT(きちょうせき)でDBLまで飛んでくれるって〜)


(まぁ、フライトタイム…飛行時間稼ぐわ…)


というやり取りをお聞きした後、私とフユキは一旦、リュネ王城を辞してジーナ閣下ともどもダンケ号で港まで送ってもらうことに。


なんで港なのかと申しますと、このリュネ王城市の港には、そのスケアクロウという飛行機が海の上に降りた後で陸地に上がるための坂道が設けられておるからです。


しかし、今回は再び海に降りることなく、ほぼその場で浮き上がって飛び立つ模様。


(V/Lモードいうねんけど、この垂直離着陸の操作が苦手なんがおってな…何を隠そう、うちもあんま好きやないねんけど、時々はこれでやっとかんと勘が鈍るんよ…)


つまり、苦手な行動や行為でも敢えて履修されるような思考の方なのです、ジーナ様。


これは武人の心得にも通じるものがありますね。


とりあえず、私とフユキは往路同様、お客様用らしい席に座らされます。


この座席だと横に窓がないのですが、私の黒薔薇騎士団対応痴女種視覚なら、フユキが見たいと思う方角の景色を見せることができますからね。


で、このスケアクロウ、私もフユキも初体験ではありませんので、座るべき座席につくと体を固定する帯を締めた後で、その旨ジーナ様に申告します。


(イリヤさん…着水の時と同じで、この近辺におる飛んでる人らに警告の心話送ったってな…SCG007、バーチカルリフトオフ)


(了解、SCG007、垂直離陸開始、周囲警戒、ユーハブ)


きいいいいいいいん、という甲高い音と共に、体が浮き上がる感覚があります。


海に向かって、浮き上がりながらそろそろと前進を開始します。


(ウィングモード、シングルトランスファ・スタート。フォワーディング・ステディ)


(了解。主翼モード単葉チェンジ。前進停止、ホバリング)


ええ。


この変な姿の飛行機、陸地の上や海の上だと翼が長すぎるらしいので2枚重ねにしているのですが、今、ジーナ閣下と部下の方…アンジェラ・ダーリングと名乗られたお方が進めておられる操作は、その翼を左右1枚ずつの長いものに戻す作業らしいのです。


(メインウィング・シングルモード、コーションライト・グリーン)


(主翼・単葉モード。警告灯緑)


(フライトモード・ホリゾンタルトランスファ。進路90から270へはキャッスル湾上空で左旋回。その後はFL600まで上昇、DBLまで衛星情報誘導飛行)


(了解、LNAVセット座標確認、目標DBL)


で、フユキに送っている眺めでは、スケアクロウはキャッスル湾と名付けられた王城都市沖の海の上で大きく左へと舵を切りながら高度を上げていきます。


この進路ですと、左手にリュネ王城と、それを中心とした円形に広がる街の眺めが一望にできますね。


(ああそうか…イリヤさんも黒薔薇やったな…で、王城市の先にあるのが旧・学園都市やけど、こっちの寮街は一般住民住宅として残すゆう話もあったんで、再造成しとるはずやわ…ほら、淫化でも俗地であったり、女裂振珍(めきしこ)帝国でもあった思うねんけど、団地群が見えんかな)


ええ、ジーナ様が意識を向けた先には、王城市の西側の山を切り開いて造られた土地と、そこに建ち並ぶ箱のような建物がいくつも窺えます。


聞けばこの建物には、主にリュネ族を住まわせ子作りをしてもらうというのがマルヴィレたちの構想であるとか。


(ほら、イリヤ様もご存知でしょ…リュネの者同士で子を為さないと翼や炎剣使いの技、遺伝しないっていうあの制約…)


そう、リュネ族はリュネ族で子作りしないと、リュネの者の特徴が孫から先に引き継がれないのです。


飛ぶことをやめれば…そして、炎剣を振るわずとも良いならば話は別ですが、今のルーン大陸の状況を伺う限りでは、逆にリュネ族のこうした特性を発揮することが期待されておる模様…。


「少なくとも、調理剣とか空調剣ゆうんかな、今のリュネ戦士の子らが携帯してる包丁みたいなん。あれでかまどの火の代わりとかしてもろてるし、何より地域の巡察には飛んでもらう方が色々捗るやろ…そういえば炎剣を打てる刀鍛冶の人らも苗床から救い出されたけど、魔毒の濃いとこで打たんと炎剣にならんゆうことで悪魔の谷のそばに工房構えてもらうらしいな…せやけど魔毒汚染、大丈夫なん?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ