第67話:再会のパルス、荒野に響く希望の歌
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## 第67話:再会のパルス、荒野に響く希望の歌
「レン、無理だけはすんなよ……。お前の身体、もうナノマシンと神経が癒着して、変身を解くたびに削られてるんだからな。」
海斗の言葉に、レンは白銀の装甲を解き、少しだけ苦笑いを返した。
仮〇ラ☓ダー・オメガが放った「人類消去」の尖兵たちは、各地の旧管理局施設を拠点に、自律型の殺戮兵器として活動を開始していた。
レンたちは、かつて第10層で別れた**レジスタンスの生き残り**や、**改心した元管理局の職員たち**からのSOSに応え、世界を巡る旅を続けていた。
今回の目的地は、かつてレンが初めて「自由」を夢見た場所――第1層の地上出口付近。
そこには、感情の奔流に耐えきれず、自暴自棄になった若者たちが集まる「絶望の吹き溜まり」があった。
「どうせ世界は終わるんだ! 神がいなくなったって、腹は減るし、誰かは俺たちを殴りに来る! 自由なんて、ただの呪いだ!!」
若者たちの中心にいたのは、かつてレンが救ったはずの少年だった。彼は、自由になった瞬間に親を失い、その「悲しみ」をどう扱えばいいか分からず、暴徒と化していた。
そこに、オメガの刺客である**『ジャッジメント・ドローン』**が襲来する。
無慈悲なレーザーが若者たちを焼き払おうとしたその瞬間、レンがその間に割り込んだ。
「……悲しいのは、あんたがその人を愛してたからだ。……その痛みは、あんたが『人間』である証拠なんだよ!!」
変身。白銀の光が、ドローンの冷徹な攻撃を無効化していく。
レンは戦いながら、彼らの脳内に直接「語りかける」のではなく、自分自身の「震える心」をさらけ出した。
「俺だって怖い! 明日がどうなるかなんて、誰にも分からない! ……でも、分からないからこそ、俺たちは今日、誰かの手を握れるんだ!!」
レンの叫びに呼応するように、ドライバーから「歌」のようなパルスが放たれる。
それは、ハルカが解析したドクターの娘の記憶――200年前の、まだ世界が美しかった頃の**「子守唄」**。
旋律が荒野に流れると、暴れていた若者たちの目から、静かに涙が溢れ出した。
怒りで固まっていた拳が解け、彼らは初めて「悲しみ」を正しく受け入れた。
「……レンさん。……俺、もう一度、花を植えてみるよ。」
一人の若者が立ち上がる。それを見たドローンたちは、ターゲットの「絶望」が消失したと判断し、エラーを起こして自壊していった。
だが、その様子を衛星軌道上から見つめる、黄金の瞳があった。
『……感情の共有による、一時的な安定か。……だが一条レン、君一人の命で、いつまでその「子守唄」を歌い続けられるかな?』
仮〇ラ☓ダー・オメガの冷徹な声が、レンの脳内に直接響く。
レンの視界が、一瞬だけノイズで歪んだ。
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