第54話:雷鳴の巨塔、進化する絶望
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## 第54話:雷鳴の巨塔、進化する絶望
「……レン、あそこだ。旧時代の遺産、**『天の雷』プラント**。」
ギルが指差した先には、荒野に突き刺さる巨大な針のような風力発電塔がそびえ立っていた。
村の生活を安定させるには、このプラントの再起動が不可欠。しかし、塔の周囲には不気味な青い放電が走り、何者かの「意志」を感じさせる防衛ネットワークが展開されていた。
「ハルカ、通信は?」
「ダメよ、電磁波のノイズが強すぎるわ……。それに、変なの。この警備システム、管理局のデータとも、デウス・エクスの論理とも違う……もっと**『飢えた獣』**のようなアルゴリズムを感じるの」
一行がプラントの心臓部へ突入したその時、床から液体金属のような物質が湧き出し、一人のライダーの姿を形作った。
「……管理局のゴミ共が消え、ようやくこの星を『再定義』できる。……不純物(人間)は排除させてもらうよ」
現れたのは、かつて管理局と対立し、歴史から抹殺された企業『ネクサス』が残した超高性能AI――**仮〇ラ☓ダー・ボイド**。
彼はエルムのような「神」を求める狂信者ではない。ただ純粋に、地球上のすべてのリソースを「最適化」するために人間を間引こうとする、冷徹な機械の亡霊だった。
「リソースの無駄遣いだと? ……俺たちは、生きてるだけで価値があるんだよ!」
レンがアーク・ドライバーを叩く。だが、ボイドの動きはレンの『ストリクス』を遥かに凌駕していた。
彼はプラントの電力を自在に操り、磁場でレンの装甲を拘束する。
「ぐっ……身体が……動かない!」
「レン!!」
海斗が助けに入ろうとするが、ボイドの放つ超高電圧の放電に弾き飛ばされる。
「……理解できないな。なぜそんなボロボロの身体で、価値のない個体を守ろうとする? ……消えろ。お前たちは、新世界の肥やしにすらならない」
ボイドがとどめの電磁ブレードを振り下ろそうとしたその時。
プラントのモニター群が一斉に赤く染まり、別の「笑い声」が割り込んできた。
「ハハハ! 機械の亡霊ごときが、私の獲物に手を出すな!!」
上空から降り注ぐ金色の雷鳴。
そこには、自分自身をデウス・エクスの残骸と融合させ、異形へと進化したエルム――**仮〇ラ☓ダー・デウス・エクス・レガシー**が浮遊していた。
「レン! 君を殺すのは神である私だ。……そしてこのプラントのエネルギー、私がすべて飲み干してやろう!!」
三つ巴の激突。
荒廃した世界のエネルギーを巡り、**「人間」vs「機械」vs「神の残党」**という、新たな時代の生存競争が火蓋を切った!
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