召喚
5つある中ホールのうちの2つで今日の魔法授業を行う。AホールはSクラス、BホールはAクラスだ。
Sクラスの担当にジャイク先生、Aクラスはアリス先生だ。使い魔召喚の時は学園長も立ち会うらしく、隣あったAホールとBホールを行ったり来たりとても忙しそうだ。
順番に名前を呼ばれ中央に立ち詠唱を唱え魔法陣を地上に浮かべる。その魔法陣に使い魔を召喚する。妖精獣であったり魔獣であったり動物であったり召喚されるのは様々だ。
きっと、お互いの魂が引き寄せあうのだろうか。これから高度な魔法を使う時、それだけでなく大切なパートナーだと思う。
マシロがフードからでて肩にのる。女生徒たちが「マシロちゃんのような可愛い使い魔がいい」
「わたしも~」と言ってくれてる。マシロの人気は今日も絶好調だな。みんな順調に召喚し、
魔法演習場へと移動する。召喚した使い魔を嫌がることなく、みんな笑顔だ。
良かった・・・・・・ 中には召喚した使い魔を嫌がり名付けの契約をせず捨ててしまうひどい奴もいるらしい
勝手に召喚され捨てられるなんてそんな悲劇は見たくない。
そして俺の番がきた、一番最後だ、Sクラスも全員終了していてAホールもBホールにも他の生徒は誰もいないアリス先生・学園長そして俺の3人だけだ。大切なパートナー召喚するんだ魔力量は今のこの体にベストな量にチャージした
学園に来てからずっと10分の1とかだったから今日は思い切りやらせてもらう。
学園長も俺の気持ちを分かっているのか。アリス先生に
「アリス先生、今から見ることは他言無用で」と耳打ちした。
先生は、キョトンとしながらも俺をみた。
ホール中央に立ち詠唱を唱える、俺の低い声がホールに響く大きな魔法陣が七色に浮かび白い光の粉が舞い散る白い光がホール中に眩い光を放った瞬間、光の粉と七色の花びらが舞い散り消えた後
2.5m程の蒼いフェンリルが現れた。サラフィンより小さい・・・
「お前、もしかしてサラフィンの息子? だよな、こんなに大きくなったのか すげえ」
サラフィンの息子は俺に駆け寄り顔中ペロペロ舐める
「でかいの出すとは思っていたが、これは目立ち過ぎるな、リルこいつ大きさ変えられるか?」
「お前、マシロみたいに小さくなれるか?」とサラフィンの息子に尋ねる。
マシロがピョンと肩から降りて大きくなる。2mのハリネズミと2.5mの蒼いフェンリル並ぶと中々壮観だ。
マシロがなにかサラフィンの息子に話してる。コクコク頷いた瞬間、マシロは元の小さい大きさ、サラフィンの息子は子犬の大きさになった。
「まあ、及第点だな、あ!アリス先生 ジーザメリウス君の成績は一応SSSつけておいて大丈夫です。アリス先生・・・・・・聞いてます?」
「えっ! あっっっ! はい 学園長あの今のは一体・・・・・・ジーザメリウス君は一体」
「アリス先生、他言無用で・・・・・・」
とグリー学園長は自分の人差し指をそっとアリス先生の口元に添えた。
「あ!はいそうですね、かしこまりました」とアリス先生は真っ赤になり返事をするのが精一杯だった。
本当にこの人は・・・・・・前世ならセクハラな。
サラフィンの息子のことは、まず父上に相談してサラフィンに至急報告してもらおう、契約はそれまで保留。サラフィン急に息子いなくなってまた暴れてないだろうな。
そんな心配をよそにサラフィンの息子の上にマシロが乗り2頭は俺の横をちょこちょこ歩きながら一緒に魔法演習場にむかった。
ご覧いただきありがとうございます。
今回は召喚のお話しあの時リルが助けた蒼いフェンリル サラフィンの息子の再登場です。
沢山の方に読んでいただき感謝感激しております。
これからもよろしくお願いします。