働きすぎには要注意
「……こ…コレで…最後…だな…?」
「…は…はぃ…」
俺とミランダは満身創痍で机に倒れていた。
ようやく、長い戦いが終わったのだ…
そんな俺達が作業机にうつ伏せで倒れていると…
「失礼しま…おわぁぁっ!?王様ッ!?ミランダさんッ!?」
タイミングよく入ってきたメイドのアーリャが悲鳴に似た声をあげて叫んだ。
た…頼むから…今は静かにしてく…れ…
頭に響くから…
「…あ…あーりゃよっ……すまんが…めしとみずを…」
「はッはいッ!!直ちにッ!!」
メイドの規則正しいマナーなど関係無く、ドタドタドタドタッ!と部屋から駆け出していった。
いつもなら、ミランダがもっと落ち着いて行動しろと説教を始めるのだが…
「…ぁ…あいかわらずっ…さわがしいです…ね…」
こやつもそんな余裕はないみたいだ。
「…そ…それがあやつの…良いところで…あろう…」
「…できれば…もう少し落ち着いてくれたら…なんて考えてます…」
「…言ってやるな……」
…やはり、メイド訓練とかした方が良いのだろうか…
◇◇◇◇◇◇◇
そして、運び込まれた病院内にて…
「全くッ!!何を考えておいでなのですかッ!!」
シスターエボラのお怒りの声が響く。
「いくら仕事と申しましても、限度というものがあるでしょう!!」
「…お…おっしゃる通りです…」
まさかこの年になって、ミランダと仲良く説教を受けることになろうとは…
「ま…まぁまぁっ…シスターエボラっ…ルドラ王とミランダさんは、お仕事を率先して頑張っていらっしゃったんですしっ…」
近衛隊の一員となった元勇者のユーリがシスターエボラを宥めようとするが…
「いえっ、ユーリさん…このおふたりには、はっきりと申し上げねばまた繰り返しますので……そもそも頑張りすぎなのですっ!」
…はい…反論の余地もございません…
「だいたい、業務時間なるものを決めたのもこうなる事が過去にあったからお作りになったのでしょう!?」
「えッ…過去に倒れたことあるんですか…?」
「えぇッ!」
「…それだと、弁明の余地がないですよ…ルドラ王…」
「…い…いや……今回ばかりは仕方なかったというか…立て続けに重要な案件がっ…」
ミランダが必死に弁明しようとするが…
「……ほぅ?」
「……無理をしてしまい申し訳ございません…」
こうなったシスターエボラを前にすれば、俺とミランダは借りてきた猫のようにただ大人しく頭を下げるしかできなかった。




