第1話 雷電の最期と謎の呼び声
隣の空のシートを見て、
「さやかがいてくれたら、こんな事には・・・」
哲夫は雷電のコクピット内で呟いた。
眼前のコンソールにはエネルギー残量低下、弾薬残量低下、防御能力低下、損傷箇所増大等が常時警告を発している。
「あと、二回が限界だな。」
哲夫は冷静に状況を分析し、戦術プログラムをINPUTしていく。
このプログラムは哲夫の操縦とは別に、個別に迎撃していくもので、あくまでも補佐的な意味合いしか持っていなかった。
全ての入力が終わり、隣の空いているシートを見ながら最愛の人であった如月さやかの事を思い出していた。
「まさか、こんなに早く君に遭いに行くことになるとは思わなかったよ」
さやかとの思い出を振り返り、最後の実行コマンドを入力しようとしたときにさやかの声が脳内に響いた。
「まだ、あなたにはやるべき事があるの、だから・・・・」
哲夫が唖然としていると、脱出・救命ポッドとなっているコクピット内部に薬品が投与され急速に眠くなっていった。
哲夫が眠らされ仮死状態になった所でコクピット部分が突然雷電から飛び出し、地球への帰投コースを飛んでいった。
その後、雷電は敵を迎撃し追撃を許さなかった。
態勢を立て直した地球軍特別防衛隊日本軍(EasdpJ)は、戦闘ポイントへ戻って来たが、発見できたのは、撃破された敵の残骸と、エネルギー弾薬を使い果たし宇宙空間を漂っていたほぼ大破した雷電のみであった。
雷電のコクピット部分は脱出・救命ポッドとなり地球方面へ飛翔したようだが、脱出地点からの距離を考えると絶望的であった。
この事を地球軍特別防衛隊日本軍(EasdpJ)は、戦闘中に雷電が暴走、原因は如月軍曹の代わりにきた技術員の力量不足による整備不良と世間に発表した。
=====時は流れ15か月後=====




