第36話 教える側になった日 ――“できる”と、世界はこんなに違って見える
今日のExcel練習問題は、
割引率20% を使って金額を求めるという、初心者泣かせの内容だった。
若者チームはサクサク。
一方、女子チームは――全員、見事に迷子。
そして私はというと、最初の最初で
「割引率、絶対参照いらなくない?」
と盛大に勘違いし、きれいに転ぶ。
……が、途中で気づく。
「あ、これ絶対参照だわ」
その瞬間、視界がパッと開けた。
ゴールした頃には、
女子チーム全員が参照迷宮で、
同じセルを行ったり来たりしていた。
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1| 気づけば私、講師サイドに立っていた
「あれ?値が変わるのはなぜ?」
「割引率を固定する意味がわからない!」
質問が一斉に飛んできた。
気づけば私は、
先生の真反対側に立って、女子チームに説明していた。
まさかの “二人体制授業” が自然発生。
先生が笑いながら言った。
「ありがとう、アルバイト代払わないとね〜」
……え?
私、いつ雇われた?
でも、胸の奥でじんわり誇らしかった。
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2| 頑張り屋の61歳、静かな落ち込み
その横で、努力家の61歳がぽつり。
「なんか今日のExcel、よくわからない。
前は使ってたから安心してたのに〜」
昨日の「テキスト置いて帰れる〜♪」
という余裕の理由がようやく分かった。
でも私は知っている。
この人は、 “食らいつく力” が誰より強い。
Word地獄でも折れなかった人だ。
絶対に追いつく。
むしろ追い越されそうで、私はうかうかしていられない。
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2| 先生の“センスあるよ”の意味
問題が解けたあと、先生がふと言った。
「〇〇さんはExcelのセンスあるよ」
私の心の声:
(いや、それ100% “家で9時間の練習” の成果ですから!?)
……と思った瞬間、ハッとした。
先生の言う“センス”とは、
計算力でも操作の速さでもなく、
ミスしても、何度でも向かっていく姿勢のこと。
授業のスピードが速すぎても、
説明が謎解きみたいでも、 間違えても折れずに立ち向かう。
先生は、それを
最初から“センス”と呼んでいたのかもしれない。
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3| 今日のご飯はきっと美味しい
家に帰ったら、今日の夕飯は絶対おいしい。
だって今日は、セルの中も、私の心も、
“絶対参照”でしっかり固定されたから。
今日のまとめ
・ 分かるようになると、人は自然に“教える側”へ回る
・ センス=諦めない力のこと
・ Excelは技術より“心の姿勢”が大事
・絶対参照は、心にも適用できる
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次回予告
Excel総合問題で全員の脳がシリコン化する中、
突如始まる “右脳クイズ祭り”。
イケメン21歳 → 即答
アラカン軍団 → 全員沈黙
先生 → ノリノリで謎解きを連投
そして私は――
まさかの 「佐賀県」ひらめき で教室の主役に!?
数字地獄の一日を救ったのは、 Excelでも関数でもなく、まさかの “右脳”。
次回、教室が爆笑で揺れた奇跡の瞬間。




