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メントルの正体

女神アテナ:「もうよいでしょう」

アテナは杖で物乞いの肩を叩いた。


小汚なかった物乞いが、みるみるたくましい男になっていく。

オデュッセウス:「帰ってきたぞ、テレマコス」

なにがなんだかわからないテレマコスは呆然としている。


オデュッセウス:「お前の父親のオデュッセウスだ!」

テレマコス:「父上!」


感動的な親子の再会にメントルが茶々をいれる。

メントル:「感動的な再会のところ申し訳ないがい、急がれた方がいい」

メントルには何故か翼が生えていた。


テレマコス:「メントルさん、その姿・・・」

女神アテナ:「メントルは私の部下の一人でな、本当の名はニケという」

オデュッセウス:(ニケとは勝利の女神の名ではないか!)


女神アテナ:「あとは頼んだぞ、ニケ」

そういって、アテナは姿を消した。


アテナが姿を消すと、オデュッセウスは物乞いに、メントルは元の姿に戻っていた。

オデュッセウス、テレマコス、メントルの三人は、ならず者を追い払う計画をたてた。


一方、テレマコス帰還の知らせを受けた屋敷では騒ぎが起こっていた。

アンティノオス:「やつらしくじりやがったか」と爪を噛んでいた。

エウリュマコス:「アンティノオスんさんでも失敗する事があるんですね」

アンティノオス:「うるさい!お前ならどうすると言うのだ!」

エウリュマコス:「そうですねぇ・・・わたしなら・・・」


次の日、テレマコスが屋敷に帰ってくる。

テレマコス:「ああ、自分の家なのにはいりずらいなぁ・・・」

メントル:「勇気をもって入りましょう」


まわりの求婚者からヤジを浴びながら、テレマコスは母ペネロペのところにやってくる。

テレマコス:「今、戻ってまいりました」

ペネロペ:「母に黙って、どこに行っていたのです?」

テレマコス:「父上を探しておりました」

ペネロペ:「それで、どうでしたか・・・?」

ペネロペは答えを聞くのが不安そうに訊いた。


テレマコス:「見つかりませんでした」

求婚者たちからの歓声と、ペネロペの「やはり、そうか」という諦めた表情。

テレマコス:「ですが、生きているという噂も!」

ペネロペは黙って奥の部屋に下がっていった。


美男子のエウリュマコスは意気消沈したペネロペに声をかける。

エウリュマコス:「もう20年です。あなたは素晴らしいお方だ、このまま朽ちていくのは忍びない」

ペネロペは思わず、エウリュマコスの腕の中で泣いてしまう。


メントル:「これは急いだ方が良さそうですね」

メントルはテレマコスをペネロペの部屋にいかせるようにした。

テレマコス:「で、でも私は母上になんと声を掛けていいのか・・・」

メントル:「なんでもいいです、とにかく行って空気を壊してください!」


テレマコスはメントルに駆り立てられるようにペネロペの部屋に行った。

あわてて美男子エウリュマコスと距離をとるペネロペ


テレマコス:「あ、あの・・・お腹すいた!」


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