第五章のあとがき
さて、これで第五章も終わりです。
戦争編の序盤がこれで終わりました。
序盤は死者は膨大な数に上っていますが、戦争準備段階といった感じであまり大きな動きもありませんでした。
次の章はこの時代の他の王達のおはなしで主人公達に比べると短くちょろっとした紹介に留まります。
それが済んだら戦争中盤へと移ります。
時代もガンガン進みます、リカルドがパパになってます。
例によってちょっと設定資料を挟みますので、そんなの興味無いよって方は飛ばしてください。
■小ネタ
”アードヘッグ”
-パスカルフロー女王アイラのいる島の都。ウイスキー好きの人ならば由来が分かるかもしれない。濁点はわざと変えています-
”金貨6989万4018枚”
-『ガルガンチュア物語』から。巨人の国というだけあって単位が何もかもおかしい、小ネタとして引用したがこれでも桁を変えているほど。他にも大砲が何万門とか出てきたりする-
“グランドリーの虐殺”
-由来はクレディオン峠の戦い。ブルガリア皇帝サムイルはこの戦いで捕虜になった一万以上の捕虜がバシレイオス2世によって両目を潰されていた事を知り、卒倒したままこの世を去った。本作のベルゲン将軍の息子二人、サムソンとイルソンはこのブルガリア皇帝の名前からとったもの。
"『聖マルガレーテ伝』”
-聖女マルグリット伝から。朗読し本を腹に乗せると陣痛が和らぐと信じられた。中世の迷信-
”『裁定者は徒らに槍を帯びず』”
-使徒パウロ『ローマ人への書』-
※この物語では法と契約の神々の教えとされている言葉。
”『幸運に恵まれれば堕落する』”
-哲学者セネカ-
“『戦いの準備は長くすれば勝利は束の間』”
-ツリュウス、孫子-
などなど。
夫を担いで城から出た女の話とか、包囲された時のマーシャの振舞いとか歴史ネタをあちこち挟んでいます。