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幕間⑧
「お義父様、お話の続きを聞かせてくださいな」
「うん、またか?もう夜も遅いし帰らないといけないのだが」
「泊っていけばよろしいじゃありませんか」
「いやな、君の侍女たちが私にあてがう部屋は無いと」
「変ですね、部屋なら余っている筈ですが」
「そういうわけで、また今度な」
「泊れる部屋ならまだひとつありますよ、ほら・・・」
「えーと、いいのか?怒ってたんじゃないのか?」
「まあ、何かわたしに怒られるような事をなさったんですか?」
「いや、何もしてないぞ」
「なら、どうぞ」
「そろそろ不味いんじゃないかなあ・・・」
「エーヴェリーンが心配してくれていましたが、まさか本気なんですか?」
◇◆◇
さてはて、湖の国の都でもお目当てのお姫様と出会えなかった王子様。
お姫様は何度も危険に見舞われます。
窮地に間に合うのでしょうか。