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美形天才王子の長期戦 ~周りから完璧王子と言われるけど、彼女は難攻不落だったので長期戦で行きます~  作者: りなる あい
第二章 合宿の知らぬ間に、物語は加速する

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16/76

2-9.

次の発表はグループ1だった。


なんとその演出は──

気になる人、好きな人から“ほっぺにキスをされる”幻想を見るというものだった。


……へ? それって、見た相手が「今の自分の気になる人」ってこと!?


パフォーマンスが始まり、ふわっと霧がかったような演出の中でわたしの前に現れたのは……

ソランティア王子。


しかも、幻想の中で、

彼が、わたしのほっぺに、ちゅっと……。


──は? なにこれ???


え、演出ミスだよね? 何かの間違いだよね!?


わたしの脳内は完全にフリーズ。


観客もプチパニック状態で、

キャーッとか、ウソでしょ!?とか、会場全体がざわついていた。


そして、演目後のインタビューでさらに衝撃の事実が明かされる。


「幻想の相手に、その“想い”が届くという、特別なプレゼント付きです♪」


………………えぇぇぇぇぇーーーーーーー!?!?


心の中で完結するならまだしも、

思ってもみない相手に「好意が伝わる」とか、ちょっと待って!


いや、確かに、合宿の間に

・電車の上で手が離れなかったり

・魔物討伐で隣にいたり

・魔法のアドバイスもらったり

……と、濃すぎる1日だったよ?

だから、記憶の中の王子の割合が多いのは事実。


でもそれは、別に“好き”とかじゃないから!

ただただ頭の中に“浮かんだだけ”だから!!


――必死にそう自分に言い聞かせていたけれど、ふと気づくと、脳内に、他の男子たちの顔もちらちら浮かび始めた。


えっと……この人、誰?あ、クラスのあの人だ。

あっちの人は…うーん、喋ったっけ?

そして、なぜか、同じグループの雷型・ルートの顔まで見える。

……まあ、数日間、一緒にがんばってたもんね、グループ活動。


でもドキドキはしてないから。ほんとに。たぶん。


それよりも気になったのは、「モテモテの人」はどうなってるの?ってこと。

ソランティア王子とか……

あれだけの女子たちから好意が届いてたら、

頭の中、顔だらけの百面相まつりなんじゃない!?

本人はどう処理してるんだろう? 逆に、ちょっと見てみたいんだけど──

と思ったわたしは、

ぼーっとした顔で昼食に戻ったのだった。


まさかの演出でしたね!

ここから進展があるのでしょうか…?

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