表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
そのままのキミが好き!  作者: 星名柚花


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/34

17:まほアクのキャンペーン

「雪村くん、今日のまほアク見た!?」

 日曜日の午後二時。

 私は自分の部屋のベッドに座り、雪村くんとライン通話していた。


「見た。衝撃だった。まさかオルカが正式に仲間入りするなんて……!!」

 雪村くんも動揺しているみたいだ。

 今日のまほアクで、イルカちゃんの双子の弟・オルカくんは魔法少女ならぬ、魔法少年に変身した。

 そして、悪の組織と戦う主人公たちの仲間に加わった。


 これまでの魔法少女アニメの長い歴史の中で、一時的に動物や男の子が変身することはあった。

 でも、女の子以外が『正式に』仲間になるのは初めて!!


 ネットはもう、大騒ぎ。


『魔法少女アニメなのに、なんで男がメンバー入りするんだ! そもそも男は魔法「少女」じゃないだろ!』

『いやいや、男の子だって魔法を使って良いと思う。魔法少年、全然アリ』

 視聴者の声は大きな嵐を起こし、SNS『ツブヤイター』のトレンドもまほアクのことばかり。

 でも、ざっと見た限り、好意的な反応が多かったと思う。


 さらに、このタイミングで、まほアクの公式SNSはこんな告知を出した。


『まほアクのオープニング曲『マジカル☆レボリューション』を踊ってSNSに投稿しよう! 抽選で100名様にオリジナルアクリルキーホルダーをプレゼント! 女の子も男の子も、お母さんもお父さんも、大きいお友達も大歓迎! みんなで楽しく踊ってね♪ 詳しくは公式チャンネルをチェック!』

 まほアクの公式チャンネルでは、参考用のダンス動画が公開されていた。


「まほアクのSNSも見た?」

「みんなで踊ろうっていうやつだろ? 見たよ。プレゼントのアクキー、可愛かった。みんな、フリフリのドレスで、星と花がいっぱい飛んでて……アクキー自体もキラキラ光ってて……ああ、もらえる人がうらやましい……」

 うっとりしたような雪村くんの声には、心の底からの『ほしい』がにじみ出ていた。


 雪村くん、めちゃくちゃほしいんだ……。

 だったら、私がいま言うべきことは一つしかない!


「……ねえ、雪村くん。アクキーが当たるかどうかはわからないけど、ダメもとでチャレンジしてみない?」

 私は酷い運動音痴で、体育のダンスも「ロボットダンスみたい」って笑われちゃったけど。

 でも、雪村くんがこんなにほしがってるなら、頑張ってみたい!!


「えっ。踊るってこと?」

 相当びっくりしたらしく、雪村くんの声がひっくり返った。


「うん。男の子も、大きいお友達も大歓迎って書いてあったし。私たちが踊ってもいいでしょ。多分、私たちが入るサイズのコスプレ衣装は売ってないから、自分たちで作ろうよ。抽選って書いてあるけど、魂を込めて作った衣装を着て、一生懸命踊れば、アニメスタッフさんの目に留まると思うんだよね。目立つことができれば、当たる確率も上がる気がするし。どうかな? やってみない?」

 私はドキドキしながら雪村くんの返事を待った。

 もし雪村くんが嫌だって言えば、すぐにあきらめるつもりだった。

 十秒くらいして、雪村くんは小さな声で言った。


「……でも。まほアクの曲なんて踊ったら、ファンだってバレる……」

「!」

 思わず、スマホを握る手に力がこもった。

 踊ること自体が嫌ならどうしようもないけど、ファンだとバレるのが嫌っていう理由なら、いけるかも!?


「そこは大丈夫! ちゃんと考えてるから!」

 私は自信たっぷりに言った。


「私が頼み込んだってことにすればいいんだよ。『ど~してもアクキーがほしいっ! イケメンの雪村くんと一緒に踊ることで目立って、少しでも当選確率を上げたいの!!』って、私に泣きつかれたから、仕方なく、ってことにすればいい」

「いや、それじゃ花崎さんが悪者みたいになるだろ。嫌だよ」

 雪村くんは困惑しているみたい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ