二章〜研究成果と実験結果〜
名前を申し上げようとして止めておいた。
目の前にいらっしゃる方々に名を申し上げたとして意味はないだろう。
先に研究の概要を申し上げることとした。
説明が詰まらないらしい。欠伸にイビキ。寝言まで。
「端的に申し上げますと。非生物の量産により人命が失われることなく戦争に勝利する構図が出来上がります。しかし留意して頂きたいのです。簡単に戦争に勝てるとは考えないで頂くと言うことです。これはあくまで戦争の在り方。その一つを変えるという。そして最後は人の意思で決するということです。」
非生物というモノが何か。という質問がある。
失礼だが笑ってしまいそうになった。
咳払いして。
説明すると更に笑われた。
生物と非生物とは。を力説された。
この存在達によって生物と非生物の違いとやらは《我等のような上位存在》か《それ以外》という簡潔な思考停止を宣られた。
内心納得しながら話を進めていく。
「その高貴な世界絶対的な考えは真っ当です。しかし、これの((非))生物という考えは貴方様方の共通認識から掛け離して、更に生物という認識も改めるという糞としかいえない反転に近い考えを持っていると私はあなた方を敬います。さて、この((非))生物は生物としての『』命『』詰まりは生きる上での行動思考遺伝子は持ち合わせることは無くある種の獣と同じ欲という物質に対して忠実の行動をします。開発者若しくは登録されたモノの命令に絶対の至福を持って行動し完遂されると考えてください。この((非))生物の利点は資源が在れば無限に近い数を生み出せる。それによる金。人。技術。知識。図面。設計。開発。運用。全てに掛かる費用は遥かに抑えられ。そして調教の必要は一切ありません。在るとするなら修理か改修、若しくは改造くらいですか、対価としてもです。無論、浮いた全て諸々を他に回す。という行為も容易です。」
しかし渋る表情を向けられる。
「暫くの間は私の資金で提供します。」
この一言で全員が乗っかったが。
「それでは別室にて詳細を説明します。」
納得した方々だけが別室に誘導した。
不服な顔を見せた人達はその場に残って帰っていく。
扉が閉まり内外が隔絶された。
それではこれより詳細な説明をいたします。
その言葉でも雰囲気は崩れない。
態度も。
小さい声であぁ。と出しても反応は薄い。
その場全員の主観へと送信した。
手元と自分を交互に何度も見ながら手元を確認して怒りを向けていた。
しかし途中で動きは止められた。
何か勘違いしてるようなので話したが納得されず暴れそうだったので四肢の認識を遮断した。
悲鳴はなく把握するのに大きく時間を要した。
逃れる赤は、しかし床を濡らさず出る直後に消えていく。
喚く一人一人に過ぎた処置をして椅子に座らせる。と同時に手足を付ける。
しかし意思を無視するように接着させた部分から先は動かせない。
深呼吸を繰り返し睨む視線に耐えながら説明していく。
説明が終わり静まる空間には重い空気と圧倒する雰囲気が共存し無言と停止が支配していた。
誰も発言出来ない。
最初に言葉を出す勇気が無かった。
無意味に時間が流れていく。
「それでは説明も終わりましたので質問を受け付けます。現段階の可能な範囲で。ですけど。」
重い空気を安々と破り何事も無く質疑応答に答えるという。対して矢継ぎ早の質問攻めを繰り出され詳細の説明まで含めると時間が膨大に必要なため途中で打ち切り後日、纏めて答えることとなった。
頭に装着した装置を取り外し眠ってる賛同者全員を丁重に扱うよう指示して共同認識空間から出ていく。
椅子が軋む。見た目は重くて硬く更に厚みもある金属なのにだ。
背もたれに寄りかかるだけで鈍い音を奏でる。
目の前には小さな画面と音響装置。
手元の操作装置で起動すると画面には何処かが映し出された。
その何処かは判別しづらいが確かなのは、知っている存在が居る。
しかし何時まで待っても現れない。
「んうぇあっ。は、はひひ。指示は完遂できました。なんとか。はい。指定に繋がる者たちには仮想ですが身を持って知らせました。これで作戦第二段階はほぼ完了です。はい。では第三段階へは第二段階の残りを完了させ連絡あり次第移行します。はい。では。」
ふえう。頭に直接なんて聞いてないよおおお。痛いし気持ち悪いし感情がかき回されているような。嫌な気分だよう。うう。本当に完遂できるのかなぁ。
頭痛に悩まされながら第二を完了させる為の手続きを進めていく。
計算を何度も変更しながら図面を書き上げる。
完成形を思い描きながら緻密に計算していく。
その後に何が残るのか考えもせずに。
幾つかを混成させた図面が完成した。
材料は大体が調達できた。しかし肝心の部品が入手出来ないでいた。
自作しようにも技術がない。あっても性格上無理だと判断したからこそその部品は高額であろうと手に入れると決めていた。だが希少故か中々に見つけられなかった。
有り得ないと思いながら代替も考えたが想定を上回る物はなく時間だけが過ぎていく。
可笑しい。
今までこんなことは無かった。一度たりとも。
そう考えながら手を動かし続け現状を確認する。
希少部品であろうと即日には手元に届いていた。それが常だから今回も。と余裕で構えていたのだが発注から数週間も手元に届くどころか見つけられないという情報だけを残していた。
情報は逐一仕入れているので間違いはない。何故だと考え部品が今、どうなっているのかを検索していると。
驚いたことに全てが売り切れと表示されていた。数カ月も前に予約した分も含めてだ。製造元へ連絡を入れても返ってくるのは。
『売り先は決まっているのでお売りできません。』
という返答だった。
複数ある。と言っても片手で足りる製造数だが、その全てが同様の回答だった。
有り得ない。
そう結論し原因を探っていった。
判明はした。しかしこれは。
画面には集めた情報を統合し独自の検索装置を走らせ出た答えが表示されていた。
それも複数の触れてはならない存在が表示されていたのだ。
「これは困った。」
と口に出してみたものの。それ程に困る状況ではないので準備に取り掛かる。
幾つかの道筋を使って接触を試みた結果、一人と対面での交渉が実現した。
しかし場所がまた問題だった。
指定されたのは数年前に廃却され周辺の一定領域含め進入禁止された島。過去には人が溢れていたらしいが現在は島に上陸することさえ出来ない忘れ去られた島。その地下の一区画で。と。
情報は一方的で返信も出来ず日時まで指定された。
準備を整え向かうと港に用意された船一艘。端末を何度も見返して指定された船だと確認できた。
緊張しながら船に乗り込むと音声が聴こえてきた。
それは船の条件を満たしたこと。そして目的地までの所要時間と道筋、さらには船内には食料が数日分備蓄されているということ等々長々と説明され、終わると船は勝手に起動し目的の島へと向かっていく。
断崖絶壁に接岸したが登れと言うことなのだろうか。と困惑していたが、崖の一部が迫り上がり通路が現れた。隠し通路というものだろう。
中は暗く先が見えない。
直後に明るくなり先が見通せるようになった。
罠などは無いだろうと思いながら持ってきていた装置を起動すると変化はなく一歩踏み入れると床が、自動で動いた。
暫く進むと左右に分かれていたが動いている床は片方だけなので考えずそのまま床に乗って進んでいく。
到着したのは何も無い空間。在るのは照明だけ。
そして誰も居なかった。
『お、くふくくへへ、もう到着しているかい。予想より速いねえ。』
声はすれども姿は見えず。
だが離れた位置に淡い光が形成され、人が現れた。
『笑ってないで出てください。』
『おうおう。どうなっとんだ。これは技術を諦めたと聴いていたが。』
『はは。もう諦めてますよ驚くのは。』
それも複数。
最後の一人が出てくるまで何も出来なかった。
それもそのはず。
彼らほ皆、交渉相手として一度は接触を試みた方々なのだから。
「揃いましたかね大体は。さて、始めますか。」
「ぐくききき。なんでお前が指揮をする。この場は。」
「おや、それは失礼をでは進めてください。」
二人の遣り取りを見ながら警戒する。
そして一人が前に出てくる。
「くひっくひっくひ。は、始めましてかな。誰かも知らないけどぼ、自分に売ってほしい物があるとか。」
話を振られ間を開けてしまう。
しかし気を確りと持ち直し咳払いをして静かに相手の目を見る。
全身が振るえ無意識に視線を外してしまう。
「くききき。ねえ、ぼ、自分の目を見た後で直ぐに逸らすなんて失礼と思わないかな。」
言葉に出来ない感情が迫り上がってくる。
「も、申し訳ない。どうも昔から相手の目を見る。というのは苦手でして。」
「ぬひっひ。いいよう。気分が少し良いからね。で、何だったかな。」
「は、はい。え。あの交渉にきてくれたのでは。ないのですか。」
「んん。ちょっと待って。あぁあ。そうだったね。で何が欲しいんだっけ。」
「は、はい。その纏めたので此方を。」
渡した紙を受け取り中を確認する。
「へえ。随分と「もう我慢ならん俺は降りさせてもらう」とと。急に何を言ってるんですか。」
「何が急だ。頭の壊れた奴の良いように使い潰される先しか見えないのが判らんのか。幸い、この場所は全てから隔絶されているのだ。おい、お前さん。交渉だ。俺達全員をお前さんの側に連れて行ってくれ。報酬はその紙に書いてあるもの全部だ。用意しているこの奥だ。」
指し示したのは光の門。の先にある扉。
「鍵はほれ。」
いつの間にか出していた鍵を投げて寄越した。
「心配しなさんな。この品以外の形ない品も提供しよう。なんなら後ろに控えてるお仲間も使ってくれて構わない。心配なら俺達を拘束してくれても良いぞ。」
惚ける事も出来た。
だが状況が掴めず進んでいくことに思考が追いつかず。
判った。という言葉が出てしまう。
引っ込めることは出来ない。
この場には片手に収まる人数に対して此方には圧倒する人数を用意していたからだ。
それらを見抜かれていた。
軽い息を吐き出し。
「もう姿を見せていいよ。」
合図にして百近くの武装した兵が姿を現し即座に相手を拘束する。
受け取った鍵を扉に差し込もうとして鍵穴が無く振り返ると鼻以外を全て覆い尽くす拘束袋に詰められていた。
話を聞くことも出来ないので一人で考える。までもなく。
扉の一部が開いて鍵穴が現れた。
躊躇したが意を決して差し込むと何事もなく鍵は開いた。
扉の向こうには財宝と思える品々が詰め込めれていた。
中には歴史的価値の高い物まである。
目的の物は探すまでもなく近くに纏めて置かれていた。
本物かを確認するための機材も用意している。といっても詳細に調べるには大掛かりな装置が必要だがこの場では簡易でも十分。
検査装置を床に置いて目的の部品をその上に置き装置を起動させて少し待つと結果が出た。
本物であり高品質だと表示される。
まずは一安心だが詳細に調べないと安心はできない。箱に入れて持ち出すことにする。
しかし一つ問題があるとするなら。
この財宝と同価値かそれ以上の品々を運ぶ方法だ。
考えてみるも手持ちにはない。元々は部品の交渉を目的としていたからこれ程の大荷物になるとは思っても居なかった。
「心配いりません。我々が運びますので。」
振り返ると兵士一人が拘束した者の一人を担いで話しかけてきた。
袋が暴れているが一撃を先端にお見舞いすると止まった。
「では船で待っていてください。運び出しますので。」
兵士の後ろには百の兵士がいる。と納得して必要な部品だけを持って船へと戻った。
時間は掛かったが船にすべてを乗せて研究所まで帰還する。
海路を進んで少し、天候が悪化していた。
なみかは穏やかだが雲は黒く淀んで光を海面に落とす。
計器類も影響からか短時間であれ狂ってしまう。
海での遭難は命の終わりに等しい。食料も積んでいるが人数を考えると持って数日しかない。
天候の回復は装置での計算でも随分と後になるという予想だった。
しかし、予測に反して天候は3日で回復して研究所への海路から僅かに逸れているだけで遅れはするものの帰還できた。
幸いに命を落とした者は一人もいなかった。
そして研究所へ回収した品々を全て運び終え一日の休息を挟んで開発に着手することができた。
くそくそくそ。
なんでだ。どうしてだ。
何度。何度試しても上手く行かない。数値の計算は間違いない。変えても同じ結果しかない。
なんで。完成しないんだ。
希少部品は間違いなく本物だ深部まで調べ上げた。自分自身でだ。だから疑う余地なんてない。なのに。他の部品も合わせて。
どうして。
「起動」さえしないんだ。
新たに新調しても、同じ。
小さな部品を変えて何も起こらなかった。
持っていた図面を破りかけて机に放り投げた。
怒りが腹を食い破るように頭に血が昇っていく。
感情任せに高度するなと滑稽。一度頭を冷やすために休憩を取る。作業場から出ると忘れていた者達。 一人は眠っている。研究所に着いてからずっとだ。
呑気な顔をしているから蹴り起こそうかと思い近づくと止められた。
何か言い訳じみて言い訳になっていない言葉を並べ立てていたが無視して休憩所へ向かうこととした。
一杯の飲み物を煽るように飲み干してゴミ箱に入れる。
椅子に座りながら眠気が襲い反抗して。
「この数日、全く眠ってないなあ。」
と至って目を閉じると意識は遠のいていく。
夢の中で遠くから何か騒音が聞こえてくる。
身体が揺れる。
煩い。
そう何だか叫んだと思うと
「いった。」
直後に頭から痛みが走り目を開けると目の前に一人呆れと怒りを伴った表情した少年が立っていた。
「起きてください。非常事態になりました。逃げるので必要最低限を持って隠し通路の先へ行ってください。船を用意していますから。それでは後で会いましょう。」
といって出ていった。
頭が靄の掛かるように動けない。
しかし激しい揺れで椅子から倒れ落ちて片腕を、強打し意識が靄から解放され現状を瞬時に把握し、少年に言われた事を思い出し急いで持ち出せるものを持ち出して隠し通路へ向かうがどの隠し通路かを聞いていなかった。
だが少年の言葉で答えを言っていた。
だから迷ったが隠し通路の一つを迷わず進み、その先へ出ると船があった。
其処にはもう船に乗り込んでいる人達。
兵士も一人残らず。
此方側に来た4人も同様に。
おや。
とも思ったが背後で爆発音と伴う振動で命の危機を感じて船に乗り込んだ。
また音声が流れた。
「条件が満たされてないので出航できませんので以下を持ち出してください。」
端末が振るえる。
表示内容を見ると二つ。
図面。
心臓部の核部品(未完成)。
この二つが表示されていた。
戻らないと。
それは命の危機。
しかし。
甲板に箱を置いて天頂の一部を押す。両方に開き中から現れたのは多足の機械生物。
多数の目を持ち人の腕を模して先端は多種多様なな形をしている。
端末で指示を出して見送る。
爆発音は響き続け振動で波が作られ船は揺れる。
待って時間も掛からず目的の二つを持った機械生物が船に到着し音声が流れ条件完了と共に船は今度こそ出航した。
船には数ヶ月分の食料と船の燃料。そして表示されている座標は近づくことさえしなかった島。
現在、これまで知らないどの理さえも覆す完全に近い防衛量を有する島への海路を進んでいた。
逃げ場ない。
下手に弄ると何事になるか判らない。なので素直に船に任せて進んでいく。
船に記されたのは今から一月近くに島への到着を見込んでいる日付。妨害や想定外の出来事が起こらなければの日数である。
取りあえずは一息着くため船室へ入り眠ることにする。
何度かの想定外や妨害。そして海路の変更を余儀なくされること数回で当初予定より数日遅く目的の島へ到着したのは朝日が海面から顔を出す寸前の時間だった。
様々な危機を乗り越え疲労困憊の中、4人だけは生き生きとした顔を隠さず御老体など高揚感からか叫びを越え奇声を上げていた。
残り3人に止められていたが奇声は止まらず何かの方法で眠らされていた。
港に接岸し久方ぶりの。人工とはいえ地面の感触を確かめ薄ら明るい空を見上げることしか出来ず身体が無意識に振るえていた。
「ええ。違法侵入者諸君。抵抗するなら命はないと思いなさい。しなければ衣食住を約束しよう。」
目の前だけでなく朝日に照らされ武装した船が自分達に砲塔を向けていた。
動く事は出来ず抵抗せず拘束され、連れて行かれた。
身体検査を徹底的にされ清潔な服を用意され着ると兵士共々目隠しと両手の拘束。そして何処かへと連れて行かれ座るように指示され少しすると扉の開く音と足音複数。椅子が軋む音。
そして。
「全員の目隠しを取ってください。」
聞いたことのある声と視界が開け眩しさに瞬き数回して正面には見知った顔。
「やあ。また会いましたね。」
「君は、いやそれよりどうして一緒に拘束されているはずの四人がそちらに立っているのですか。」
「簡単ですよ。すべての指示を出したのは自分で、この人達にはアナタを誘導して研究所から離すと同時に制圧してもらったのです。その手筈も含めて全部。」
驚きと同時に疑問しかない。
「何時から居たんだ。」
「おや、気づかなかったですか。アナタと交渉した部屋にこの人達と一緒に居たでしょ。喋りはしませんでしたけど。」
「なら此方側に寝返ったのは。」
「芝居ですね。まあ騙されなくても自分を差し出せば信用されるだろうと思ったのですが、必要なかったですね。」
それ程の重要な存在なのかと値踏みする様に見ていると。見透かされた様に答えられた。
名を聞いて驚き後ろの4人との関係を聞いて更に驚く事となり理解が追いつかないまま提案をされた。
それは取引だった。形だけは。一方的な脅しにもならない選択権も分かれた道すらないたった一つの答えしかない条件に頷くしかなく此方側の条件。最低限の条件を提示することさえさせてもらえず強固な監視付きであるが島への移住が決定した。
今までこんな事はなかった。
あったのは正体不明の依頼主に膨大な資金を使った破壊装置の設計と制作、そして考えうる知識の蓄積と研究による改造と同時に投入実験。
最後には必ず研究成果と最終実験結果を最後に意識は飛んで別の立場から始まり同じような繰り返し。
何度か逃げようとして最後は同じ事を強要され作り出された世界を滅ぼす程の黒い巨大兵器。
形は多少の違いがあるご根底の目的は変わらない。
そう。何百と何千何万も繰り返し逃れられない破壊兵器製造の運命。でも今回は途中から不可解が在りすぎた。
そして納得もした。
そうか。アレは世界に対しての異物なんだと。繰り返す事で疲れ果て流れに身を任せるしかない自分の諦めに対してアレは砕いた
最終的には確定していた流れを消し去ったんだと暫くして確信した。
あの研究所が現在、廃墟になっているのは確実だろう。途中まで進んでいたモノも含めて使い物にならなくなっているだろう。
それにあの『声』は聞こえなくなっていた。
気持ち悪いように心に進入して掻き乱すような声。
アレに会ってから一切無くなっているのはこるも幾日か経ってから気づいた。
そして今は、島の戦力増強の一環として増強工事を指揮している。
不思議と嫌な気分には成らず充実した日々を送っている。
はは。何度と繰り返していた過去時間の自分が見たらきっと驚くだろうこと間違いないだろう。
さて、今日も工事を進めますか。
端末を閉じて懐に仕舞い必要なものを持って住み慣れた部屋を後にする。
この者の先に幸いがあるかは誰も判らない。が、今は充実しているので良しとしようか。




