15話 3つの試練
14話の続きです。一応楽しんで読んで貰えるように書きましたが、自己満足で書いたものなので文章として成り立っているのか分かりませんが良ければ読んでやって下さい。
「そんな顔してどうしたんだい?」
お婆さんは不気味な笑みを浮かべてこっちを見てくる。
店の中は怪しい雰囲気をしていた。
天井には少し明るいランプが一つ垂れ下がっていて、受付の横の机には大きな壺があり中からボコッボコッと奇妙な音がする。部屋の壁は暗めの紫色で全ての物がお婆さんを魔女だと勘違いする装飾品に見えた。
体に緊張が走る。
「いや、面白そうなお店だなぁと思って…ハハっ」
頭から冷や汗が一滴、つーっと流れる。
「そうかいっ、で何を願う?」
顔色を変えずにお婆さんは聞いてくる。
ね、願う?
言っている意味が分からなかった。
「こ、このお店ってにゃんですか?」
戸惑いを隠せず、動揺して噛んでしまった。
「ヒッヒッヒッ、お前さん知らずにここに来てあの扉を開けたのかい?」
「だ、駄目でした?」
「駄目って訳じゃあないさ、ここを知る者はごく一部だからね。大体の人間は、偶然ここに来ても入れずにあきらめて帰るのさ。」
そうだったのか…
確かに俺も間違い探しだと気付いてなければ入れなかったかもしれない。
「で、ここは何を売ってるかって?それは、来た者の願いを一つだけ叶えてくれる場所さ!ただ、3つの試練を突破出来ればだけどねー、ヒッヒッヒッヒッ。」
「どんな願いもですか?」
願いを叶えてくれるだって?
俺はその言葉に食いついた。
「そうだねぇ、それでお前さんは何を願うんだい?」
「俺は一人でも魔物に立ち向かえる強さが欲しいです!」
力強い口調で言い放った。
その時には、体の緊張はほぐれていた。
「そうかい、ならやってもらおうかねぇ。後、その子の力を使うのは無しだよ。」
そう言うと、お婆さんは机の下で手を動かした。
すると、ゴォーーーーと後ろの壁から扉が出現した。
「一つ目の試練はその扉の先だよっ!ほらっ、いきなっ!」
お婆さんは目を見開いて叫んだ。
お婆さんの叫び声が脳に響く。
「すぅーーーはぁーーーすぅーーーはぁーーー。」
大きく息を口で吸って吐いてを繰り返して呼吸を整える。
一つ目の試練か…
不安が押し寄せるが深呼吸で心を落ち着かせる。
そして、扉を開けて真っ直ぐ進んだ。
道にはランプが等間隔で土壁に設置されていて、時間で広い場所に出た。
その入り口には看板が立っている。
看板を見ると、何か書かれていた。
《魔力を解放しろ》
魔力を解放しろ?
なんだこれ、これが一つ目の試練なのか。
意味がわからない。
広い場所には灯りがなく、薄暗かった。
入り口から漏れる光だけが頼りだった。
部屋の真ん中を見ると、何かがあるのが見える。
近づいて確認してみる。
そこには、椅子があった。
なんでこんな所に椅子が!?
限りなく怪しい。
暗いけど周りも確認してみた。
地面から壁まで伝っていき、この部屋の広さと他に何かないか探す。隅から隅までしっかりと探した。
そのせいで少し時間は掛かったが10畳ぐらいあることが分かった。
そこまで広さはないけど、椅子しかないって事がこの時点で分かった。椅子以外何もない=椅子に座るしかないのが確定する。
この椅子に何があるのかは分からない。
でも座るしかないなら座る。
そう決心して座った。
座ると、湿っていて冷たかった。
じっと座っているが何も起こらない。
何だこれ、普通の椅子か?
安心しきって、背もたれに寄り掛かり肘置きに肘を置く。
その瞬間、体から何かが放出するように椅子が光り、床が光り、壁が光り、天井が光る。
川の上流から下流に向かって水が流れていくように光も流れるように部屋を照らしていった。
そして、入り口の反対側の壁が動き出して扉が現れる。
頭の中で声が流れる。
(スキル【魔力放出】習得しました。)
これが魔力の放出なのか…
体の全体から手に集まり、一気に放たれる感覚これが魔力。
血管の中を血が流れているのとは違い、魔力は流れているのが分かった。
毛が逆立つような不思議な感覚だ。
壁を見ると、500と数字が書かれている。
他にも見回すと、床には100、天井には1000と書かれていた。
この数字…もしかして放った魔力を表しているのか?
そんな気がした。
それが分かったとしても意味がわからないのでスルーする。
とりあえず、扉が開いたので次の試練に向かう事にした。
扉を通ると、すぐに次の部屋に着く。
先程の部屋の4倍以上の広さで弓道場のように奥の端に3色の木人形が横一列に置いてある。
この部屋は天井に何かが埋め込まれていてそれが光り辺りを照らしている。それがまばらに4つあるだけでこの部屋全体を昼間の外のように明るくしていて、それらがよく見えた。
また、入り口に看板があったので書かれていた文字を見る。
《同色属性を使え》
人形の色と同じ属性の魔法を使えと言う事だろうとは思うけど俺は魔法を使えない。
どうしたらいいんだ…
考える…
すると、何か感じ取ったのか二郎が起きてきた。
『イメージだモヴ…ぐぅ〜』
一言だけ口にして一瞬にして寝落ちした。
寝ていても今までの流れを分かっているようだ。
アースラプトルの時に力を使い過ぎて、ここの所ずっと寝ているせいか涎が固まって口周りが汚い。
まぁ、汚いのは俺もか…
はぁ、イメージか…
さっきの魔力の放出と二郎の言ったイメージ2つを合わせると魔法になるのか?
こんな事で魔法が使えるのか試してみる。
体の全身から右手に魔力を集める。
まずは青い人形からだ。
青い人形は、推測するに水属性だと思う。
水の攻撃か…
水の攻撃と言えばウォーターガン。
右手に魔力を集める。
集めたら、ウォーターガンから水が出るイメージをする。
勢いよく飛ばして缶に水を当てるイメージだ。
青い人形に向かって魔力を放出した。
すると、手から水が飛び出した。
それなりに勢いよく出た水は人形には遠く及ばず手前で落ちた。
また、頭の中で声が流れる。
(スキル【魔法構築】習得しました。)
どうやら、魔法は撃てたようだ。
しかし、何が駄目だったのか考える、まずは勢いが足りないのは間違いない。
後は威力もいる。
さっきのだと遠く離れた所に水やりしているだけだ。
考える…
ホースか!
牛の体を洗う時にホースの先を絞った時に水が強くなって飛距離が出ていた。
これだ!
すぐさま、ホースを絞るイメージをして青い人形に魔力を放出させる。すると、手から出た水は一直線に青い人形へと凄い速さで飛んでいった。
青い人形がバシャンっと水を被る。
特に濡れてるだけで何もない。
これでいいんだろうか。
分からない、次の人形にも同じようにする。
次は右隣にある緑の人形だ。
緑のイメージは植物。
植物といえば、二郎が使った魔法か。
二郎は、魔物を蔓を使って締め付けていた。
俺は違う角度で攻撃をしてみる。
固くてギザギザしている葉をイメージする。
人形に向かって高速回転させるように飛ばした。
葉は人形に向かって回転して人形の一部を切断した。
最後に赤い人形だ。
赤は火のイメージだ。
俺は頭の中で激しく燃え上がる火、キャンプファイアーの火を思い浮かべた。
すると、まだ魔力の扱いに慣れてないのか手から勝手に天井に向かって火柱が飛び立つ。
危なっ!!
急に出た火柱を上手く避けれず髪を微かに燃やしてしまった。
前髪から煙が少し出ているのか焦げた匂いがした。
やばっ!
急いで少しちりちりに燃えているであろう髪をジョウロのイメージで水魔法を使って濡らす。
濡れた前髪を後ろに掻き分けて、赤い人形に火の魔法を撃つ。
次はロケット花火のイメージで撃ってみた。
手から火花を散らして出た炎の塊は人形にイメージした以上に勢いよくぶつかった。
人形は一瞬にして爆発して粉々になった。
…
驚き過ぎてぐうの音も出ない。
思ったより魔力の扱いに気をつけた方がいいみたいだ。
すると、騒音と共に上に向かう階段が出てきた。
次が最後の試練だ。
頑張るぞ!
気合の入った意気込みを頭に叩き込んで自分に鼓舞をする。
気合を入れてから階段を上ると陽の光が目に直射する。
眩しいっ!
一応、外に出られたようだ。
しかし、ここが何処だか分からなかった。
正面の3m先にお店にいたお婆さんが杖をついて立っていた。
「よくここまで来たね、ヒッヒッヒっ。」
「どうしたんですか?次が最後の試練ですよね?」
「そうさ!これからやってもらうのが最終試練だよ!」
お婆さんは杖を2回地面に打ちつけた。
すると、お婆さんの後ろから巨大なドラゴンが何処からか降りてきた。
「お前さんにこいつが倒せるかい?」
そう言われた瞬間、魔物図鑑で調べる。
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図鑑No.10
火竜[竜類]
希少度 黄
危険度 4(危険高レベル)
(説明)
火山に住む竜種。赤い体は温度約1400度の高熱で素材の全てが超一品級。口から火を吐き全てを丸焼きにする。好物はオーク。
図鑑効果 SPスキル(魔力操作)
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頭に言葉が流れてくる。
(【魔力操作】獲得しました。)
(魔物が10体登録されました。【魔物図鑑】がLv3にUPしました。魔物図鑑が視認できるようになり、説明書が追加されました。)
いろんな情報が頭に流れてくるが、ひとまずあのドラゴンを何とかしないと…
ウォータージェットのイメージをする。
高圧の水魔法でフレアドラゴンに向かって振りかぶる。
フレアドラゴンの首が切断されてボロッと首から上が落ちる。
思った通りに上手くいった。
魔力操作を手に入れた事によって、魔力を秒で魔法に変換して放出する事が出来た。
それを見たお婆さんはあんぐり口を開けて、固まっていた。
「これで試練は終わりですよね。」
「そ、そうだねぇ。」
感情は少し違うが、最初の俺みたいになっている。
おかげで魔物に対抗出来る魔法を覚えられた。
お婆さん様様だ。
「そのドラゴンの死体はもらってもいいですか?」
「あ?いいよ、あんたが倒したんだからねっ!」
なんかお婆さんが怒っているようにも見える。
魔力箱にフレアドラゴンの身体と飛んでいって離れた顔部分も回収する。
「ほ、ほら、もういっちまいなっ!」
すると、お婆さんが杖を空に向けて振った。
急に視界が暗くなり目を開くと何処かに立っていた。
続
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そして、また読んでもらえるとありがたいです。




