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10話 初めての依頼〜その2〜

9話の続きです。楽しんで読んで貰えるように書いたのでよろしくお願いします。

とにかく、叫び声がする方へ向かって走る。

走っていると、二郎が起きてきた。


『お、お、落ちる・・・どうしたんだモヴ?』

二郎は肩から振り落とされそうになりながらも肩を前脚と後ろ脚でしっかり掴んだ。


人がいるかもしれないから頭の中で話すけど向こうから人の叫び声が聞こえたんだ。でも、俺はまだ戦う手段が無いからどうしたらいいと思う?


『それならモヴが戦うモヴ』


二郎が?出来るの?


『当たり前だモヴ。神様の力があるからちょちょいのちょいだモヴ』


それなら二郎に頼もうかな。


『モヴに任せるモヴ!』


走っていると、人と魔物が戦っているのが見えてきた。

2種類の魔物と人が何人かいる。


よく見ると、片方の魔物は二匹荷車に繋がっていて眼鏡を掛けたぽっちゃりしている叔父さんが手綱を持っていた。

その横には女の人が二人くっついている。家族だろうか?

もう片方は恐竜みたいな見た目をしていて二足歩行で冒険者らしき二人が剣で一対一で互角に戦っていた。その横で杖を持った女の人が杖を振って何かしていた。


まだ距離があるので、走りながら2種類の魔物を魔物図鑑で調べた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

図鑑No.6


光角鹿(ローディアー)[獣類]


希少度 緑


危険度 1(無害レベル)


(説明)

温厚で物を運ぶのに最適な魔物。臆病で戦闘に向かない。危険を察知すると走り出す。暗いとき角が光り辺りを照らす。


図鑑効果 魔力+2

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


危険度が追加されたお陰でこっちの魔物は危険が無いとわかった。

問題はもう1種類の魔物だ。

見た感じ、明らかに肉食だよねって見た目をしている。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

図鑑No.7


地盗竜(アースラプトル)[亜竜類]


希少度 紫


危険度 3(危険中レベル)


(説明)

鋭い鉤爪を持っていて、足が速くて凶暴。視覚も優れていて、動いている物を敵だと認識して襲いかかる。生物の心臓を盗み、棲家に保管する習性を持つ。基本三匹で行動している。


図鑑効果 魔力+10

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


やっぱりか…

似ている気がしていたけど予想は当たっていた。

この魔物、名前にラプトルって付いてるけど恐竜だよね。


この世界は何処か、元の世界と似ている部分がある。

神様の悪戯なのか、それとも誰かが何か企んでいるのか知らないけど今の俺には関係ない事だ。


だけど、魔物図鑑には三匹で行動しているって書いてるけど見た感じ二匹しかいない。

もしかして、もう一匹は何処かで隠れていて隙を狙っているのかも…


「早く助けに行こう。二郎、俺が近づくから何とかしてくれ!」

「わかったモヴ」

俺は、急いで助けに向かった。


「危ないっ!」

杖を振っていた女の子に三匹目のアースラプトルが突然後ろの木の陰から現れて背後から襲いかかった。

そこに間一髪で二郎が地面から(つる)を生やして、アースラプトルに絡み付く。

そのまま首を締め付けて息絶えた。


「大丈夫ですか?助太刀します!」

「ありがとう、助かったわ。後、仲間も助けてお願い。」

「そのつもりです。」


もう二人の方を見ると、仲間の2人の剣士は、体がボロボロでいつ倒れてもおかしくない状態だった。


急いで助けないと!

二郎頼む!

『わかったモヴ』

二郎は他の二匹も同じように同時に二匹首を締め付けて息絶えた。

「ああ、助かった…」

一人は腰を落とし、寝転がった。

相当、疲れた様だ。

もう一人は、近づいてきて頭を下げた。

「ありがとう、助かったよ…」

「いえいえ、大丈夫ですか?」

「いや、君が助けてくれなかったら後少しでやられてたよ。僕は双璧と薔薇(ツインローズ)のリーダーのザックであっちはゼンでそこにいる女の子がメルだよ、よろしく。」

寝転がっているゼンが片腕を上げて手を振っている。

「よろしくね。」

こっちでは、メルが返事をした。

3人はチームを組んでいるようだ。


「俺は王雅っていいます。よろしくお願いします。」

軽く俺もお辞儀して挨拶をする。

3人は俺より年上で30代ぐらいに見えた。


「オウガ君、ちょっと依頼人と話をしてくるから待っててくれるかい?」

「分かりました。」

そういうと、ザックは荷車の方に向かった。

「しかし、凄いわね。あんな魔法見た事ないわ。」

メルは目を光らせて驚いていた。

「そうなんですか?二郎が使ったんで俺には凄いのか分かんないんですけどね。」

「二郎ってその子?」

メルさんは肩に乗っている二郎に指を指す。

「そうです。」

「可愛いわね。(あたし)は補助魔法しか使えないから羨ましいわ。」


すると、ザックさんと荷車に乗っていた叔父さんが来た。

「オウガ君、こちらにいるのが僕らの依頼人でパンクさんだよ。」

ザックさんが紹介してくれた。

「初めまして、私は商店を営んでるパンクと言います。あそこにいるのは、妻と娘です。この度は助けて頂き有難うございました。」

パンクさんは深々とお辞儀する。その後ろで妻と娘さんもお辞儀した。

「それでお礼がしたいんですけど、どんな物がいいでしょうか?」


「いやいや、そこまでされる事はしてないですよ!たまたま悲鳴が聞こえて駆けつけただけなんで。」

俺がそういうと、パンクさんはブンブンと左右に顔を振る。

「いやいや、何を言ってるんですか。このアースラプトルはここら辺では一番凶悪で命を助けて頂いたんですから当然の事ですよ。」

そう言って持ってきた商品を見してくれた。


「これなんてどうですか?ジャイアントバッファローの皮で作られたカード入れなんですがどうでしょうか?」

「いいんですか?」

「これぐらいいいですよ!オウガさんの今欲しい物なんかは無いんですか?」

「いや、大丈夫ですよ。」

「そんな遠慮せず言ってみて下さいよ。」

「そうですか?やっぱり持ち運びが楽になる道具とかあればいいですけど。」

「確かにそうですよね。イメナリア草を手に持たれてるぐらいですから。ならあれなんていいかもしれないな。ちょっと待ってて下さい。」

そう言い、荷車に走って何かを持ってきた。


「これなんていいですよ!」

そう言って持ってきたのは、魔力箱だった。


これは、ロウさんとライさんが持って来たものに似ているけど四角い形をした灰色の箱だった。


「これって魔力箱ですか?」

「やっぱり知ってます?これはまだ登録されていない新品の魔力箱なんですけど、量産型ではなくダンジョン産なんです。ですけど、高過ぎて誰も買ってくれないんですよ。」

高い事は知ってたけど、いくらするんだろう。


「えっ?いくらするんですか?」

「これはですね、100万ファミリアですね。」

「ひゃ、100万ですか?」

目が飛び出るぐらい驚いた。


イメナリア草20個納品で500ファミリアだからどのぐらい頑張れば100万なんて大金集まるんだろうか…


「ダンジョン産は滅多に出ない特別な魔力箱なのでその値段は妥当ですよ。」

「これ、くれるんですか?」

恐る恐る聞いてみた。

「はい、その代わりと言ったらなんですが時々でいいのでその腕前で魔物を仕入れて欲しいのですよ。」


なるほど、ただって訳では無さそうだけど…

俺が悩んでいたらパンクさんが付け足して来た。


「私のお店は所々にあるので何処の店舗でも構いませんので卸して頂けないかと、オウガさんの自由を奪う訳では無いので御安心して下さい。」

「どんな魔物でもいいんですか?」

「はい、それに見合ったお金も出すのでお願いします。」


まぁ、それならいいか。

「分かりました。それでいいならお願いします。」

「これが契約書になります。口頭だけの契約だと後でお互いに困りますから、これに手をおいて下さい。」

俺は紙の上に手を置いた。

「後は私の手を置いたら、これで契約完了になります。」

紙には、二人の手形が反映されていた。

俺は、承諾して魔力箱をパンクさんから受け取った。


「それでは、魔力箱の登録方法を教えますよ。魔力箱を思いっきり握って下さい。」

そう言われて、俺はぎゅっと魔力箱を強く握る。

すると、魔力箱が変化していく。


魔力量によって変化する魔力箱は、変化する過程で空気すらも変わっていった。

晴天の空が段々と曇っていく。

辺りは暗くなり、パンクさんやザックさんや他の人もざわついている。

突然、大きな雷が放たれ、魔力箱に直撃した。



読んで頂きありがとうございます。

次回の投稿は3日後の18時になります。

また読んでもらえるとありがたいです。

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