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お勤め終了! はじめてのシャバと顔良し追加戦士! 1

 節穴おばさんコロコロして、運営(ファン)との心温まるふれあいを終えた次の日。


 マイファミリーにこれから時々大神にお呼ばれするかも~と事情を説明すると、「大神から認められるなんて流石です姫様!」とキラキラスマイルでよいしょしてくれました。ウチの子からのさす姫が止まらない……! このままじゃ私クセになっちゃう、助けて……!!


 とりあえず、おばさん周回(拘束してツーパンで終わる)しながら今後のことを三人でお話し合い。あ、ボス周回のことは二人には「大神の加護によって試練という形で過去の敵と戦える」って説明してあります。

 そんで何を話し合うかっていうと、いよいよ洞窟からお外へ出る時が来たんじゃないかってこと。


 恐らくある程度ストーリー的なものが進まない限りは下の階層へ行けないんだろうし、このまま居座ってても先が無さそうなんだよね。

 もしかしたら、世界のどっかにいた混沌勢がおばさんの訃報を聞いて様子見に戻って来るとかあるかもしれんし。いちいち相手するのめんどくさー。万が一勝てない奴だったら詰むしね。

 それならさっさとお暇した方が良いし、せっかくの仮想世界を楽しみたい気持ちもある。独立勢力としてやってくなら、拠点として泥の城建設予定地も目星を付けときたいしね。


 そんなわけで、ドロータスファミリーは満場一致でシャバの世界へ踏み出すことに決定。そうさ、今こそアドベンチャー! からだじゅうに広がるパノラマ!


 だから早く防具落とすんだよおばさんよぉ~~!! このままじゃ周回中に大剣スキルまでカンストしそうなんですけど~~~? もう死に際の「くっ……殺せ……!」は聞き飽きたんじゃ~。



***



 戦装束ってレアドロだったんですね、疲労困憊のドロータスちゃんです。

 今のLUKでも二着出すのにリアルで丸一日掛かったよ……。ゲーム内時間だと二日です。時間加速によって現実の半日でこっちは一日過ぎるからね。昔はゲーム時差ボケとかなんとかで社会問題になったみたいだねー、時間加速。


 さて、遂にこの引きこもり状態から一歩踏み出す時がやって参りました。今日からシャバの空気吸っていいのか! おかわりもいいぞ! うめ、うめ!

 私がリアルで寝てる間に偵察しておきましょうかって二人に提案されたけど、三人で一緒が良かったからお断りしたよ。

 我が家の新たな門出だからね。進化の件で反省して、思い出作りに勤しんでます。出会ってから〇〇日記念日とか一日ずつ刻みまくった方がいい? あ、そこまではいらない? そっかー。


「でもね? 左右の腕に抱きつかれたイチャイチャサンドイッチ状態で行くとは思わなかったんですが……」


 運営(ファン)の方々、見てるか? これが我が家だ(威風堂々)


 いや私の情緒もヤバイよこれ。だって全員泥のはずなのに両脇からいい匂いするんだもん。もう外の世界がどうとかかんがえるよゆうまったくナイデス。カオ、ヨシ……イイ、ニオイ……ヤワラ、カ……。


「駄目……でしょうか?」

「姫様ぁ……」

「ぜーんぜんだいじょーぶ! オールオッケーでーす!」


 ダメになりそうなのは私だけだから何の問題もないな!! 泣く子とウチの子のおねだりには勝てぬと古事記にも書いてある。このまま突き進む以外の選択肢は最初からなかった。


 それでは参りましょう。バカップルもといドロータスファミリーの記念すべき外界への一歩。希望に満ちた世界へ、光る雲を突き抜けFly Away! 皆様、拍手でお迎えください!


「二人とも行くよー? せーのっ!」


 まんが時間きらきらジャ~~~~ンプ☆




 ――――ゴポポ――ゴポ――。


 ――――ブクブク――。


 ――――ギャア――ギャア――。




 …………すっげ~~~~~淀んだ空と、ゴポゴポブクブク泡立つ見渡す限りの混沌の泥沼。あちこちに生えた奇怪な形の植物。そこらを徘徊する禍々しい魔物達。


 ……希望に満ちた世界の姿か? これが……!!


「地獄かな??」

「酷い有り様ですね」

「どーくつの方がマシかも~」


 流石にドロータスちゃん達を迎える気が皆無すぎるでしょ。これで「精一杯歓迎してまーす」なんて言われたら幹事を沼の底に沈めるよ。

 ん~? でも空をよく見たら、向こうの方に青空が見えてるね。ヤバイのはこの近辺だけ? よくある魔王の城に近づくと急に天気悪くなるとかのテンプレなアレっぽいな。

 じゃあ逆説的にここ近寄ったらダメなとこじゃん! 恐らくその中心部じゃん! そんなとこに長居は無用じゃい!


「もうまともな場所までさっさと突っ切っちゃおうか……ん?」

「姫様もお気付きになられましたか」


 探知系の範囲ギリギリのとこに、馴染み深い感じがする魔物が一人。


「これは、マッドノイド?」

「恐らく。ヴァージニア」

「うん、ちょっと見てくる」

「よろしくね」

「はーい! 行ってきまーす!」


 マジか。二人を拾ったあと一回も出てこなかったから、レアエネミー枠なんだろなーと思ってたんだけど。このタイミングでか~。

 あれ、じゃあこの辺に湧きまくってるのって全部厄泥!? 取り放題じゃんラッキー!

 いやラッキーじゃないわ。外まで厄泥が出てきちゃってるのマズイんじゃない? そんだけ封印が弱まり始めてるってことでしょ?

 ……いっか。私は困らないし! むしろ採取場所増えて大歓迎まである。地獄かと思ったら泥族にとっては天国ですね、ここ。


「姫様~!連れて来たよー」

「ありがと~。ぎゅー♡」

「えへへ~♡」


 もうついたのか! はやい! うわー、マッドノイドさん久々に見るとやっぱエグい見た目~。


ヴォヴァヴァヴァ(お初に)ヴォヴェェ(お目に)ヴァヴァァヴァ、(掛かります、)ヴォヴォヴァヴァ(始祖様)


 相変わらずデスボ主音声のせいで聞き取りづらいな……。


 ひとまずお話を聞いてみると、この子は昨日生まれたばかりで、周囲の魔物も(一般的基準でいうと)強いしこれからどうしようか困っていたらしい。

 そんな子を始祖が知らんぷりで置いてくのは流石にないな。ビャクレンさん! ヴァージニアさん! こいつを連れてってやりたいんですがかまいませんねッ!!


 優しい二人は快く了承してくれました。すき。マッドノイドさん本人も泣いて喜んでるよ、目が穴だから実際に涙は出てないけど。


 それとマッドノイド系列は、始祖のドロータスちゃんが混沌勢の敵に回っちゃったせいで、今後生まれた場所によっては肩身が狭いかもしれないからなー。なるべくウチで保護してあげたいよね。

 あー、そうするとますます泥の城が重要になってくるな。思ってたより急いだ方がいいかも。


 とりあえず連れてくことに決まったけど、このままじゃ私達に付いてこれないだろうし、見た目もコミュニケーションにも難がある。これはドロータス式ブートキャンプで即進化させなければ。出発の予定がちょっと遅くなるけど仕方ないよね。

 幸い今日の分の泥は使わずに取っておいてあるし、周囲は厄泥だらけだから種族値貯めもすぐ終わるでしょ。

 いや、何で取っておいたかっていうと、そろそろ眷属作製を試してみたいなと思って。どうも魔石を核に使うみたいなんだけど、なんか神核も対象に入ってたんだよね。ヤバイの作れそうじゃない?


 まぁそっちは急ぐことないし、追々試せばいいや。そんじゃ泥をたーんと食べてもらって、食後の運動にドリゴブ即死チャレンジからの原混くんキャリー周回行ってみよう!

 ……防具のためにおばさん周回もしとくか、一応。ドロ運次第で出発が更に伸びるかもしれんけど……。頼むぞ、おばさん。災禍の魂? 全部で四つ持ってますけど。レアとは何だったのか。


「そういえば、この子は男女どっちになるんだろ」

「女性のはずですよ」

「? なんで分かるのビャクレン。天才? チューしていい?」

「ど、どさくさに紛れてチューはおやめください! んっ……♡ ……ごほん。マッドノイド系は、始祖である姫様が基準となっている種族ですから。現在は不明でも、性別は基本的に固定です」

「……つまり?」



「ヒューマッドに進化した場合、必ず美形の女性になります」



「全員保護しましょう(ド ン !!)」



 たった今、ドロータスちゃん内閣はマッドノイド系列を最重要保護生物に認定することを閣議決定しました。彼女達を攻撃する者、一切合切ことごとくが私の敵です。

 いやだって顔良し女生命体に害を為すやつなんて生きる価値ないもん(過激派思想)

 今日から私の最優先目標は、ドロータスちゃんハーレム姫王国の建国でファイナルアンサー。気合入れてくぞォー!!


「ビャクレンずる~い! 姫様、わたしもチュー!」

「はいは~い♡ ヴァージニアちゃんも頑張ったねー♡ ありがとー♡ チュ~~~♡♡」


 …………気合入れてくぞォーーーー!!!


死のカウントダウンを一日ごとに受けるホラーモノみたくストックさんが減ってってるので、明日から二日に一回更新になります。なので水曜お休みです。

筆が遅くてすみません…!

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― 新着の感想 ―
[一言] 未来の女帝国が見えた気がする…… 男歓喜……コロコロされ、変な扉開く者続出までの未来が……
[一言] 強制百合ハー種族!?!? 今から女の子になって泥になってくるわ
[一言] 男はマッドノイド系統の条件を満たした場合はどうなるかな? アバターの性別が女になるのか、男専用の別の種族が新たに発生するのか、何も起こらないのか気になるなあ。
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