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計画30

その後、ルーティンの誕生パーティーも近いことから国王御一行は滞在することになった。

時々、アーリアと会話をすることはあったが、国王と会うことはなかった。

ルーティンは気にしなかったが、彼の知らないところで色々動いていたのは明らかである。

そして・・・。


「お誕生日おめでとうございます坊ちゃま!」

「ありがとうミリア。」

目を覚ましてすぐ、ミリアは笑顔で祝福してくれる。

ついにこの日がきたのだ。

今日、僕は5歳になる。

そして、公に出ることになる。

これからは街に行くことが許可されるのだ。

ワクワクする。

ただ、危険も存在するのも事実である。

僕自身が危険に遭うならいいけど、ミリアが傷つくのは嫌だな。

「今日の天気はどうかな?」

「うふふ。見てください!」

カーテンを開くと眩しい陽光が差してくる。

「本日の天気は快晴ですよ坊ちゃま!」

「良かった~。」

ミリアと共に笑う。

「では、今日はこちらをお召し下さい。」

いつもと違う服。

袖を通すと、新品の匂いが鼻をくすぐる。

この世界に来て初めてネクタイをする。

「どうかな?」

僕の頬が照れ臭くて少し赤い。

「ほぇ~。」

「ミリア?」

「え?あ!えっと!?とてもお似合いです坊ちゃま!?」

見惚れていたのかミリアの頬は僕以上に赤い。

「良かった。似合わないって言われたらどうしようかと思ったよ。」

「そんなことはありえません!」

ミリアが食い気味に反論する。

「そ、そう?」

「そうです!坊ちゃまに似合わない服などありえません!もし、いいえ!可能性はありえませんが、坊ちゃまに似合わない服が存在するのであるならばそれは服が悪いのです!」

「あ、あははは。」

引きつった笑いしかできねぇ~。

なんでそんなに自信満々なの?

そんなにこの世界の僕は容姿端麗なのだろうか?

鏡を見ても確かに美少年ではあるけど、特質してかと聞かれたらそうでもない気がするんだけどな~。

コンコンッ。

助け船の様に扉をノックする音がなる。

ミリアは慌てて扉に向かい、開ける。

「お邪魔するわね。」

「ママ!」

いつもよりもとても綺麗な母上が入ってくる。

淡い青色のドレス、首から下げているネックレスには注目してしまうほどの色鮮やかなルビー。

指輪は結婚指輪以外していない。

もちろんイヤリングも小さなルビーである。

化粧は前世で言うところのナチュラルメイクで、僕的には好印象です。

「まぁ!」

母上は僕の姿に感動し、すぐに抱きしめる。

「とっても似合うわ~。」

「ありがとうございますママ。」

「あ~天使~。」

母上は満面の笑みである。

「奥様、お楽しみのところ申し訳ありません。そろそろお食事を取らなければお時間が無くなってしまいます。」

「あら?もうそんな時間かしら?」

母上の専属メイド、カシス・メイルーク。

年は30代前半らしいが、見た目からは全然わからない。

10代と言われても納得してしまう美貌である。

肩口に綺麗にそろえられた栗色の髪。

優しそうな雰囲気と顔立ちではあるが、凛としていてカッコいい。

家のメイドとしてはメイド長を除き、長年仕えてくれているメイドである。

結婚はしていて、子どもも2人いるらしい。

長男はロイヤルナイツに通い、長女はスクールでメイド養成コースに通っている。

長女はカシスを誇りに思い、憧れていてメイドの道に進んだらしい。

長女は将来僕の家で働くのが夢らしい。

夫はなんと我が家の騎士団長様である!

・・・僕の家に尽くすためにあるような家庭だな。

「でももう少しだけギュ~。」

先程よりも強く抱きしめる。

「ダメです奥様。お食事の時間が無くなります。」

「む~カシスのいじわる~。」

「意地悪でも虐めでも構いません。何より、パーティーは長いのですよ。ルーティン坊ちゃまがお腹を空かせてもよろしいのですか?」

「それはダメよ!」

母上はすぐさま僕を離し、手をつなぐ。

「じゃあ一緒に行きましょうルー。それならいいわよねカシス?」

「もちろんでございます奥様。」

「うふふ。やっぱり私にはカシスが必要ね~。」

「奥様にそう言って頂けて光栄です。」

その時のカシスの横顔は誇らしそうでした。


街の中央広場の近くにはいつの間にか舞台ができていた。

この舞台で僕のお披露目が行われるのだ。

「ルー。良く似合っているぞ。」

「ありがとうございますパパ。」

「ハハハ。どうやら緊張の心配はないようだな。」

「はい!それよりも初めての街を見れてとても興奮しています!」

「ハハハ!ルーは大物になるな!ルクスなんかは緊張のあまり泣き出したのだぞ。」

「おい!父上!?」

「お義父様、そのお話もう少し詳しく・・・。」

「あ、アーリア様!?」

どこから出てきたのアーリア様!?

「あらあら賑やかね~。」

「お父様、お母様、ルー、ついでにお兄様。」

「あれ?俺ついで?」

「準備が整いました。いつでも始められます。」

「うむ。わかった。では、ルーは呼ばれたら出てきなさい。」

しょげてる兄上は今のところスルーしておこう。

「はい!頑張ります!」

父上はニコっと笑い、舞台に出て行く。

その後を母上、姉上、兄上がついていく。

父上が見えた瞬間、歓声が上がった。



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