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七話

あの後は特に何もなく、ギルドの食堂でまかないのご飯を貰いすぐに寝た。今日からは仕事で外に行った両方何なりがあるだろうから体力は残しておかないとだからだ。


そして朝。前の世界と変わらず東から朝日が昇ってくることに少し安堵を覚える。


「おはようございまーす!さあ飛鳥君!仕事に行こうか!」

「…おはよう、朝から元気だなセシル」


昨日よりもテンションが何故か高くなっているセシルがドアを全力で開け放ち入ってくる。朝の弱いオレにとってはだいぶ衝撃だ。


「元気だよ。面倒な門番の仕事は一ヶ月間無いし結構今月は自由に過ごせそうだからね!」

「そうか、じゃあもう少しゆっくり寝ないか?まだ5時半なんだけど」

「うーん、仕事のことを色々教えてると今から準備して出発して、任務達成して帰ってくる頃には夜になっちゃうんだ。危険だしまだ夜に冒険するのはダメかな、って思ってこうして来たんだけど…迷惑?」

「いや…大丈夫、目が覚めた。」

「大丈夫?大丈夫なら先に食堂に行って待ってるね!」


美少女に悲しそうな顔で迷惑?だなんて聞かれたらNoと答えるしかないだろう。朝の冷えた空気を吸って本当に目も覚めたしささっと支度をしよう。

…一つ疑問がある。それを解消してから食堂に向かおう。


「クトゥグア、起きてるか?」

「おうよ坊主。どうした?」

「いやさ、セシルにお前の事を知られて大丈夫なのかと思ってさ。いきなり武器とコートが出てきたら変だろ?」


そう、装備の事だ。前の世界のマジシャンよろしく無から色々ポンポン出てきたら驚くだろう。少なくともオレは驚く。


「ああ、その事か?珍しいがこの世界にはそういう武器は存在するらしいぞ。転送魔術とか召喚魔術とかを複雑に組み合わせて作るんだとさ」

「へぇ、じゃあ偶然それを持ってたって事にするか。お前には喋りかけないほうがよさそうだな」

「そうだなぁ。ここ数日間は夜しか喋れなさそうだ」


会話を切り上げ、部屋の洗面所で顔を洗い部屋に置いてあったワイシャツに袖を通す。着て来たそれとほとんど同じなので違和感はない。…よし、行こう。


「おっ、来たね。飛鳥君が受けられそうなクエストをいくつかピックアップしてみたよ!とりあえずこの三つを受けてみる?」


テーブルに座り紙の束とにらめっこしていたセシルが顔を向け依頼書と思われる紙を手渡してくる。そこには『薬草の採取』『ホーンラビットの討伐』『はぐれゴブリンの討伐』と書かれていた。


「難易度的には全部初心者向けだね。飛鳥君なら普通に全部達成できると思うけど…」

「うん、全部受けてみる。早急に数日分の食費とか雑費稼がないと行けないし多くやらなくちゃだからな」

「その意気やよし!行くぞー!」


机に立てかけていた槍…ハルバードか?を担ぎ駆け出すセシル。その後を追いかけてオレもギルドを後にするのだった。

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