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【完結済】槍の新兵は夢を見ない  作者: 牛乳太子
最終章 All flesh will see God’s salvation(すべての肉なる者は神の救いを見るだろう)
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40 宿を探そう

気づけば時刻は16時だ、色々大変過ぎて時間の経過を忘れていたようだが今俺達はようやく生きた心地を感じている

牛丼の入った容器を全員で貪り食べるが素晴らしいと思いたくなるほどに美味い

ナッツなんて泣きながら食べているよ


『タツタカ、紅茶』


『ありません』


『紅茶』


『ゾロアさん、諦めてください…ストックどうしたんですか』


『もうない、拗ねるぞ』


『えぇ…』


ゾロアは彼に任せよう

保存食というのだろうなこれ、生かしたの倉庫にはまだまだ沢山あるのでナッツとアルセリアはドンドンおかわりをしているが食える時に食う事は良い事だ

俺は2食食べたが保存食にしては美味すぎる


『やべぇな…超科学っつぅのは』


『グスタフ、こんな文明が滅びたのが俺は不思議でならないよ』


『そうかぁ?人がたずさわってりゃ便利な世の中でも変わんねぇだろ』


俺はその意味がわからず、首を傾げるとカールはペットボトルに入った水を少量飲んでから話し始めた


『人は心が弱い生き物だからな、小さな部屋でも大きな部屋に多数の人間が入ればいずれ殺し合いが始まるのだ、その為に世界には法律や宗教という物を使い、人の心を抑止しているのだが・・・』


カールは真剣な面持ちで口を開いているとそのあとの言葉をゾロアが不機嫌そうな顔つきで話し始めた


『人は欲の悪魔だ、どんなに進化をしても満足する事を知らぬ・・・イケメンマンが言うように抑止する方法を取ったとしても長期に渡る人間の生きた歴史全体を見渡せば焼け石に水、何を手に入れてもどんなに時間を持ったとしても天井知らずの欲は人間を悪に染めるのだ』


ゾロアは溜息を漏らすとベットに向かい、横になるがすこぶる不機嫌だ

カールはそれを見眺めながらも顔を皆に向け、再び口を開いた


『普通の人間に大金を与えれば大半は無駄に使うだろう、貴族と違って金の使い方を知らぬからだ、となると力も同じ原理が働くことになる』


『カールさんは力の使い方を超科学を生きた人間が自分の力だと過信した結果、滅んだと予想しているという事ですね』


『その通りだナッツ、時間の精霊の力はどの程度凄いのかはわからぬがな』


あながち間違いではないだろう

するとドアの奥から飛行音が聞こえてくるので一同は声を潜めるがオメガと呼ばれる超科学の兵器だと直ぐにわかるがどうせオメガ・トゥテラだと思うな


『あんにゃろー、しつこいぜ』


『面倒は起こすなよ人間』


『静かにしてるさ、あれと戦うのはちと面倒過ぎるぜ』


バニアルドとコルヴェールが会話を交えると俺達はこれからについて話し合った

この道は目的地に近付いているかが不透明過ぎる、一度地上に登るべきか、それともこのまま真っすぐ線路を歩いて突き進むか


それにはヘクター、マルス、アルセリア、ルルカが意見を述べる


『オイラどっちでもいいよ』


『地上は場所の把握だけの目的で一度顔を出すのなら悪くないね』


『一度地上に出るべきだ』


『ちょっとならいいんじゃない?』


そうとくれば一旦地上から顔を出すしかないな、タツタカは床に転がる本類を漁るがどうやら地図が転がっているかもしれないと思っていたらしいがそんな都合よく見つかる事は無い

食料があるだけ俺達は助かったよ



『十分に休んだら一度上がろう』


俺が口を開くと全員が真剣な顔のまま、頷いた

こうして休憩が終わるとドアを静かに開け、近くの階段を登って地上に出るがまだ明るい

それよりも超科学都市ノストラという人類が最も文明を勧めた証拠である未来都市の様な高過ぎる建物を見上げると歩く事を忘れてしまう

100m以上もある建物が殆どであり、地上は意外と質素なものだ、きっと上での生活が主なのだ


『建物の切れ目から桜か、凄い幻想的ねうっとりするわぁ』


『暢気だな』


『なぁにぃ?私とここでデートしたいのグスタフ?』


『お前は最後まで生き延びそうだな』


『もぅ、どういう意味よっ』


グスタフとルルカのいつものコントを聞いたところで俺はようやく仲間達に進むことを告げ、遠くに見える一番大きな建物に向けて勝手に歩き出した

あそこに行くと決まった訳じゃないが体が勝手にあそこで良いと感じている、理由も根拠もないが行けば何かある筈だ

至ることろから魔物の気配がする、遥か上空の連絡通路周辺にはは当然オメガ・トゥテラやクリオネール・オヴェールなどが飛び回っているが数が多い、俺達は道の端を沿うようにして歩き、屋根で上空の彼らの死角を利用している



『この気配はなんだ』


『知らねぇ気配だな、声も聞こえねぇ』


一番近い魔物の気配だが俺も知らない魔物だ

このまま大通りを真っすぐ歩いていけば見えてくるはずだ、無駄な会話などしないまま数分歩き続けると十字路の手前で俺は立ち止まり、右側を顔だけ出して見て見ると先ほどの気配の正体が見えた

筋骨隆々として2mサイズのゴブリンだがキングじゃない、それ以上の存在だ

頭部側面からそそり立つ角は強さを証明し、両手首のガントレットは棘が沢山ついている

右手には巨大な大斧を持っており、髪は長髪で地面につきそうなほど長い


『グルゥ・・・』


犬歯も鋭い、ビンビン伝わるその気配からは戦ってはならない相手だとわかる

どうしようかと考えているとバニアルドは俺の後ろに来ると左柄の道に向かって大きめの石を遠くに投げたのだ

良く投げれるなと褒めたいが遥か遠くで石が地面に当たって音が鳴ると右側にいた大きなゴブリンが音の方に顔を向けると凄いスピードで俺達の前を走り去っていったんだ

それには体を強張らせて緊張してしまうが今良く見つからなかったな・・・奇跡だろ


『バニアルド…お前』


『へへ、悪ぃジャムルフィン…だけど今のうちだぜ』


『原始的だが悪くない、行くぞ人間』


コルヴェールが言い放つがそれなら先ほどの魔物が戻ってくる前に静かに進むしかない

忍び足で十字路を超えて歩いていくと目の前にドーム状の大きな建物が現れるが未知はここで終わりだ

入口はガラス張りだが引き戸かなと近付くとドアが勝手に左右に開いたのだ

驚いちゃうけどもタツタカは自動ドアですと説明してくれるので俺は安心して先を歩き出す

中はホテルのロビーを大きくしたかのような構造だが2階は吹き抜け、まるで体育館だとタツタカは口を開いている


『ここは照明が生きてますね、LEDですね』


『タツタカさん、それ何?』


『便利な証明ですよマルスさん』


『聞いた僕が悪かった、超科学の説明なんてチンプンカンプンだよ』


『すいません、僕も説明が難しいです』


『そうだよね、でもあ・・・』


マルスは上を見上げながら話しているとカッと目を見開き、武器を構えた

俺もハルバートを構えて吹き抜けの上を見上げたが何もいない、しかしマルスはそれでも構えを解こうとしないのだ


『マルス、何もいないわよ』


『アルセリア…でも確かに人間が顔だけ覗かせてこちらを見ていたんだ』


『怖い事言わないでよぉマルス』


ミミリーが嫌そうな顔で会話に混じるが怖い事言うなマルス、俺もそういうの怖い

ゾロアはその場から高く跳躍すると2階に飛び乗った


『何もおらぬぞ、というかドアすらないからいたとしても隠れ身はない』


『もっと怖い事をあの魔物がいったぜー?』


『モリス、あんた盾』


『なんで!?』


バニアルド、コットン、モリスが口を開いている

幽霊とかそんな類はやめてほしい、俺は奥に見える大きめのドアを開くととても長い通路となっているが広いな

幅は5mほどあるから列で歩かなくても良さそうだ


しかし天井のついている照明は奥の方がついていない、ここらの証明もチカチカしていて雰囲気が悪い


コットンやミミリーが溜息を漏らすと彼女らはクズリの後ろに隠れだす


『なんで俺なんだとオナゴ共』


『幽霊でも悪魔には勝てないでしょ?』


『・・・』


ミミリーの可笑しな理由にクズリは言葉を失う


『進みましょう先輩』


『そうしようか、俺とナッツが先頭、すぐ後ろをグスタフとルルカが皆を見ながらついてきてくれ、他のみんなは後ろを頼む』


『あぁん?2人だけで先頭かぁ?』


グスタフがニヤニヤしながら聞いてくるので俺はハルバートを担ぎ直すと彼に答えた


『俺とナッツだけで十分だ、何か現れればトドメの準備しとけグスタフ』


『おっ?いいねぇ』


彼もやる気のようだ

足音を出来るだけ立てずに静かに前を進んでいくと

照明の明かりが届かなくなる、見上げれば照明はあるが故障だ

今でも普通に灯りが生きている事が可笑しいけどさ


『しかしだ…』


グスタフは大剣を担いだまま話し始める


『徹夜で進むわけじゃねぇよな、夜は一際警備は重要だぜ』


『ですよね、出来れば地下鉄の休憩室みたいな場所がここにもあればいいのですが』


『多分腐るほどそういった部屋は沢山あるが休める保証はねぇ』


『世界一危険な場所ですから』


ナッツの言う通りだ。

ここでグッスリ朝を迎えれそうにはないな、安全だとしても落ち着かない気がする


『!?』


ふと奥から僅かに光が見えたがそれは眼光に似ている

魔物だ、しかも数は多い

真空斬に似た斬擊が飛んでくると俺はハルバートを振り上げて消し飛ばす

天井がそれなりに高くて助かった。


『ファイアバレット』


ルルカがすぐさま右手を伸ばすと火球を飛ばし、術は辺りを照らしながら飛んでいくと先程の攻撃の正体を俺たちは見た

不思議な服を来た騎士風の男が沢山いるがタツタカは『サムライ!?』と驚きを口にする

あまり見ないお面をしたそのサムライは飛んできたルルカのファイアバレットを手に持っていた刀を降って斬ったがなかなか手強そうだ、だがこの島のなかではまだマシとも思える


『30以上はいるね』

 

マルスは双剣を構えながら口を開くがルルカの術を奴が斬った瞬間に奥にも同じのが控えているのが沢山見えたんだけと道を防がれてたか


『侵入者、感知、排除、開始』


奥の暗闇から不気味な声が聞こえるとその全ての物体はお面の目を赤く光らせてから刀を構えて襲いかかってきたのだ


『どんどん行きましょ!』


ナッツが前を指さすと彼の周りで浮遊する黒い剣30本はサムライを貫こうと飛んでいく

弾かれると思いきや、なんとナッツの飛ばす黒い剣は襲いかかる敵の体に深々と突き刺さり、吹き飛ばしたのだ


『こいつらぁやっけぇぞ!』


グスタフが嬉しそうに口にするとそれを合図に全員が走りだす

後方のサムライには当たらなかったようだがこいつらの名前はなんだろうか

オメガ・サムライにしとくか!


『斬るなら働きますよー!』


ミミリーは地面を這うような低さでオメガ・サムライの群れの中に飛び込むと体を大きく回転させ、周りの敵の甲冑を斬り裂き吹き飛ばすとカールやコルヴェールそしてマルスも敵の群れの中に突っ込んでいく

こいつらはなんでさほど固くないのか?皆がその手に持つ武器を使い、オメガ・サムライを叩き伏せているが多分量産を重点的に優先したのだろう、コットンやルルカの術も弾くことなく、ファイアバレットで容易く体が燃えている

術も技も有効という事か、しかし奥の暗闇からゾロゾロとひっきりなしに甲冑のこすれる音を響かせて走ってくるが数が減る気配はない


ふと後方から大きな音がしたので俺は振り返るとドアを叩き壊してオメガ・トゥテラが数体迫ってきてる、こいつらはヤバイ


『ゾロア!コルヴェール!ヘクター!後ろ頼む!』


『仕方ないな』


『ほいほーい!』


『命令しおって、まぁいいだろう』


コルヴェール、ヘクター、ゾロアが口を開くと後方に体を向け、迫りくるオメガ・トゥテラの対応に回ってくれた

タツタカは術を放たずに手に持つ剣でせっせとオメガ・サムライを斬り倒してはいるが術は使わないのだろうか?敵を突きで倒しながらも彼に話しかけてみるか


『タツタカ、術は撃たないのか?』


『忘れてました!それが一番効率がい『しゃがまんと股間蹴り上げるぞ!!!』』


彼は最後まで喋ることなく、アルセリアの声に遮られる

一同は彼女を横目で見るとギョッとした顔を浮かべ、目の前の敵を吹き飛ばすと一斉にしゃがんだのだ

アルセリアは矢を引きながら闘気を大きく溜めており、技を放とうとしている

俺も目の前から刀を振ってくるオメガ・サムライの攻撃を避け、胴体を蹴って吹き飛ばすと後方に飛び退きながら彼女に合図を送った


『やれ!』


『ドラゴンスプリード!!』


広めの通路で彼女は切り札を使った、技は通路を覆いつくし、避ける隙間などない

巨大なレーザー光線が真正面に放たれるとその中を龍が移動するように奥へ飛んでいく

オメガ・サムライはなす術もなく、直撃を受けるとレーザーの中に消えていったのだ

直ぐに技がおさまると先ほどとは違い、前は静かだ


『ふん!』


後方ではコルヴェールが最後のオメガ・トゥテラの脇腹に両手のクローを突き刺し、振りかぶると地面に叩きつけて倒していた


『で?終わったようだが』


『まぁ判断としては間違いは無いな、しかしタツタカが撃てばよかろう?』


コルヴェールやゾロアが口を開くがタツタカは笑って誤魔化している

ここでちびちび節約して戦っても体力が削れるだけ、だから彼女は一気に畳みかけたのだ

残念ながらタツタカは剣術の訓練が身についていたのか、術の連射をこの時だけうっかり忘れていた


『エロエルフやるじゃねぇか』


クズリが足元で倒れるオメガ・サムライの頭部を踏みつけてから声をかける

彼女はプイッとそっぽを向くと暗い通路の奥に向かって歩きながら答えた


『意味のない消耗戦などやる理由は無い、大事なのは闘気の節約よりも体力の温存だ』


『ふむ』


俺は変な納得を浮かべると彼女についていく

他の皆も一息つくと歩き始めるがコットンが俺の隣で手の平から火を灯し、正面を照らしてくれている

200メートルくらい進むと突き当り左右の道がある、壁は不思議と黒く焦げているがかなり頑丈な壁だな


『さて、時間は18時…オメガシリーズに見つかってしまったがこの大きなドーム状の建物の内部で一度陣を張るべきだと俺は思う』


俺は意見を求めるために口を開いた

だが別の意見など出る筈がないんだよ、夜に外を出歩くなんて無謀だ

屋内で一度体を休めるべきだという俺の意見は皆も感じており、ルルカは後方を気にしながら話し始めた


『多目的施設?みたいな雰囲気の場所だけども地下鉄の休憩所見たいな場所、きっとありそうね』


『僕もルルカさんの考えている事と同じですね、タツタカさんが入れば文字も読めますから無暗に歩き回るよりも構内マップを探して体を休める所を見つけた方が良いと思います』


『俺もそれでいいぜ?』


ナッツやグスタフもだ


『タツタカ、大丈夫か?』


『はい、じゃあ探しますか』


彼を先頭に身を隠せる場所を探し始めることになったが左右の道がどう続いているかわからない

どちらに行こうか迷っているとバニアルドは大剣を地面に突き立てて手を離す、それは右を差すが・・・・まさか!?!?


『右行こうぜ?』


バニアルドはそう告げるとニコニコしながら我先にと歩き始めた

照明も奥の方が生きているからコットンは溜息を漏らすと灯りを消し、バニアルドの後ろをモリスとついていった


『あ奴、大丈夫か?』


ゾロアが不思議な者を見る目てバニアルドの後姿を見ている

カールとマルスがそれには苦笑いで返しているが迷う位ならどちらでも同じだと今更ながら俺は感じたので彼についていく事にした


『機械が進化してオメガって名称になってるなんて驚きですよ』


『タツタカの時代は機械って言うのか』


『ですよぉ、地下鉄で保存食見つけて色々壁に貼られてた説明書見ていて驚きましたよ?レンジじゃなくて復活レンジって名前のレンジに進化してたんですから』


『それもわからん・・・』


『あはは…すいません、僕等のレンジは電子レンジって言って暖めたり解凍したりできる優れものだったんです』


『凄いな、1台欲しい』


『残念ですが諦めましょう、持ち帰っても電力が供給されてない島の外ではただの重たい置物になります』


『タツタカ、電気を繋げ』


『ここで無茶振りですかぁ!?』


彼は楽しそうに笑っている

すると右奥の壁にマップらしきモノが描かれた壁が見えてくるとタツタカはそれを眺め始める

俺達は日本語と呼ばれる文字は読めない、彼が頼りだが読めなくても壁の絵はこのドーム状の大きな建物の内部地図だってわかるよ


『ここは1階、2階か・・・』


タツタカは囁くと皆に話し始めた


『このまま真っすぐ進めば階段が見えます、2階についたら僕が休憩所に案内します』


その言葉で全員がホッと胸を撫でおろした


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新作ですがこの小説を見てる人ならわかる部分が多い内容になってます 勇者ですが指名手配されたので逃亡ライフをはじめます
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