第30話 家完成
モエニアの建築スキルで、森の中に小屋をいくつか作って貰った。そこへ、生き残った150名の冒険者を一時避難させた。
……残り150人は犠牲者。
聖女であるフルクにお願いして、弔って貰った。俺も元勇者として祈りを捧げた。
「……あんな一瞬で150人も亡くなるとは……。元仲間のオリエンスとインゲルスもやられちまった。仇くらいは取ってやる」
「アウルム殿、こちらは完了した。すっかり日が沈んでしまったがね」
どうやら全員を小屋へ案内できたようだ。遺跡はすっかり静寂に包まれ、俺とフルク、マルガとモエニアの四人しかいなくなった。
「今日はもう休もう」
みんな静かに頷き、その日は眠る事にした。
――翌日――
「――というわけなのだ、アウルム殿」
昨日の生き残った冒険者150人が国作りに賛同してくれたらしく、向こうは向こうで家を建てる事になったらしい。
「そうか。マルガ、構わないよな」
「ええ、構いません。この領地は既に国の基盤となっているのですから、どんどん国らしくしていきましょう。わたくしは、パルウァエ村も、カリブルヌス村にこの件を伝えて来ようと思いますので、民はもっと増えるかと」
おお、そうだった。
他の村にも協力を煽がないとな。
マルガに村の事は任せた。
こっちはさっそく、頼んで我が家を建てて貰う。木材やらは、どうやらエモニア専属の『樵』がいるらしく、大戦斧を持った少女が構えていた。
「――あの子?」
「そうだ。彼女はポルタといって、樵歴10年というプロ顔負けの腕を持つんだ」
樵歴十年!?
それはスゲェな……子供の頃から、伐採してんのかよ。
「よろしく」
感情のない口調で言う。
なるほど、そういうクール系か。
ポルタを見つめていると、彼女は直ぐに動き出し木々を斧で倒し始めた。動きはえぇ~…! 木を一撃で薙ぎ倒しているー!
「こりゃ直ぐに材料は集まりそうだな」
「そうですね、アウルムさん。では、わたしはお昼とか作っておきますね」
「おう」
そうだな、料理はフルクに任せよう。俺は見ているだけで良さそうだ。
それから数時間後――家はあっと言う間に完成してしまった。
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