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五人の覇者  作者: コウモリ
二百年大修行
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二百年大修行 フェニックス編(四)

「くっそ、いきなりハイテクになりやがって…。」

なんと、フェニックスはこの時点で一度も銃弾に当たっていない。

なぜか?

圧倒的なスピード、

全てを見極める冷静さ、

どの銃弾も自分に当たる前に消えてしまうという広範囲かつ最強の守り…。

どれも違う。

では何か。

運だ。

「畜生、こっちからもお見舞いしてやらァ、サーカスフレア!」

ゴォォォォォ!

「火炎放射器ですかい」

フェニックスの突っ込み。

ドォーン…。

「わぁ、ロケットランチャーだァ!」

フェニックスの遺言である。






「目が覚めたか」

「俺、生きてた?」

「普通に」

「…………。」

「さて、もう一度いくか。

ジュー士臨!

命ず、あの男と戦え!」

「ギガフレア!」

火炎放射器炸裂。

と思いきや、

「あれ、ジュー死んだ?」

ジューは、鉄の鎧を身に付けたケンとは違い、攻撃専門だったようだ。

「呆気ないな…。まあ、士臨させてみろ」

「ああ…。

ジュー士臨!」

ジューが現れる。

「命ず、どんぶりどじょうに銃を打ち込め!」

ババババ、ダァーン、パラララッ!

だが、一発も当たらない。

なぜか?

圧倒的なスピード、

全てを見極める冷静さ、

どの銃弾も自分に当たる前に消えてしまうという広範囲かつ最強の守り、

神業と言える運…。

どれも違う。

では何か。

勘だ。

「ジューごときの弾、当たらぬわ」

「ちっ、やめていいぞジュー」

「解りました」

ジューはそう言うと消えた。

「最後は…」

「マウだな」






「マウ士臨!」

どんぶりどじょうが言った。

出てきたのは、魔女である。やはり、地上界の人であれば最初に思い出すのは魔女狩りだろう。

フェニックスも元地上界の人間として、

「狩ったろかババア!あん、フードなんか被りやがってよ!」

という状況である。

どうか皆さんにだけは知ってほしい。

冤罪はこうやって生まれるのだという事を。

「待たんかフェニックス!」

「え゛」

「お前は今から冤罪を作ろうとしているのだぞ!私はまだ何も命令していない!」

「す、すまん…。」

「ったく、少しは落ち着け。

命ず、あの男と戦え!」

「やっぱ戦わせるんじゃねーか!狩るッ!」

だが、こういう事も知ってほしい。無理矢理罪を冤罪にしようとする弁護士もいることを。

「ギガフレア!」

「ギガウェーブ」

「え、技使えんの?しかもちゃっかり俺に効果大な奴だし」

「ギガサンダー、ギガクラック、ギガ…」

「ストーップ、ストップ。その先は言うな。その先は…」

「ギガポイズン」

「いやああああああああああああああ」






「…う…あ…。」

チーン…。

「おいお前ら」

「あ、フェニックス君生きてますよ!」

「なにっ、仏壇隠せ隠せ!」

「写真どうします?燃やしますか?」

「何やってんだァ?テメエら…!」

「…………。」






「さて、マウ士臨をしてね、どんぶりどじょう」

「この状況で?」

「ふん、ドジョウごときが蒲焼きにしてもらえるだけ感謝しろ。普通ならそんな事はしないんだ」

「…マウ士臨」

「よし、良くできた。タレを塗ってやろう、火傷の体によく染みるぜ〜」

「いやあああああああああああああ」

不思議な光景をマウが呆然と眺めていた。

「おら、さっさと命令しろよ」

「…命ず、あの男と戦え」

「良くできた。熱々のご飯の上に…」

「ギガポイズン」

マウが撃ってきた。

「危ねぇ。さっきも体にかかっただけだから良かったけど」

「ギガポイズン」

「お前それしか狙ってねーだろ…。」

「ギガポイズン」

「終了。ギガフレア」

「シールド」

「なっ…!」

マウがシールドを切り、

「ギガサンダー」

「ちっ!サーカスフレア!」

「シールド」

「せこいぞ…。」

またマウがシール…

「ギガフレア!」

マウは死んだ。

「フッ、タイミングバッチリ」

「凄いですね、フェニックスさん!」

「本当だよ!」

「ありがとう、縄で縛られた友よ」

「…………。」

フェニックスが身構えた。

「俺もやってみるかな…。

マウ士臨!」

現れる。

「命ず、土下座しろ」

マウが土下座する。

「フェニックス」

「何だ、どんぶりどじょう」

「それは君なりの儀式かい?」

「うん、顔を上げさせたフィー以外のね」

「…………。」






「次は、王臨だ。と言っても、天上界王、地下界王を呼び出すわけではない。そんな事をしたら一発死罪だ。では、何を呼び出すか。それは、

スペード、クラブ、ダイヤ、ハート

の四人だ」

「増えた?」

「ああ」

「何で?」

「知らん」

「…………。」

「この四人は全員同じ力。誰から扱う?」

「順番にスペードからだな」

「解った。では、よく見ておけ。

スペード王臨!」

いかにも王!って感じの奴が現れた。王冠を被り、厚手のコートを着ている。

「命ず、あの男と戦え!」

だが、その緩そうな容姿とは裏腹にかなりの力量の持ち主だった。


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