表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
五人の覇者  作者: コウモリ
お金稼ぎ
37/147

お金稼ぎ(三)

「藤巻!」

フェニックスが叫んだ。

「引き返すなら今だぜ!」

「誰がしますか」

「足手まといにはなるなよ」

「誰がなりますか」

「ケッ、度胸だけはありやがって…。」

フェニックスが舌打ちする。

「無駄話をしている暇はないぞ!」

バジリスクが警告する。

「こいつ、今までの奴とは雰囲気が違う」

「でかいからだろ…。恐竜だし…。」

「さっさとやるぜ、」

「総力奥義!」

『主は雷の覇者』

「出でよ雷虎!」

巨大な虎と恐竜が睨み合う。

雷虎が雷を恐竜にかます。

恐竜は一瞬怯むがすぐに体勢を立て直し、雷虎に噛みついた。

「ギャルオオォ!」

雷虎が吼える。

それもそのはず、噛みついたのはかつての地球の王者、恐竜だからだ。

「くっ…!」

雷虎のダメージがサンガーにも少しだが伝わる。

雷虎が消えた。サンガーが気を緩ませたからだ。

「大丈夫か、サンガー?」

「ああ、すまん…。」

恐竜がこっちに向かってくる。

「ロックハーデン!」

「アイスキャノン!」

二人の技で「足は」封じた。だが、あまりの大きさにそれより上を封じられない。

「足は封じました…一応身動きは取れませんけど、いつまで持つか…。」

「メガポイズン!」

ペガサスが毒を放つ。

「持つ時間を伸ばしてやったぜ。情けないな、ギガポイズンを操れたら殺せるのに…!」

「いや、十分だ」

フェニックスの手から炎が出る。

「これだけ人が集まっていればテラフレアは確実に使えない。だが、今の俺ならあれの頭に炎をぶちかませる。クラーケン、お前はサンガーの回復、後の三人はもしものために結界を張ってくれ…!」

「解りました」

「解った」

「っし、行くぜダイアナ!」

「フェニックス、恐竜はダイナソーだ!」

「…ダイナソー!

俺は生活と屁理屈に必要な単語しか覚えてねーんだ!つまり貴様は俺に不必要なんだよ!」

「フェニックスの人生って屁理屈しか無いのか…?」

「さあ…?」

「サーカスフレア!」

フェニックスの手から螺旋を描いて炎が恐竜に向かう。

毒、氷、岩の三段ブロックで何も出来ない恐竜にそれはぶち当たった。

だが。

「うーむ、さすがは元地球の王者…。」

「生命力は半端ではないな…。」

恐竜は頭が燃えても生きていた。それどころか、毒の効き目が切れ、氷が溶けたのだ。

「ギャオオオオオオオオオオオ!」

岩も吹っ飛んだ。

「どうする、クラーケン!?」

「フェニックス君、作戦二です!テラフレアを使って下さい!」

「けどあれを使えばお前らが…!」

「それは安心しろ」

「ペガサス、バジリスク!サンガーも回復したんだな!?」

「わし達のシールドは結界の中でも使えるし、テラフレアも守れる。広場の中の人、外の人両方任せろ!」

「…………。」

「まーぁだ迷ってますね?安心してください、怪我人が出ても僕のヒールで回復させますよ!」

「解った、任せるぜ!取り敢えず今はアイツを抑えることだけに集中しよう!おい、藤巻!」

「はい?」

「ペガサス達に守ってほしけりゃ野次馬を半径三キロから追い出せ。俺の炎を甘く見るなよ」

「…解りました。おい、警察に電話しろ!いや、それじゃ遅い、お前ら野次馬追っ払え!カメラは中向けとけ、音は後で合成だ。」

「はい!」

ダダダッ!

藤巻一行が野次馬を追っ払い始めた。






人がいなくなった。

「準備を始めるぞ…。」

フェニックスが恐竜と自分だけを含んで結界を描く。

四人はそれぞれ藤巻達を含んで、フェニックスの結界の外に描く。中心の結界を四つの結界で囲む。

「シールド」

「シールド」

「シールド」

三人が藤巻達と共に守りの体勢に入る。

クラーケンは何にも守られずにその時を待つ。サンガーに礼としてシールドに入れと言われたが、少しでも安全性を高めるため拒否したのだ。

四人がOKの合図をしたのを見ると、フェニックスは恐竜を見据えた。

相手も今から何か起こるのを察知したらしく、静かにその時を待つ。

「火の精霊よ集まれ、そして我が力となれ!テラフレア!」

フェニックスの結界が赤一色に染まる。

「あいつ、どんぶりうなぎと修行して一段と強くなったな…。」

四人の結界に炎が入ってくる。

「ひっ…!」

藤巻達が怯える。それをシールドを張っている三人がなだめる。

「安心しろ、大丈夫だ。心配なのは…アイツだな…。」

「結界の中に炎が入ってきた今、結界は外に出る炎を薄める効果しかない…。もう、守るという代物じゃねぇ…。」

「一番心配なのは…無防備でその炎を待ち受け、怪我人が出れば助けると言う使命のある…。」

クラーケン。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ