表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ほのぼの異世界ふぁみりぃ ~のんびり異世界生活~  作者: すぱ☆たま


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/33

第1話 今日から異世界暮らし!? 上野家、そろってお引越しです!

上野十夜ウェーノ・トーヤ・元会社員:≪ウィザード≫(あらゆる魔法が使用可能)

上野愛ウェーノ・アイン・元専業主婦:≪テイマー≫(あらゆる動植物と会話・手懐けることが可能)

上野創也ウェーノ・ソーヤ・元中学生:≪クリエイター≫(あらゆる物質から様々なものを創作可能)

上野遊也ウェーノ・ユーヤ・元小学生:≪ゲーマー≫(ゲームの世界のものを現実世界に召喚することが可能)

ある日、上野遊也は普段とは違う雰囲気とともに目覚めた。自分が眠っているベッドはいつものベッドで、部屋もいつもの自分の部屋なのだが、何かがおかしい。

「なんだろう?何かが変な気がする…。」

寝ぼけ眼をこすりながら、周りを見渡して、違和感の正体に気付いた。窓から見えるはずのいつもの家の庭が、どこまでも続く草原になっている。

「いったいどうなってるんだ?寝ぼけてるのかなぁ?」

何度も目を擦りながら困惑していると、外から家族の声が聞こえてきた。

「すげー!こんなこともできる!」

という、兄の上野創也の声に続いて、

「いろいろ試すのはいいが、もう少し安全を確認してからの方が…。」

と、父、上野十夜の声が聞こえる。そして、

「空もとてもきれいだし、空気も美味しくて、清々しいね~。」

と、母の声が続いた。

遊也が外に出ると、父は周りを警戒しており、母は楽しそうに小鳥と遊んでいた。

「遊也、ようやく起きたか? ここは……どうやら異世界のようなんだ。」

「何がどうなったかはわからないが、どうやら家ごと家族が全員異世界に飛ばされたらしい…。」

「まったく。何がどうなっているのやら。」

と父が溜息交じりに答えた。そんな父の困った様子を気にすることもなく、

「ラノベでよくある異世界転生だね!」

「でも、転生は死んでから異世界に行くのが王道だから、この場合は異世界召喚かなぁ?」

「でもでも、異世界召喚だとしたら、召喚したであろう王様やお姫様がいないし、そもそもお城でもないから異世界召喚でもないのかなぁ?」

と、木でできた剣を振り回すのをやめて、創也が思案し始めた。

「転生でも召喚でもどっちでもいいんだが、間違いなく異世界に来たというのは間違いないさそうだな…。」

「家があるのは不幸中の幸いだが、この世界がどんな世界かもわからないし、これからどうやって生活していくか…。」

十夜が悩んでいると、

「まぁ、悩んでいても解決しないし、家族みんなで力を合わせれば、何とかなるわよ。」

「意外と楽しい世界かもしれないし。ね?」

と、母、上野愛が答えた。

「確かに、母さんの言うとおりだな。」

「やっぱり、母さんは頼りになるよ!愛してる!」

「私もよ!あ・な・た♡」

といつも通り、先ほどまで悩んでいたのがウソのように、完全に二人の世界に浸っているのを横目に、

「まったく。またいつものが始まったよ…。」

「ああなったら、周りが見えなくなるもんね…。」

と兄弟二人があきれている。

「そんなことより…。」

と創也が話題を変えて、遊也に話しかけた。

「遊也はどんなスキルをもらったの?」

「スキルって、何のこと?」

遊也が聞き返すと、創太が木の剣を地面に突き刺して答えた。

「視界の右上の方を意識してみて。そうしたら、ステータスが表示されるから。」

その言葉通り、創也の視界の右端には、HPやらMPなどの数値が表示されていた。

「異世界といえば、やっぱりスキルだよね♪」

「さっき確認したらちゃんとユニークスキルが付与されてたんだ。俺の場合は、”クリエイター”っていって、”あらゆる物質からいろんなものを創作可能”って書いてある。」

「この剣は、遊也が起きてくる前に、試しにクリエイターで作ってみたんだ。」

と、創也が先ほどの木の剣を取り直して、自慢気に言った。

「遊也も何かユニークスキルが付与されてると思うから、一度ステータスを見てみろよ。」

兄にそういわれて、遊也も自分のステータスを確認してみる。

「え~と、スキルは…。”ゲーマー”って書いてある…」

「なんだかスキルっぽくないよ!」

「こんなのただのゲーム好きってだけじゃん!」

と、遊也が不満げに漏らしている。

「まぁまぁ。文句を言う前に、どんな能力か一度試してみれば?」

「もしかしら、意外と使える能力かもよ?」

という、兄の言葉に、スキルの説明を確認する遊也。

「え~と、”ゲーム内のモンスターや武器を現実に召喚可能”って書いてある!」

「すげーじゃん!」

「試しに、何か出してみろよ。」

と、創也が促すと、

「じゃあ、せっかくだから食べ物にしようかなぁ~♪」

「ふわふわのパンケーキを召喚!」

遊也が”ゲーマー”を使用すると、バターとはちみつがとろりとかかった、あったかくてふわふわのパンケーキが目の前に現れた。

「本当に召喚したものが食べれるかどうかわからないのに、いきなり食べ物を召喚するとは…。さすが食い意地が張っているだけあるな。」

と、創也があきれているのには目もくれず、召喚したパンケーキをおいしく食べる遊也。

「だって。朝起きてお腹すいてたし、ゲームに出てくるふわふわのパンケーキを一度食べてみたかったんだもん。」

と言いながら、すでにパンケーキを一枚食べ終わろうとしていた。

あまりにおいしそうに食べる遊也を見ていた創也もたまらず、

「俺にも一口ちょーだい!」

と、勝手につまみ食い。

「食べるかどうか分からないって言ってたくせに…。」

と不貞腐れる、遊也。

「だって、これだけいい匂いがして、遊也がおいしそうに食べてるのを見てると、さすがに我慢できなくて…。」

「それに遊也が食べて問題なさそうだから、問題なく食べれるんだなって思って♪」

と、ニヤリと笑う創也。それを聞いた遊也が、

「人を毒見に使うな!」

と怒っている。

「ごめん、ごめん。」

「それよりも俺のスキルも見せてあげるから、プラスチックの板を召喚してくんない?」

「別にいいけど、何するの?」

と言いながら、遊也が”ゲーマー”を使って、プラスチックの板を召喚する。

そのプラスチックの板に向かって、創也が”クリエイター”を発動させる。

すると、プラスチックの板が、飛行ドローンへと変形し、宙に浮いている。

それを見て、

「すげー!」

と感嘆している遊也を横目に、

(試しに作ってみたものの、どうやって操縦するんだろう?)

(操縦するためのリモコンも作らないといけないかな?)

と考えていると、急にドローンが高く上がっていき、ギリギリ見える高さで停止した。

それを見た創也は、

(頭の中で思った通りに動かせるのか!これはすごいぞ!)

(じゃあ、さっそくドローンを使って、遊也をからかってやろう。)

と、遊也の周りをグルグルと飛ばし始めた。

「あ~もう!うっとおしいから、僕の周りを飛ばすのをやめてよ!」

「思った通りに操縦できるなんて、すごくね?」

創也は悪びれることもなく、遊也に答える。

それに腹を立てた遊也は、”ゲーマー”で銃を召喚して、ドローンを撃とうとするが、ドローンの動きが速すぎて、全く当たらない。

遊也がいい加減疲れてきたところで、ようやく十夜と愛が仲裁に入った。

「お前たちは、異世界に来てもやることは変わらないんだな…。」

「フリーズ!」

と、十夜が唱えると、ドローンが急に動きを止めて、そのまま落下した。

創也がもう一度動かそうと頭の中で命令しても、ドローンは微動だにしない。

創也はドローンを動かすのをきらめて、十夜が何をしたのかを聞くことにした。

「俺のドローンが止まったのって、父さんのスキル?」

「あぁ。父さんの魔法でドローンを止めたんだ。」

「「え!父さん、魔法が使えるの!」」

と兄弟がハモる。

「父さんのスキルは、”ウィザード”。つまり魔法使いだ。」

「「すげー!」」

と、またしても兄弟が同時に驚いている。

「魔法と言ってもスキルで魔法を呼び出して使用するから、MPの消費もないみたいだな。」

「それって完全にチートじゃない?無限に魔法が使えるじゃん。」

と、驚き半分、羨望の眼差し半分で、創也が答える。

「あら。今頃気付いたの?お父さんはいつでもすごいのよ♡」

そう言いながら、両肩に小鳥を乗せた愛が兄弟に話しかける。

「君ほどじゃないよ。本当にすごいのは愛の方だよ♡」

またまた二人の世界に入りそうな二人を創也が引き留める。

「母さんは、どんなスキルだったの?」

「私は”テイマー”よ。」

「いろんな植物や動物と会話ができるんだって。」

「ね?」

と言って、愛が両肩に乗っている小鳥に話しかけている。

「母さんもすごいスキルをもらったみたいだね。」

と遊也が創也に話しかけながら、

「朝ごはんまだだから、お腹が減ったよ~。」

「さっきパンケーキ食べたじゃん!」

「あれはデザートだから、朝ごはんじゃないの。」

「パンケーキは朝ごはん扱いできるじゃん!」

微笑ましい兄弟のやり取りを見ながら、

「じゃあ、みんなで朝ごはんにしましょうか?」

「これからのことは、朝ごはんを食べながら考えよう。」

と十夜と愛が兄弟を促して、みんなで小鳥たちにお別れを言って、自分たちの家に帰っていった。

(まさか家族全員で異世界に来ることになるなんて…。この異世界で家族を守っていくためには、この世界を知る必要があるな…。)

と真面目に考える十夜とは反対に、

(まさか家族全員で異世界に来るなんて…。でも、これからどんな生活が始まるのか楽しみね?)

と楽観的な考えの愛であった。

そうして、上野家の異世界生活の一日目が終わろうとしていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ