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『約束を守っていただけなのに、なぜか天下が近づいてきました。』〜和議の娘と、遅刻魔の韋駄天〜  作者: 藤乃澪
第二章 和を結ぶ者

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第十八話 川は誰のもの?

争点は、二国の境を流れる大河だった。


上流側は言う。


「水の使い方はこちらが決める」


澪は地図を広げた。


「この城下の米、三割は下流側から入ってきています」


相手の家臣が黙る。


「全部止めて、田畑が枯れたら……そっちも困りますよね」


水量を季節ごとに定める。


管理役は両国から出す。


さらに、双方で商売をする商人を中立の立会人に加えた。


「どっちかだけ損したら、その人も損するから」


友政が笑う。


「ほんま、金絡ませると話早いな」


澪は川の流れを見つめた。


どちらの国のものか。


そんなことを決めなくても、水は流れる。

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