表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/59

カナに送られた予告状

 ファナさんと買い物をし終えた私は何気なく街を歩いていると、一軒の家屋に人だかりが出来ていた。

 見たところ火事があったとか、ケンカが起きているとかそういう類でもないようだ。


「ファナさん、この家何かあったんですかね……?」


「ん……?ああ、そう言えばこの辺りで"闇夜のフェアリー"と言う怪盗が出たって聞いたことあるね」


 ファナさんへと聞くと、彼女は思い出すように頬へと指を当てながら教えてくれた。


「闇夜のフェアリー……ですか?」


 なんだそれ……聞いたこと無いけど……。


「最近巷を騒がせている怪盗で、神出鬼没なんだって。盗みに入られた人達に共通点はなく、突如予告状を送りつけられたかと思うと、数日以内に宝石や貴金属を盗んでいくみたいだよ!寝る前にしっかりと戸締まりをしていても、朝になると盗まれた後なんだって」


「なんですかそれ……?」


 まるで元いた世界で有名な某怪盗のアニメみたいだ……。


「噂では愉快犯じゃないかって話だけど、性別や種族は一切不明なんだって」


「へぇ~……」


 このときの私はただファナさんの話を他人事のように聞いていただけだった。


 そう、この後私がこの「闇夜のフェアリー」に狙われるとは知らずに──。



◆◆◆



 その翌朝、私は目を覚ますと窓に一枚の紙が挟まっていることに気がついた。


 なんだこれ……?


 私はその紙を見るとそこには「あなたの異世界のお宝をいただきます。―怪盗 闇夜のフェアリー―」と書かれていた。


「闇夜のフェアリー……っ!?」


 それは紛れもなく昨日ファナさんが話していた闇夜のフェアリーからの予告状だった。


 何かの間違いでは無いかと思い、何度も見返すも紛れもなく予告状、しかも夢ではないのかと頬をつねるも現実らしく、つねった所が痛む。


 ど……どどど……どうしよう……!

 とりあえず誰かに相談しないと……!


 完全に気が動転していた私は、パジャマ代わりに着ている部屋着のまま間借りしている部屋を飛び出すと一階にある冒険者ギルドへと向かった。



「た……たたた……大変です、ファナさん……っ!」


「どうしたのカナちゃん……?」


 朝のピーク時、私はファナさんを見つけると急いで彼女の下へと向かった。


「どうしたも何も、闇夜のフェアリーから予告状が来たんですよ……っ!」


「あ~……うん……、そうなんだね……」


 そうなんだねって、そんなファナさん他人事みたいに……!

 まあ……もっともファナさんにとっては文字通り他人事なんだけど……。


「そうなんだって、冷たくないですか……っ!?」


「いや……、カナちゃんが驚いているって言うのは分かるよ?それこそ気が動転してパジャマのままここに降りてきているわけだし……」


「ふえ……?」


 ファナさんに言われ自分の今の格好を改めて見てみる。


 髪は寝起きでボサボサ、部屋着(パジャマ)に至っては前のボタンが全て外れて下着やお腹が見えてしまっていた。

 しかもズボンも少し下がり、パンツの一部まで見えてしまっている始末。


 今の自分の格好を改めて認識すると頭の中が真っ白になる……。


「なんだ?ここでカナちゃんの生着替えが見られるのか?コイツは朝から良いものが見られそうだな!」


 どこからともなく聞こえてきた男性冒険者の声に私の顔は段々と赤くなっていく。


「カナちゃん……悪いことは言わないから一度着替えておいで……」


「き……きゃあぁぁぁぁぁぁーーーー……っ!!」


 そして、ファナさんの声で我に返った私は悲鳴を上げながら走って自分の部屋へと戻ったのだった。

 少しでもおもしろいとか、続きが気になるなど、気に入って頂けたら☆☆☆☆☆やブックマークへの登録をしていただけると今後の励みになります!


 また、感想をいただけましたら喜んで返信させていただきます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ