1/7
よろ
「遅い…遅すぎる」
薄暗いパソコンの灯りのみが灯された部屋に老婆の声が響く。
その声に反応したかのように手元のスマホが鳴り響く。
「首尾よくいったかのぅ?」
電話に出るや否や開口一番に成果を聞く。
結果を言えば、成功。
しかし、電話口の声の主は息も絶え絶えのようだ。
「すぐ迎えを寄越すから待っとれ」
声の主が重大な怪我を負っているのは明らか、老婆の声色にも少し焦りの色が見える。
だが、声の主はその申し出を断った。
死に場所位は自分で選ぶとのこと。
どうやら傷は浅くないようだ。
その声からは覚悟が感じられた。
「そうか…すまんのぅ…」
声の主は最後の力を振り絞って声を上げた。
妹の為に必ず、成功させろ。と。
その声を最後に電話からは音が消えた。
「勿論じゃとも、必ずお前さん達の仇は射つ」
そうして、孫達を殺され、人類に絶望した老婆は全人類に裁きの鉄槌を降すべく。
災厄の矢を解き放った。




