俺と両親(母)
更新が一ヶ月弱遅れまして、申し訳ございませんでした。
言い訳は一応あるんです…って、ダメですよね!?
見捨てないでくれると嬉しいです(ジャンピンぐ土☆下☆座)
私の名はシルヴィア・I〔イリス〕・アマデウス。
今年で18、夫のユーシスと結婚して2年目の新妻です。
実は私ある帝国の第一皇女ですが、夫・ユーシスと一緒にいたくて両親に置手紙だけ残し、駆け落ち同然で2つ隣のこの国までやってきたのです。
(ユーシスは心のどこかで悔やんではいないかしら…私はあの人と結婚できて、今子供まで授かれて、本当に幸せなのよ)
周りからは傭兵王の妻、癒しの女神などと呼ばれている。自分でも夫を支え、私の魔法が夫やその仲間のためになれているだけで、嬉しいわ。
(愛する夫は毎日愛を囁いてくれるし、照れ屋だけど、それを隠そうと頑張っているのにお顔にそれが現れてて本当に愛らしい一面もあって…。私は毎日でも惚れ直しているのに、これから家族も増えて、益々その魅力に磨きが掛かると思うと、心臓がもつか心配です…フゥ)
妊娠10ヶ月、つわりも少なく臨月を迎えた私は夫を送り出し、帰りを待つ日々を送っていた。
「アンナ、洗濯をっっつっつ…あっ」
夫を送り出してすぐ侍女に声をかけていたとき、待ちに待った時の訪れをうけた。
慌てて駆け寄る侍女のアンナ(46)が私を寝台まで連れて行ってくれ、すぐに産婆が呼ばれ、慌しく準備が進められた。
そこから夕刻にかけて、シルヴィア初産にしては素晴らしい短時間の9時間で出産を終えた。
~夕刻~
=アマデウス家=
出産で疲れた体を清め、産まれてばかりの我が子に思わず笑みがこぼれた。
「奥様、なんて愛らしい若様なんでしょう。私赤子はもっとしわくちゃだったと記憶していたんですけど…自信がなくなってきましたわ」
「本当ね、私もこんなに早くに終わるとは思っていなかったし、親孝行ね」
クスクスと笑いあう私の耳に、慌しい足音が聴こえてきた。
ドドドドドドド……バンッ
「愛してるぞ!!!」
そう言って扉を蹴破って入室した夫に、まだいた産婆は驚いて固まり、次いで溜息をついていた。
ベットで上体を起こしていた私は、つい苦笑してしまったが、私も愛してるわと満面の笑みで返した。
この日生まれた私達の新しい家族は、男の子だった。
まるで天使のような顔立ちに、夫は俺の息子は将来泣かせの天使だと大声でふれ回っていた。
数年後、そのことについて怒った息子が3日も口を聞いてくれず落ち込む夫を慰めるとは知らずに…
ほほえましく思っていた。
翌日には少し回復した私と夫で、息子はシリクス・S〔シルヴァ〕・アマデウスと名付けた。
~数日後~
夫に息子の面倒を頼み、昼食の準備をしようとしたとき、突然大きな泣き声が家に響き渡った。
生まれて数日にしては手がかからなすぎて心配し始めた矢先の息子の大泣きに、私は慌てて寝室にかけこんで行った。
(まさか、シリクスに何かあったの!?ユーシスは!?)
扉の向こうには途方にくれて私を見つめる夫の姿と、産声以来に火のついたように泣く息子。慌てて駆け寄りあやすと、すぐに泣き止んだ。
事情を知り、思わずユーシスを怒鳴ってしまった。
(戦場で炎の傭兵王と畏敬をこめた称号を持つユーシスが真顔で見つめていたら、普通の赤ん坊なら気絶するか、体調崩してるわよ!!)