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そらいろの おうじょさま  作者: 戦徒 常時


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そらいろの おうじょさま

 次話に漢字仮名混ざりもあります。

 むかしむかし あるところに


 そらいろの おうじょさまが いました




 おうじょさまは いろんないろの ふくを もっています


 あか しろ きいろ


 ももいろ むらさきいろ そして あお


 いろんな いろの ふくをもっています




 しかし おうじょさまは じぶんで ふくを えらべません


 まいにち まいにち なんかいも おきがえを します





 あさはやくには むらさきのふく


 そのあとすぐに あおいふく


 ひが かたむけば オレンジのふく


 うみに おちれば みどりのふく


 そのあとすぐに くろいふく




 それだけでは ありません


 あめの ふるひは ねずみいろ


 くもりの ひには しろいふく


 あらしの よるは きいろのふく




 おうじょさまの ふくは いつでも


 おつきのばあやが きせています




 おつきのばあやは いうのです


「おじょうさま いまから しろいふくを きてください」




 でも おうじょさまは あおいふくが すきなのです


 あるひ ついに おうじょさまは いいました


「いやよ ばあや わたしは あおいふくを きるの」




 おうじょさまは そのまま


 だいすきな あおいふくだけを もって


 りっぱなおしろを とびだして しまいました




 ばあやは いきなりのことで びっくりぎょうてん


 こしをうって うごけなくなって しまいます




 こうして おうじょさまは おしろを 


 ぬけだすことが できました





 おうじょさまは はじめての おしろの そとが


 たのしくてしかたがありません




 あおいそらのしたで まちのひとたちが


 たのしそうに おどっています


 まちのこどもたちも うれしそうです




 おうじょさまには ぜんぶが しんせん


 きらきら ひかってみえました





 なにより じぶんで えらんだ あおいふく


 はじめて えらんだ あおいふくは


 ひときわ ひかって みえました




 おうじょさまは いちにちじゅう おそとで あそびました


 そして きづきました


 そらが おかしいのです




 そろそろ まっかな ゆうひが みえるころなのに


 そらは よくはれた あおぞらのまま


 きおんも たかくなりすぎて


 おとなもこどもも いえに こもります


 あれだけ にぎやかだった まちも


 いまは ひっそり しずかです




 おうじょさまは こわくなって


 いそいで おしろに かえりました


 そらが おかしくなったのは


 きっと きちんとおきがえを しなかったからなのです




 おしろにかえると ばあやは ほっとしたかおで おむかえしてくれました


 おうさまのおとうさんも おうひのおかあさんも いっしょです


 おうじょさまはいいました


「ごめんなさい これからは ちゃんとおきがえするから」




 おうじょさまは いそいで あかいふくに きがえます


 すると そらは すぐに ゆうやけにそまり


 おうじょさまが くろいふくに きがえたら


 いつもの すずしい ほしぞらが もどりました


 


 それからというもの そらが おかしくなったことは


 いちども ありませんでした




 あるひのこと いつものように おうじょさまは いいます


「わたしは あしたも そらいろの ふくを きる」




 おうじょさまは あなたをみて いいます


「あなたは あした なにいろの ふくを きる?」

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